素朴な疑問その3「外圧にはすぐ屈する日本政府が、捕鯨に関してだけやたらと強気なのは何故なんだろう?」
前々からずっと疑問に思っていた事です。
常日頃から、日本国民の声には聞く耳を持たないのに、外国(近隣3カ国と欧米限定)には滅法弱い日本の支配層。
それがどんなに理不尽なものであろうが、完全なる言いがかりであろうが、近隣3カ国と欧米が相手なら簡単に屈してしまう。
なのに、なのにですよ?(霊媒探偵・城塚翡翠風)
なんで、捕鯨案件だけはやたらと強気なんだろう?
当初は、ヒステリックな感情論(賢い鯨を食べるなんて野蛮だ!キー!牛や豚は食べてもいい。命の優劣は我々選ばれし欧米人が決める。劣った有色人種は黙って我々に従え!キー!)に気圧され、いつも通り下手に出て反論も弱々しいように見えた。
日本は、
「最初はいろいろゴネてても、最後には結局折れる」
と、外国にすっかり見透かされてるそうで、この捕鯨案件も最後は日和って笑い者になるんだろうな、と思っていました。
まさか、IWC(国際捕鯨委員会)を脱退、という思いきった事をするとは思ってもみませんでした。
英断だったと思います。
やれば出来るじゃん。
興味深いのは、日本がIWCに籍を置き、多額の拠出金を支払ってた間はよってたかって殴りつけていたのに、日本が脱退した途端、日本叩きのみならず「捕鯨議論そのもの」までが一気にトーンダウンした事。
つまり、捕鯨問題におけるジャパンバッシングは単なるイジメ、捕鯨の議論もイジメ(更に人種差別)を正当化するためのツールに過ぎなかったという事・・・
を反捕鯨国自ら証明しちゃったような感じになってます。
更に、日本が抜けた事で、元から危機的であったIWCの財政難がより深刻になってきたようです。
「なぜIWCは財政破綻の危機に直面することとなったのか。原因は複合的である。しかし、最大の原因は、IWCが収入を増やすことをしないで、新しいプログラムを次々に立ち上げてきたことにある」
「財政破綻の理由は他にもある。IWCの事務局は英国ケンブリッジの近くにあり、その予算はポンド立てになっている。そのポンドが、英国のEU離脱により価値が低下した」
「さらに加えて、加盟国の分担金未払いや遅延が目立つ状況となってきた。これは以前から顕著となりつつあった。しかし、コロナ禍やウクライナ情勢は各国の財政状況をさらに悪化させ、IWCに限らず国際機関への分担金支払いが困難となる国が多くなっている」
「その中で日本がIWCから脱退し、IWCは収入の約8%から9%を失った」
こういうの良くないとわかってはいるけど、
「IWC、ザマぁw」
というのが正直な気持ち。
すみません、小さい人間で。
それでも、日本はオブザーバーとしてIWCの会合に参加しているそうで、これも日本政府には珍しい「賢い判断」だと思います。
議論に参加し続ける事で、日本の主張の一貫性を証明でき、持続的捕鯨について一定の発言力を維持する事が出来ると思うので。
国連にも同じような事が出来たらいいのに。
国連とIWCでは成り立ちや存在意義が全く違うので無理だとは思うんですけど。
でも、多額のお金を巻き上げられた挙句、嫌がらせの標的にされ続けるというのからは、そろそろ抜け出したいものです。
その辺の事を、強かに駆け引き出来る人材がいればなあ。
日本人の気質(バカ正直)的になかなか難しいとは思いますが。
でも、幕末には何人かいたらしいんですよね。
一見普通の地味な役人のようで、実はなかなかに交渉上手な強者が。
2022年10月に行われたIWC(国際捕鯨!委員会)の会合では、最重要課題が捕鯨問題!でなく財政問題だった、というのが笑えるのですが、日本の脱退に関しても↓のような指摘がなされているとか。
反捕鯨派にも問題があった……日本のIWC脱退、海外の見方に変化も
Apr 24 2019
「(日本の)脱退発表後、海外の識者やメディアからは、脱退という日本の決断を招いたのは、その主張を批判するだけの反捕鯨派の姿勢だったという意見も出てきている」
「『同じ考えを持つ』国々が、日本が用意した捕鯨の重要性を示す分厚い資料を見下すかのようにはねつけたこともあったそうだ。同氏はそういった行為は単なる傲慢であり、対話とは相手に話しかけるだけではなく、相手と話しあうことであり、耳を傾けることだとする。
日本のIWC脱退は、日本国内の政治的戦略による部分もあるが、西洋が『クジラを殺すのは嫌だ』と繰り返し唱え、NGOが感情的なナンセンスをばらまいたために引き起こされたと同氏は述べる」
的を射た分析ですが、時すでに遅し。
後の祭り。
覆水盆に帰らず。
もっと早く「鯨さんが可哀想だぁ〜!」と泣き喚く反捕鯨国に教えてあげれば良かったのに。
ワトソン容疑者の国籍取得に賛成 反捕鯨は「正当で高潔」 仏外相
テロが正当で高潔だとは。
それを、仮にもフランスの外相ともあろう人物が口にするとは。
呆れる。
反捕鯨という「正当で高潔な大義」を口実にすれば暴力行為を正当化出来る、という考えは、テロを容認すると言ってるのと同じですよ、バロ外相とやら。
捕鯨の是非と暴力行為は別々に考えるべき問題です。
理由があれば暴力行為を正当化出来るという考えは極めて危険だと思います。
そもそも、ワトソン容疑者は本当に動物愛護の精神から活動してるんですかね?
鯨を守りたいから暴力を用いて日本の捕鯨船の妨害をしたのか、
暴力行為を正当化する口実に反捕鯨を利用してるのか。
反捕鯨と暴力行為、どちらが目的になってるんですかね?
え?お金が第一の目的?
・・・でしょうね。
鯨を守れ!とプラカードを掲げて暴れさえすれば、安い人々から安い賞賛が得られ、愚かなセレブや企業から多額の寄付やスポンサー料が入るらしいので。
そんなわけで、ワトソン容疑者を始めとする反捕鯨勢力(またはエセ動物愛護活動家)の事は全く信用も支持もしてませんが。
ただ、捕鯨に関しただけやたらと強気な日本政府にも疑問があります。
なんで捕鯨だけ?
なんかの利権でもあるんですか?
逆に言えば、なんで他の案件も捕鯨案件と同じように戦略的にやれないんですかね?