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【大化け株を見つけよう!】オニールの成長株発掘法

今日は、「オニールの成長株発掘法」という本に書かれているCAN-SLIM手法について解説します。

この本は比較的古い本ですが、著者のオニールは、過去125年分遡って分析して生み出した手法で、どの時代においても通用すると述べているので、覚えておいて損はない情報だと思います!

今回参考にした動画はこちら↓


オニールとは?

オニール(ウィリアム・J・オニール)は、ウォーレン・バフェットと並ぶアメリカの有名な投資家。ですが、その手法はバフェットとは異なります。

バフェットが、バリュー株投資、長期投資のスタイルであるのに対し、オニールは、グロース株、中・短期の投資スタイルです。

CAN-SLIM

CAN-SLIM手法は、オニールが過去125年分の銘柄を分析して生み出した手法で、学校の理科の授業で見るろ過に例えて説明されています。

どういうことかというと、たくさんの上場企業の中から、自分に合った銘柄を、C,A,N,S,L,I,Mの頭文字を取った7つのフィルターにかけて選定していくという事です。

この記事では、初めのC、A、Nのフィルターについて説明していきます。

1,C:直近四半期のEPSと売り上げ

EPSとは、一株当たりの純利益の事。(純利益÷発行株式数)
オニールは、直近四半期のEPSが、前年同期比で20~50%の上昇率を示す銘柄を選べと言っています。

その根拠として、1952年~2001年かけて大化けした600銘柄のうち75%が、直近四半期のEPSの上昇率が70%であり、それ以外の30%の銘柄でも、次の四半期のEPSは少なくとも90%以上あったと述べています。

また、EPSを見る際の注意点も述べています。
①前年同期比で比べよう

例えば、日本の鉄道会社の売り上げは、お盆の8月、年末の12月が高い傾向にあります。これを、こうりょせず、6月から8月にかけてEPSが伸びたとみても、それは単なる季節性の影響だったりします。

ですので、EPSは前年同期比で比べましょう。

見かけ上のEPSに注意

たとえば、純利益の増加が同じA社とB社があります。A社は純利益の増加に伴い、売り上げも増加していますが、B社は売り上げが増加していません。

このことから、B社の純利益上昇というのは、経費削減によるものと判断できます。

このことから、EPSを見る際には、売り上げが伸びているかもしっかりチェックしましょう。

2,A:通期EPSの増加

オニールは、通期(1年間全体)EPSの上昇率が25~50%の銘柄を選べと言っています。

また、年間EPSの上昇率を調べる事で、EPSの上昇が一時的ではない事を確認できます。また、購入予定の銘柄の質が良い事を確認することが出来ます。

この根拠として、1980年から2000年の全銘柄の株価の推移と、年間のEPSを調べ、株価が大きく成長する年間のEPSの平均上昇率は36%だったと言います。

オニールは、この条件に加え、ROEが17%以上の急成長株を探せと言っています。ROEとは自己資本利益率のことで、純利益を純資産で割ったもの。これを見る事で、株主から集めた資本をどれだけ効率的に運用できているか知る事が出来ます。

この指標を見る事で、効率的に資本を利用して純利益を稼いでいる事が分かるので、これにより、将来のEPSを予測することが出来ます。

ここでもオニールは、注意点を述べています。

①EPSの安定性を見よう
一見EPSが急上昇しているような銘柄でも、3~5年にかけてのトレンドラインを見る事で、EPSが不安定であったり、景気循環に反応して変化する景気敏感株や、一時的特需によって業績が回復した株という事が考えられるので、これらの銘柄を排除する事で、より継続的に成長を見込める銘柄を選ぶことが出来ます。

PERで割安と判断してはいけない
PERは、株価÷EPS
で求められます。PERが低いと割安だと投資の世界では有名ですが、オニールは、PERはEPSの末端効果だと言っています。

その根拠として、オニールは、1880年から現代の銘柄を全て分析したところ、PERが株価の動きと全く関係なかったという研究結果を出しています。

では、PERはEPSの末端効果とはどういうことかというと、
PERが低下するという事には4つのパターンがあります。

  1. 株価が下がってEPSは横ばい

  2. 株価は横ばいでEPSが上昇

  3. EPSが下がり株価がそれ以上に下がる

  4. 株価が上がり、EPSはもっと上がる

この4つのパターンのうち、4つ目の、株価が上がり、EPSはもっと上がった銘柄を選ぶことが大切になります。

3,N:新企業、製品、経営者、高値

オニールは、重要で新しい変化を生み出した銘柄を新高値の正しいタイミングで買おうと言っています。

その根拠として、1880年から2008年に株価が急上昇した銘柄の株価の推移を調べると、その95%の銘柄で、株価が急上昇する直前に、製品やサービス、技術や経営陣などで新しい変化があったと言っています。

その例として、マクドナルドでは、店舗のフランチャイズ化で急速に拡大し、株価が11倍になりました。

また、アップルは、iPadをリリースした事で株価が16倍になりました。

オニールは、こういった、私たちの生活を大きく変える革命的な変化を見逃すことなく、銘柄選定に生かすべきと言っています。

次回は、CAN-SLIM手法のSLIMの部分を解説!

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!


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