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【これで勝率アップ!】市場の動きを読む出来高・価格分析③

前回は、VPA(出来高・価格分析)の、出来高とローソク足を使った分析方法を紹介しました。

前回の記事はこちら↓

今回は、チャートを使った分析方法を解説します。
今回も、前回と同様の動画を参考にしました。


VPAのチャート全体への応用

1,前回のおさらい(マーケットメーカーの動き)

まず、VPAの解説シリーズその①でも解説した、マーケットメーカーの動きをおさらいします。


1,アキュミレーションの領域
①マーケットメーカーは個人を振るい落とすために、株価を急落させます。

株価を急落させ、個人投資家のパニック売りが発生したところを買い集めていきます。

③ある程度買い集めたところで、売り圧力が少なくなったところを見計らって、上昇のブレイクアウトを起こし、株価を少しづつ上昇させていきます。

2,ディストリビューションの領域
上昇に惹かれた個人投資家を更に惹き込むために、株価を急騰させ、その中で売り抜けを起こしていきます。

⑤ある程度高くなったところで、本格的に売り抜けを始めます。

⑥完全に売り抜けが完了すると、個人の買い圧力が限界に達しているところを見計らって、大きな空売りをしかける。

⑦個人のパニック売りや、利益確定売りを利用して、今度は売りによって利益を積み増していく。

ここまでが以前の復習。

2,マーケットメーカーによる”ためし”について

その中で、このアキュミレーションの買い集めから、上昇のブレイクアウトするところでは、買いのクライマックスといった個人の売り圧力を吸収し、完全に上昇トレンドに乗っていくようなマーケットメーカーの準備段階があります。

この、買いのクライマックスの段階で、マーケットメーカーが恐れるのが、個人の売り圧力が出し切ったと思って株価を上昇させていったが、まだまだ売り圧力が残っていて、上昇させたと思った株価が全然上がらなくてむしろ下がってしまい、大きな損失を被る事です。

ですので、マーケットメーカーは、買いのクライマックスの中で、上昇のためしという、マーケットメーカーの市場の売り圧力がどの程度残っているか試すような動きが発生します。

またこれは下落も同様に、売りの前に、売りのクライマックスがあり、個人の買い圧力が無くなった事を確認する下落のためしというものがあります。

これらは、買いのクライマックスの値動きだったり、上昇のためしの値動きが特徴的なパターンですので、それについて解説していきます。それを活用できれば、上昇のブレイクアウトのタイミングを見計らって、うまく上昇トレンドに乗ったり、利益確定をするような、上手い売買をすることが出来るようになります。

アキュミレーションとディストリビューション

1,アキュミレーションについて

下の円グラフは、マーケットメーカーのポートフォリオです。
全体が、その銘柄の許容できる保有額で、赤色が買建額、青色が売建額を表しています。それを使って、各値動きでのマーケットメーカーのポートフォリオを示すと、下の図のようになります。


①株価が下落しているポイント
この時の出来高は急増しています。ここでは個人の買い圧力が少し残っているので、株価が下落しながら、買いを吸収するような売りがどんどん出て、出来高が多い日が連続するような値動きになっています。

この段階で、マーケットメーカーは個人投資家を振るい落とすような動きを始めており、個人投資家に恐怖を植え付ける事で、個人投資家のセンチメントを弱気にさせ、少し株価が上がったら利益確定する、というような売り優勢の心理状態にさせる事で、そこで発生する売りを吸収していきます。

②底値付近
ここで、マーケットメーカーは買い集めを少しづつ行っていき、大きな出来高を伴って、株価が小幅に反発しています。

これは、個人投資家のパニック的な大量の売りに対して、マーケットメーカーが大きく買う事で出来高が急増している事を表しています。

③株価が保ち合いになってから最後の下落を迎えるところ
ここでは、今までの小幅上昇にたいして出来高が大きくなっているところがポイント。ここではマーケットメーカーの買い集めが終わり、マーケットメーカーは、保有株を十分に蓄えた状態となります。

④ブレイクアウト
その後、マーケットメーカーは、個人の売り圧力が十分少なくなったところを見計らって、株価を上昇させると、持ち合いの高値付近より株価が上がって、ブレイクアウトとなります。

このブレイクアウトの局面を察知する事ができれば、この後の長期的な株価上昇に乗り大きな利益を取れるわけです。

アキュミレーションでは、持ち合い局面の小幅反発と出来高増加に注目しながら、ブレイクアウトのタイミングを見計らう事が大事です。

2,ディストリビューションについて

次は、ディストリビューションでのマーケットメーカーのポートフォリオについて説明します。

①徐々に株価が上昇している段階
ここでは、最後の買い占めを行って、株価を少しづつ上げていきます。ここでのポイントは、少しづつ上がるという事です。

この前の、アキュミレーションの段階で急落を受けた個人投資家は、株価が下落し損を被るという恐怖を植え付けられている為、なかなか少しの上昇では買うという心理状態にはなりません。

マーケットメーカーはそれに付け込んで、株価を少しづつ上昇させながら個人投資家に自信を付けさせ、その後の株価の急騰に向けて、今買わないと損をしてしまうという、今度は、貪欲という心理状態を個人投資家に植え付けていく段階です。

②株価が上昇し続けた後の株価の急騰局面
ここでは、マーケットメーカーは売り抜けを始めていきます。ここでは、株価が急騰しながら出来高が増えていくのがポイントです。こでは、株価が上昇する買いの出来高だけでなく、一部マーケットメーカーの売り抜けの売りの出来高も含まれているので、出来高は今までよりも更に増加しています。

③株価がひと段落上げた状態(持ち合い状態)
ここでは、株価が少し上昇すると下がる、といった調整局面に入ります。ポイントとして、大きな出来高を伴って株価が小幅に戻ります。

こういった部分では、株価が少し上昇し、個人投資家が買いをしたら、
その買いを吸収しながら、マーケットメーカーは、売りをぶつけ、本格的な売り抜けが始まっていきます。

④最後の株価の急騰局面
大きな出来高を伴って株価が急騰します。ここでは、今度こそ株価が高値を迎えるといったところの個人投資家の買いを売りで吸収していき、一部空売りを含みながら、全ての買い圧力を吸収していく段階です。

⑤株価を下落させる段階
すべでの買い圧力を吸収し、もう買いが入らないような状況を見計らって、需給の底打ちを確認し、空売りで大きく下落させ、今度は下落によって利益を取っていくというようなマーケットメーカーの動きが見られます。

このように、ディストリビューションの領域では、マーケットメーカーは、個人投資家の”買わないと損をする”という貪欲という心理を使いながら、株価急騰局面で売りを行い、個人投資家と真逆の動きをしながら大きな利益を稼いでいきます。

ですので、個人投資家は、そのマーケットメーカーの売買に沿うような売買をする必要があります。その為に、ディストリビューションの調整局面では、この調整局面での小幅の戻りと、出来高の急増をしっかり確認し、損をする前に確実に利益確定をする必要があります。

長くなったので今日はおしまい!
次回は、上昇の試し、下落のためしの見極め方法を紹介します。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。★

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