ドラマが話題で初めて知った積水ハウス地面師事件に驚き こんなアホな話ある?
ネトフリドラマ「地面師たち」が話題に上がってて、ちょっと興味が沸いたのでいろんな関連記事やブログを読んでみた。
実際に起きた事件が元ネタだと言う。
ネトフリを契約する気はサラサラないので、ドラマより元ネタの事件の方が気になった。
調べてみたら、ナニコレ?の連続。
詐欺師集団の超ハイレベルな騙しのテクニックに引っ掛かったのかとおもいきや
あまりに杜撰、あまりにチープな顛末。
・・・積水ハウスほどの大手企業がこんなマヌケな騙され方する?
いや、大手じゃなくても、その業界のプロならこんな手に騙される?
実際、他のデベロッパーはことごとく詐欺を見破って被害を回避したらしいじゃん。
しかも、積水ハウスの担当者は「あれは偽物の地主だぞ、詐欺だぞ」って警告してもらってたらしいじゃん。
(追記:他のデベロッパーは、なりすまし地主の写真を持って近隣住民に「この方は◯◯(地主の名前)さんですか?」と確認を取ったりと、本当に地主本人かどうか、という所で詐欺を見抜いたそうです。
素人から見ても基本中の基本のように思います。
雑談で郷里の桜の話をした時に、「私も故郷に帰って桜を見たいわ」的な話をなりすまし地主がしたので、「あれ?この人、生まれも育ちもここ(くだんの土地)じゃなかったっけ?」と嘘に気づいたっていうケースもあったそうです。なんでもない雑談、無駄話の中から相手の嘘を見抜くというのは、名探偵の常套手段。なりすまし犯、油断しちゃいましたね。
積水ハウスは証書だとかパスポートだとかのチェックはきっちりやってたみたいですが、近隣住民への聞き込みはやってなかったのかな?
一方で、くだんの土地は以前から不動産業界内で目をつけられていて、当然本物の地主の顔を知ってる営業担当者は多かった、積水ハウス内にも数人いた、その内の2人になりすまし地主の写真を見せて本物じゃないって事を積水ハウスの交渉担当者は把握していた、という話もあるそうで。
それが事実なら、偽物とわかっていて自ら騙されに行ったということになりますね。
とにかく変な話)
本物の地主からは「土地の売買契約を結んだ覚えはない」という主旨の内容証明が4通も届いていたとか。
それなのに、積水ハウス側はこれを契約妨害のための怪文書扱いして無視したのだとか。
60億あまりの高額な取引なのに、脇が甘すぎませんか?
どう考えてもおかしいよね。
積水ハウスは本当にただのマヌケな被害者なのか?
なんか変。
もっと変だと思うのは、事件後の積水ハウスの動き。
そもそもこの売買契約は、当時の社長・阿部俊則氏がかなり前のめりで「社長案件」という事で、通常の手続きをすっ飛ばして急いで結ばれたとか。
なのに、この件で最も責任を問われてもおかしくない阿部社長が、この事件を追及した当時の会長の和田氏をクーデターで排除し、自分が会長の座に収まったとか。
そして、調査報告書の開示を拒んだ。
日本ではこんな事が普通に通用するのか。
シンプルに驚く。
この件で、株主が阿部氏らを提訴したが、裁判所は訴えを却下した。
日本の司法もおかしいよね。以前から。
積水ハウスの大株主であるアメリカのファンドが元社長のクーデター&その後の人事に激怒したらしい。
ちなみに、アメリカではこういう事は起き得ないらしい。こんな事が出来ないルールになっているらしい。エンロン事件?とか、名前だけは聞いたことがある事件など大企業の不祥事があってから、ルールが厳しく整備されたのだとか。
常日頃から、日本はアメリカの支配下にある、日本はアメリカの子分、って言われてるのに、ご主人様アメリカの大株主でも日本企業の腐敗隠蔽体質は正せないのか・・・。
不思議。
元ネタの事件のキモ、最大の謎は、こんな杜撰な詐欺に、ナゼ積水ハウス「だけ」が簡単に引っかかったのか?だと思う。
どうせなら、地面師たちの原作もドラマも、ココを突っ込んだストーリーにすれば良かったのに。
やりたくても出来なかったんかしら。