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【長期連載】ここが変だよ!?日本の学校(Part1校則について①)

現職の学校の先生と元教師で、現在の学校教育についてディスカッションしながら、新たな教育の可能性を提案していきます。

このプロジェクトを、悩んでいる学校の先生と、将来教員になりたい学生に捧げます。

企画への思い・詳細はこちらをご覧ください。

<メンバー紹介>
*Mさん
中高一貫の私立学校で働かれています。
民間企業や起業も経験されている経験豊富な先生です。

*テキトー教師さん
https://twitter.com/tekitoo_T_cher
若くして、ある都道府県の中学校で「教務主任」を務められている優秀な先生です。

*ながめ
https://twitter.com/mgnjapan
元高校教師で、現在は予備校講師以外にも、速読教室やアイドル活動、大喜利イベント、などたくさんのプロジェクトを運営しています。

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「ここが変だよ?!日本の学校」校則編①

な:今日は校則について語っていきたいと思います!!校則ってそもそもなんなんですかね?何のためにあって誰が決めてるんですか?実は僕知らないんですよ〜

M:私立学校は「生徒が社会に出たときに社会的なルールを守らせるため」みたいなことはよく言いますよね。



一同:あ〜!!



な:法律的にどうなんですかね?校則は作らなきゃいけないとかルールってあるんでしょうか?

M:「校則がない学校」ってちょっと前に話題になりましたよね?世田谷区立桜丘中学校ですね。

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/513553/

M:あと、歌手の星野源さんが通ってた「自由の森学園」とかは基本的に校則ないと思いますよ。テストもない。制服もない。校則ないって感じだったと思います。

な:おお〜面白いですねぇ。ところで校則は誰が決めてるんですかね?


テ:学校長かな。

な:学校長は、校則を決めるときに何を根拠に校則を決めてるんですかね。例えば「スカートを短くしてはいけません」っていう校則を決めるときにどこに課題意識を感じて、どういう風に作って行くんだろう。

テ:うちの学校は、制服のスカート丈とかは全部「入試のため」を根拠にしてるけどなあ。



な:例えば受験しない生徒がいたら指導しないってこと?

テ:そう考えたら、ツッコミどころ満載だよね。例えば昔「スカート丈が関係ない高校に進学するのでスカートは長くしません」って生徒がいたんだけど、そういう生徒にも無理やり守らせてたなあ。

な:すごい理不尽だね〜

テ:まあ、現場の先生も根拠は曖昧よね。

な:校則について、なんか疑問に思ってることとかあります?

M:世の中の流れ的に、校則って徐々に緩くなっていってる気がするんですが、僕が今所属している学校では、逆行してきつくなっていってるんですよ。

な:え?どういうことですか?

M:本当に意味わからない校則がたくさんできてきてて、例えば「長袖のシャツを着てるときにはシャツの袖をまくるな!」とか。笑

一同:おお〜笑

テ:結構それはやばいですね。

M:本当にどうでもいいやんみたいな校則が多いし、指導してて自分でも「どっちでもいいやん」と思ってしまう。

な:でも先生側は、暑かったら袖まくってるんでしょ?笑

M:そうですね。腕まくりしたシャツ着て、目を吊り上げて「お前ら、腕まくりすんな!」って怒ってますよ。

な:なんか校則自体に意味があるわけではなく、「守らせること」自体が目的になっている印象受けますね。

M:それはあるでしょうね。あと自分は意義を感じてませんが、現場では「このラインで統一して下さい」みたいなことをよく言われます。

テ:Mさんがおっしゃった「ラインで統一」はうちの学校でもよく話題になります。「どこまでで揃えるか」みたいなことはよく議論になりますね。さっきのスカート丈とかもそうですし。

な:なるほど。

テ:まあ、でもあえて校則の良い面をいうならば、厳しい指導が苦手な先生や若い先生が「ライン」に助けられてる部分もあるんですよ。

な:確かに指導のしやすさは大事だけど、そこに重きが置かれすぎている感じがしますね。最初に上がった「社会に出たときのシミュレーション」が校則の意義だとしたらちょっとズレてるというか。例えば女子生徒は学校ではメイクしちゃいけないのに、大人になってスッピンで会社に行ったら「お前何やってんだ!」ってなるわけでしょ?

一同:爆笑

な:最初にあった「社会に出たときのために」みたいなのはわかるけど、現状の校則と社会のルールが乖離してますよね。そういう部分は僕が教員やってる時からおかしいと思ってたんですよね。最初の部分で「何のため?」って投げかけたのは教員時代からどの辺にモヤっとしてたからなんですよ!

M:うちの学校は、保護者から学校への理解が比較的ある学校だけど、「この校則何であるんですか?」みたいなことはよく聞かれますね。素朴な疑問が一番答えにくくて辛いところですね。

テ:それこそ素朴な疑問なんですが「長袖の袖をまくってはいけない」っていう校則に対してMさんは何て答えてるんですか?

M:生徒指導担当の先生が言うにはですけど「大学入試でも面接試験などはあるし、社会に出てもTPOに合わせた服装をしないといけない。だから長袖シャツの袖をまくってはいけない」ということらしいんですね。

な:ほお。笑

M:でも学校が指導する云々ではなく、そんなTPO守れないような奴は、そもそも大学側が判断して落としてやってくれと思うんですけどね。笑

テ:ファッションコーディネーターのMB氏は「長袖のカッターシャツは見栄えが良くなるから腕まくりをしろ!」って言ってるけどなあ。

一同:爆笑

テ:そういうファッションの理論とかも理解した上で、普段はカジュアルな感じで腕まくりしても良いけど、式典の時は落ち着いた雰囲気が大事だから腕まくりやめとこう、みたいな指導をできたら良いなと思って自分はやってるけどなあ。

M:確かに「空気を読む」というか「今はこうしないといけない」みたいなところを生徒が理解してれば良いと思うんですけどね。ただ中には一切「ルール守りたくない」「守れない」みたいな生徒がいます。また教師側が意図した「ライン」を理解できない生徒もいるんですよ。

一同:ああ〜なるほどね。

M:流石にそれだと収集がつかないから「最低ラインのやつに合わしておくか!」みたいな少し厳しめの指導をしないといけないんでしょうね。割とそういう特定の生徒のための指導だったりすることありません?

テ:ありますね!あとはしんどい教員に合わせようみたいな風潮がありますね。うちの学校では、特定の指導力ない教員のために、厳しい校則を設けてあることもあります。

M:指導力ない先生のために校則を厳しくしなくても、周りがちょくちょく助けてあげたらいいのにね!

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