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1年以内に人材投資は回収する。石の上にも三年は日本の文化
今回は 1 年以内に人材投資を回収する方法をテーマについて書きたいと思います。
さらに、優秀な海外の人材を採用するということを前提にお話しします。
日本の平均離職率は 3 年間で 30% と言われています。
しかし、これは新卒で採用した場合で、さらに日本に限っての話になります。日本だと転職 = 裏切り、悪、のような雰囲気があるコミュニティーも多いです。
日本の常識とのギャップ
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しかし、海外人材を採用する場合、日本企業における転職にまつわる常識は共有されていません。
したがって海外人材を採用する上で、そういった日本企業での転職を悪と見なす空気だったり、転職にまつわる日本企業での常識を持っていない人に、これから当たる可能性の方が大いにあり得える、というふうに考えを改める必要があります。
例えば、日本人の場合、引き継ぎ、離職前の 1 ヶ月前に連絡をすればいいという契約を結んでいたとしても、引き継ぎに 2 ヶ月 3 ヶ月費やすパターンがあったりします。
つまり、引き継ぎを済ませるまで会社にいてくれる場合が一般的なのです。
しかし海外の人材をこれから採用して雇用していく場合、基本的に 1 ヶ月で離職する、と契約書に書いた場合はもう 1 ヶ月しか会社に居てくれません。
引き継ぎに2、3ヶ月費やしてくれているだろう、といった日本人的な常識はこれから捨てるべきです。
1年で人材投資を回収するには?
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そして、今回のメインのポイントである、1 年以内に人材投資を回収するというところですが、基本的に海外の人材、しかも優秀な人材を採用した場合、1 年以上いてくれないであろうと考えた方が良いです。
日本だと石の上にも 3 年という常識があるので、3 年ぐらいは働いてくれるんじゃないか、と思いがちですが、そういった思いを消して 1 年後には辞めてしまうんだろうという考えを持って人材の採用やチーム作成を進めることをおすすめします。
ここで2つのポイント、
即戦力
属人性の排除
を意識することが重要になります。
「即戦力」とは
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即戦力とはつまり、こちらからも教育の提供はするものの、基礎的な教育は完全に済んでいてなおかつ、様々なプロジェクトで経験を積んだ「即戦力」を採用することが求められるのです。
最初の1 ヶ月間だけプロジェクト自体の教育は必要ですが、 2 ヶ月目からは戦力になるような人材だけを採用するということです。
属人性の排除
属人性を捨てるために、プロジェクトや業務を特定の人に依存させない、つまり、属人化しないチーム作りが必要になります。
前提としてはもうこの人材は 1 年で辞める、さらに言えば、採用した海外人材の全員 が1年で辞めるということを前提においた組織作りをすべきです。
「即戦力」のある人材を雇うデメリット
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別の投稿でお伝えしたように、日本人と同じ給料を平均給料が低い国の海外人材に対して出すことで、離職率は大きく下がります。
しかし、優秀な人材というのは、給与ではなく、別の経験を求めて転職するケースが多いです。希望的な感触を持って長く働いてくれることを前提に持つのはよくありません。
また、ソフトウェア開発で優秀な人材と普通の人材との差は10 倍以上の能力差があるので、優先な人材が抜けたからそこに 1人の人材を入れたとしても代わりが務まるか、というと全くそんなことはありません。
優秀な人材を入れることは、すぐに活躍してくれるという大きなメリットではあります。が、離職した際に会社側が大きなデメリットを負うということでもあります。
デメリットに対処するには?
やめないようにお金を出したる、条件をよくしたり、様々なことができます。ですが、新しい体験経験を求めて別の職場に移る、ということが非常に一般的になってきてます。
それに対して離職しないように色々引き留めることは逆効果になります。
なのでメンバーの離職を前提とした組織を作る必要があります。
そのため、日本の新卒採用のような考えは完全に辞めるべきです。
つまり、海外の新卒を採用して重点的に教育をし、 2 年後、 3 年後 4 年後に即戦力になって活躍してもらおう、という考え方はやめておいた方が良いでしょう。
新卒採用というのは基本的に給与を低く抑えて採用することになるため 3 、 4 年で即戦力になってきた段階で、その人材は日本人と同じ給料をオファーしている企業に引き抜かれてしまうことになるからです。
まとめ
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海外の優秀な人材をこれから採用していくにあたって、 1 年以内にその人材の投資は回収する、という考えを持って進めていくべきです。
優秀な人材は即戦力にはなりますが、その人材が辞めた時に対するダメージというのも非常に大きなものになります。
なので、 1 年以内に辞めてしまう、ということを前提においたチーム作りまたは仕組み作り、というのが必要です。属人性を排除してその人材が辞めても同じようにプロジェクトが回る仕組みを作っていく必要があります。