日本とイスラムとマスコミ
ここ数年、イスラム教徒に対する圧力や言われ無き批判が多く聞かれるようになって久しい。この全ての原因はイスラム過激派のテロリストによるものだということは世界共通の認識である。多くのイスラム教徒は平和を願い、助け合うという精神の下で日々過ごしているはずだ。しかし一部の過激派がテロという名の聖戦(ジハード)を掲げた結果、世界中に「イスラムは悪」という間違った認識を広げてしまった。
それに拍車を掛けたのが米トランプ大統領だ。中東を中心とした7カ国に入国禁止令を出したのは、テロ対策という名の下で行われた、移民・難民廃絶令である。大統領選の時から「イスラム教徒は悪」だというセンセーショナルなセリフを吐き捨て、それが米国を守ることにつながるとまで言い切った。誰もが「イスラム教徒全員が悪」だと思っているはずはないが、大統領にもなるような人物がこのような安易な発言を繰り返すのも珍しい。
我々、日本人はどうだろうか。イスラム教徒に対してどう向き合っているだろうか。確かにアジア諸国と比べてみても日本に在住するムスリムは少なく、中東出身者が日本にやって来ることも少ない。日常からムスリムとの関係が薄い我々がイスラム教自体への関心も興味も持たない、というのが実態だろう。だからこそ、トランプ大統領などの過激な発言に惑わされないでほしい、と私は思う。
だからこのまま無関心のままで、とはいかない。なぜならイスラム過激派組織は日本も標的にしているからだ。
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