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「とりあえずやり始めてみる」のやり始め方がまずわからない【周回遅れの自己分析#8】

前職を辞めてニートになってからはや3か月以上が経ちました。
残業過多や介護のための実家暮らしで貯蓄はある程度あり、そのおかげで懐を気にせずニートができてもいます。

それはさておき、私は去年、30歳手前にしてADHDを受けたのですが、仕事を辞めたことで気付けたことがあります。それは、集中力の欠如が本当にひどいということ。客観的にこれはまずいなと思えるくらいでした。

そこで、社会復帰をするまえに傾向と対策をざっと書き出しておこうと思います。

やりたいこともやるべきことも、たくさんあるんだけど

言い訳じみていますが、自分のなかではやるべきこともやりたいことも色々思いついています。 それはもう、就活や資格の勉強、実家の片付けから、積読の消化、晩御飯の献立までありますが、逆にいうと次々頭に浮かんでは上に積み重なっていくのでどれに取り掛かればいいかでフリーズしてしまうんですよね。

これについてはアトモキセチンを処方いただいて改善された感はあるのですが、それでもこの大量に湧いてくるタスク(?)の優先順位を付けて行くのにまだまだ苦労しています。 あれもある、これもある、本当にやるべきはどれ――?とぐるぐる考えているうちに時間が過ぎ、もういいや、で安易にスマホやネットに逃げてしまいます。

当然そのなかにも締切があって、「やるべきこと」が「やらないといけないこと」になってくるものもあるので、そうなるとこなせます。
ただ、一度取り掛かってもすぐ別のことに考えが移って気が散る→中断してしまうというのも何度もあります。
こうやってぐるぐると時間をかけて簡単なはずの日々のタスクをこなしていました。

そうこうしているうちに、時間だけはたっぷりあったはずの3か月はあっという間に過ぎ、なんだかとても時間を無駄にしたような後ろめたさを抱えているところです。


何も進まない原因は

ではなぜこうなってしまうか。

①計画を立てる力の弱さ。
今の自分の状況を整理して、何が一番必要なことか、どれが必ずしも今でなくてもいいことかを判断するのが難しい。
故に、「来週の面接の対策しなきゃ」と「どうでもいいネット記事ザッピング」が同列になってしまう。 (状況によっては後者のような時間を優先すべき人もいると思いますが。)

今自分にとって重要なことの判断、そしてそれを達成するために必要なこと(この例だと企業研究・面接の練習とか)を順序だててこなしていくのが苦手なんだなということですね。

②目先の欲に流される
「やるべき」ことと思っていることは、大概気が進まないことです。
なので、まずやりだすのにすごくハードルがある気がするし、やり始めてもエンジンがあまりかかりません。

そんなとき、安易に欲を満たしてくれる最たるものがスマホです。
興味のある分野の情報が入ってくるのは気持ちがいいので、ネット記事リレーやゲームで延々と時間を溶かしてしまいがちです。
自分でもこれがわかっているのでソシャゲも全部消しているのですが、単純なパズルゲームみたいなものにうっかりハマってしまうこともあります。
(抜け出せずにオセロのアプリでcom全レベル倒したりとか……。)
それに何があるわけでもないんですが、簡単にドーパミンが出てくれると知ってしまってるんでしょうね。 困ったものです。

勉強関連はやってみると以外と面白いものも多いのですが、「お?面白いぞ?」とドーパミンが出てくれるまで集中力が持たなかったりします。 自分との闘いを随分と低いレベルで繰り広げる毎日です。

③滑り込みセーフの味を占めている
こうして割と締切が目に見えてくると、突然スイッチが入ることがあります。 いわゆる過集中という状態でしょうか、逆にそれのみに集中して終わりに近づけることができることが多いです。

どうも、「このままでは遅れるかも」という緊張感から、一気にアクセルを踏んで間に合ったときを快感に感じて味を占めてしまっているのかもしれないです。 そんな成功体験を繰り返したいわけではないのですが……。


これまでどうやって誤魔化してきたんだっけ?

これらの特性は調べてみると典型的なADHDの症状です。
私の場合、特に社会人になってから感じてはいたのですが、ニートになったのを機により鮮明に、ありありと感じられるようになりました。

ただ、これまで学校や会社ではどうにか大きな問題も起こさずできていたわけで、どうやってたんだ?とぼんやり考えてみました。

①勉強が割と好きだった
これは大きいと思います。 自分の場合、勉強、というか新しいことを知って自分のなかに蓄えができる感覚が好きだったので、単純に学校は割と楽しかったんですよね。
嫌いな科目も小学校まではなく、席に座っていられないようなこともありませんでした。 授業が簡単すぎたときはこっそり資料集とか眺めてました。

これは長期休暇の宿題も一緒。 計算ドリルも作文も嫌いではなかったので、夏休み前半でほぼ終わらせるのが常でした。 勢いで終わらせてしまえるので計画を立てる必要もなかったということ。
これがあったので自分の先延ばしグセに悩む必要があまりなかったです。

②「ちゃんとしなきゃ」の強迫観念(トラウマのせい?)
他の記事で書いていますが、私は幼少期に見ていた家族の壮絶バトルの影響でトラウマを負っています。
原因は兄の成績に関することが多かったので、私は「自分の存在価値は何事もきちんとこなすところにある」と無意識に思っていました。
勉強もスポーツもそれ以外も、そつなくこなさなければ親もクラスメイトも手の平を返すかもしれないと。

多分、ですが、その強迫観念があったおかげで多少面倒くさかろうと難しかろうとどうにか間に合わせてはきたのだと思います。これは学校でも職場でもそうですね。

ただ、そんなエリートな自分をいつまでも維持できるわけもなく激しい自己否定に陥るのですがまたそれは別のお話。
これは医学的ではなく自分のカンですが、トラウマの影響は発達障害にまさる部分があるのかなぁという印象です。

③事務的な処理速度
これはまた別の記事で書こうかと思っているのですが、私は一昨年「WAIS-4」という知能検査を自主的に受けました。 その結果、「処理速度」の指標oが平均よりも高めに出ました。
手順がわかっている単純作業などをこなす力があると理解しているのですが、おかげで仕事でもしょうもないケアレスミスは多いものの、リカバリーが速いためにさして問題視もされずに誤魔化せてきたのかと。


どうすればこの状態をマシにできるのか

さすがに自分でもまずい自覚があるので、対策はやってみてはいます。

①タスク書き出し
典型的ですが、今自分がやるべきこと、やりたいことをバーっとExcelに書き出し、カテゴリー分けと重要度で順位付けをして整理をしました。

で、それぞれ終わったら隣のシートに移動する。
これはタスクが可視化できるし、どんな小さいことでもこなせたことが溜まっていくので自己肯定感も上がるのでは?という作戦でした。
ただ、タスクをどこまで細分化して書き出すか?やPC開くのが面倒という問題があってもう少し洗練させる必要がありそうです。
(スマホでちまちま文字を入力するのがあまり好きじゃなく……悩ましい。)

②忘れそうなことや大事なことは付箋で
ふと思いついたこと、忘れそうな細かいことも書きだすようにしました。
無印良品で日付を書く欄が付いている付箋を買い、嫌でも目に付くように部屋のドアに貼るようにしています。

これは割と奏功しています。 が、ここまでやってもスルーしたことがありました。 ここまで来ると逆に感心するのですが、もっと目立つ方法も考え中です。
(スマホのリマインダーでいいじゃんとなりそうですが、通知が色々来るのが嫌なのと、やっぱりフリック入力をせっせとやるのが好きじゃないのとで悩み中です。 ついでにスマホで遊んじゃいそうというのもあり……。)

③スマホとPCにロックをかける
どうしてもネットサーフィンやアプリに逃げてしまいがちなので、特定のサイトやアプリを指定してロックできるアプリ・拡張機能を使ってみています。
物理的に封印してしまう鍵やボックスもあるのですが、なんだかんだ使いたい機能があったりするのでこちらを導入しています。
使えなければ、そして「わざわざ解除する?」という問いが入れば(入らないときもありますが……)諦めるので、少しずつに無駄なスマホ・PCいじりは減ってきている気がします。

……と、こんな感じでもろもろ書いてきまして、あっという間に3,000字を超えてしまいました。 ここまで読んでいただいた方はありがとうございます。
自分に呆れながら、どうにか改善できるよう試行錯誤しているところです。


さて、割と有名になっている気がしますが、「やる気」というものは存在しない、というのを近年よく見聞きします。
人間は、とりあえず少しやってみると自然とそれに集中して「やる気が出た」状態になるんだとか。

ここまで来てやっとタイトルを回収するのですが、私には「とりあえずやってみる」の一歩目に置いてあるハードルがめちゃくちゃ高く感じるのです。

「とりあえず取り掛かればいい」のはわかったのですが、「とりあえず取り掛かるのはどうすればいいか」を知りたいと思っているのが現状です。


ただ、ありがたいことにこうして発達障害・いわゆるグレーゾーン・精神疾患など、徐々に読みやすい本や当事者の方の声はアクセスしやすくなってきていると感じます。
私もADHD当事者の方の本などちょこちょこ読ませていただいています。

どうにか社会にしれっと適合できる道を見つけたいものです。

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