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旅行記 ハネムーン戦記 #49

Hi, this is Japanese AKI.

ハネムーン・エピローグ

つぎの朝、名残惜しいですがチェックアウトしました。

"Thank you for your stay. We're looking forward to you coming again."
「ご滞在ありがとうございました。またのお越しをおまちしています。」

私は記念に鍵が欲しいと頼もうと思っていたのですが、返すように言われなかったのでそのまま持ち帰りました。

空港に向かうバスの中で、去り行くハワイの景色を眺めていました。運転手さんが

"Thank you for visiting Hawaii. We're looking forward to see you again. Mahalo."
「ハワイにお越しくださいましてありがとうございました。またお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございます。」

こうあいさつしましたが、そのあとぼそっとマイクでこう言いました。

"If you understand me."
「もし、君たちが俺の言ってることがわかったならね。」

「まぁ!」「どうしたの?アキちゃん?」私は運転手さんの皮肉を夫に通訳しました。(前の席だったら言い返してやったのに!)と悔しく思いました。バスを降りるとき、私はふり返って「あなたの言ったこと、聞こえたわよ!」と言ってやろうとしたのですが、うしろからどんどん降りてくるお客さんたちがつっかえたので仕方なくぶすっとした気分でバスを降りたのでした。

私たちがハネムーンを終えて日本に帰ってから、なんと一週間でハワイはロックダウンになりました。JTB の担当者が「お帰りなさいませ。ほんとうにラッキーでしたね!」とはがきをくれました。私は(つぎに行けるのはいつだろう...。)と、はやハワイを恋しく思いながらはがきと部屋の鍵をアルバムに挟みました。

ハネムーン出発前から険悪なムードだった私たちでしたが今のところ、まだ離婚はしていません。旅行中も夫には腹が立つことばかりでしたが、私にはそれを差し引いても余りある思い出が、またできました。

私はハワイで出会った人たち、言葉を交わすチャンスに巡り合えた人たちすべてが今はどうしているだろう...と思いを馳せています。

長い間、私の旅行記にお付き合いいただいてありがとうございました。今はコロナだけでなく、戦争など世界情勢も悪い状態ですが一日も早くまた楽しい旅行ができる日を願って。また旅行記でお会いできるとうれしいです。

Thank you for listening. I hope see you again soon.

音声でもどうぞ→Face Book, Aki Chiba


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