ここが変だよ!?日本の学校(④行事編PART2)
現職の学校の先生と元教師で、現在の学校教育についてディスカッションしながら、新たな教育の可能性を提案していきます。
このプロジェクトを、悩んでいる学校の先生と、将来教員になりたい学生に捧げます。
企画への思い・詳細はこちらをご覧ください。
<メンバー紹介>
*Mさん
中高一貫の私立学校で働かれています。
民間企業や起業も経験されている経験豊富な先生です。
*テキトー教師さん
https://twitter.com/tekitoo_T_cher
若くして、ある都道府県の中学校で「教務主任」を務められている優秀な先生です。
*ながめ
https://twitter.com/mgnjapan
元高校教師で、現在は予備校講師以外にも、速読教室やアイドル活動、大喜利イベント、などたくさんのプロジェクトを運営しています。
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「ここが変だよ?!日本の学校」行事編2
な:次は「体育的行事」の話をしましょうか。体育祭とか球技大会とかがそれにあたると思うんですが、ここに関してはみなさんどう思いますか?
テ:さっきの儀式の話にもつうじますけど「毎年一緒」ていうのが僕はよくないとおもうんですよね。球技大会も一度ソフトボールってきまったら毎年ソフトボールでしょ。体育祭の競技もだいたい伝統的にきまってるし、例えば生徒会を上手につかって、もっと生徒を巻き込んでいろいろやったらいいのに!と思ってるよ。まあ忙しくなるから現場ではあまり受け入れられない考え方だと思うけどね。
な:そうだよね!そう考えると自分が高校生のときに、僕の母校では生徒会が体育祭や文化祭のプログラムとか、スタッフの配置とか決めてやってたよ!僕は生徒会の副会長やってたんだけど、とっても楽しかったのを覚えてる。あれいいと思うんだけどなあ。
M:体育的な行事からちょっと外れちゃうんですけど、修学旅行についてはちょっと思うところがあって、肌感覚ではあるんですが、年々「修学旅行に行きたくない子」が増えてきてるように感じます。
な:あ、それわかる!塾で教えてたときも、「修学旅行、全然楽しみじゃないです」って生徒が一定数いたな。
M:教師側は「クラスみんなの思いでだから!」っていって張り切ってるけど、生徒側はちょっと温度差があるように感じる。あくまで個人の印象だけどね。
テ:うちの学校もそんな子割といますね〜
な:修学旅行に行きたくない生徒の心理状況ってどんな気持ちなんですかね。僕が中学生・高校生のときとか自分も周りも楽しみで仕方なかったけどな。
M:ある生徒に聞いたときは「集団生活」がいやって言ってましたね。
な:あ〜。なるほどね。お風呂の時間とか食事の時間とか合わせなきゃいけないもんね。いつもより早い時間に寝させられたり。
M:そもそも「なんでみんなと一緒に旅行にいかないといけないのかがわかりません!」って言われたこともあるなあ。
テ:修学旅行に限らず、学校行事って「みんなで同じことやらないといけない」っていう圧がすごいですよね。
M:北欧のある国では、行事に参加するかしないか本人の意志に任されていて、出たくない行事のときには教室で自習をするみたいな文化があるみたいよ。
な:へ〜!全然それでいいのに〜!
M:僕もそれでいいと思ってるんですけどね。でもなんかどうしても行きたくない生徒を許せないというか、頑なに嫌がっている生徒を説得してまで出席させようとしてる先生が多いですよね。「お前!今しかいけないんだぞ!!」みたいな感じ。
な:別に大人になったらなんぼでも行けるのにね。大概そういうのって、生徒のためにって言いながら先生のエゴであるケースも多くないですか?
クラスの調和の観点とか、教員同士でも「あいつのクラスで修学旅行いかんやついるらしぞ」みたいな噂が立ったりするからですかねえ。
M:たしかに。先生がどうしても行かせたい・行きたいみたいなケースは多いでしょうね。実際、子供が行きたくないって言ってたら家族は「全然いかんでいいやん」みたいな感じで言ってくれるんですよ。でも行かないってなったときのキャンセル料で揉めたりするケースも多いから、学校は何がなんでも行かせろ!ってスタンスですよ。実際、ずっと前から行きたくないって言った生徒に無理やり行かせようとして、結局当日休んじゃって、高額なキャンセル料だけ取られた。みたいなことありましたよ。可哀相ですよね。
な:ていうかよく考えたら、修学旅行って本人の意思とは関係なく、いつの間にか組まれていて、いつの間にか行く前提でお金の積立て始まってますよね。これ学校だからゆるされてるんだろうけど、民間の旅行会社が勝手に僕の口座からお金を引き出して、勝手に行くかわからない旅行を組んでたとしたら大問題ですからね!
M:ね!行き先も決まってないしね!
テ:確かに確かに!そう考えると怖いよな!
M:まあ、いやがっててもとりあえず行けば楽しくなってきたみたいな生徒もいて、出たとこ勝負みたいな要素もあるので、なんとも言い難い部分もありますけどね。
な:もちろん、旅行にいくことも大事な「学び」だからいいことだし、逆に「行かない」という選択をする生徒も全くわるくないんだけど「いかない」が言いにくい環境とというか、言いにくい変な力学が働いてる気がしますね。
M:まあ、現に旅行会社にとっては修学旅行って儲けれるおいしい案件ですから必死なんでしょうね。毎年何百人単位で必ず旅行にいってくれるってなると相当ビジネスとしては美味しいですし。しかもそれが学校の数だけ実施されるというね。
な:なるほどね。また少しだけ闇を感じてしまいました(笑)
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