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【バフェットも買った商社株!】総合商社って何しているの?

今日紹介するのは総合商社!あのバフェットも株を買いましたことでも有名ですね。

その前からも、就職でも圧倒的人気の商社、”商社マン”ってだけで結構女子受けが良かったり(笑)。

そんな商社って、実は日本だけのビジネス形態なのです。

じゃあ投資する!となる前に、ここで投資の神様と呼ばれるバフェットさんの言葉を引用させてもらうと

”どういうものか知らないものには投資しない”

と言っています。その”どういうものか知る”の基準として、

①どんな事業?
②どういう時業績が出る?
③どういう成長ストーリー?

この3つがあげられるかと思います。これらを知った上で、投資や就活に臨みたいところです。

今日は、前回の半導体の記事でもお世話になった「ほんね銀行 地下第一支店」さんの動画をまた参考にさせてもらい、まとめました↓

では、一緒に商社について学んでいきましょう!


そもそも総合商社って何をしているの?

まず、総合商社と言えば有名なのが7社。
時価総額順に並べると、

1位 三菱商事 
2位 三井物産
3位 伊藤忠商事
4位 住友商事
5位 丸紅
6位 豊田通商
7位 双日

これら7社で、東証プライム市場の時価総額の5%を占めています。ちなみにプライム市場の企業は1654社、つまりたった0.4%で時価総額5%を占めています。

では、実際何をしているのか解説していきます。

1,総合商社のビジネス

①トレーディング
要は、貿易です。国境を越えて売り手と買い手を繋ぐ仲介役。収益源は、仲介手数料(コミッション)

1970年代までは、総合商社の稼ぎ頭はトレーディングでした。

②事業投資
こちらが現在の稼ぎ頭。

では、なぜ事業投資がメインとなっているのかの歴史をさかのぼります。

2,総合商社の発展の歴史

高度経済成長期、貿易量、取引量が拡大し、利益が拡大していましたが、円高不況とバブル崩壊以降、商社不要論などと言われてきました。

でも、ここでめげない商社。90年代に入ると、ハイリスクハイリターンとされるエネルギー開発の権益などにも参画するようになりました。要は、投資事業です。

例えば、石油開発は、とてもお金がかかるし、政府の許可や地政学的緊張があったり、石油の質もよくなかったりと、様々なリスクがあげられます。

そこで、今まで培ってきたリレーションやノウハウを通じてプロジェクトに投資をし、そのプロジェクトのバリューアップを図るようになってきました。

2000年代に入ると、インターネットも普及してきて、事業をモデルチェンジし、より事業投資に積極的になりました。

2000年に三菱商事とローソンが業務提携したりなど。

ということで、足元では事業投資、事業経営までしているのが総合商社なのです。こうして独自の発展を遂げてきたのが日本の総合商社なのです。

歴史はここまでにして、ここからはどうやって事業投資で利益を上げているかを説明します。

3,事業投資の収益源は?

結論から言うと、事業に投資して収益を得ています。
例えば、三菱商事がローソンに出資するといった事。

こうして、会社と会社を繋いだり、人材ノウハウの提供、経営に参画するなどして企業価値を向上させていき、

配当収入、製品の販売収益、サービス手数料、売却してキャピタルゲインを得るなどして収益を得ています。

企業価値を向上させるとは、
①例えば三菱商事がローソンに出資し、ビッグデータを活用して、今タンパク質ブームだから、サラダチキンが売れる、だからサラダチキン売ろう!と企画。

②サラダチキンの製造担当が必要なので、フードリンク株式会社に出資してサラダチキンを作ってもらう

③サラダチキンの迅速な物流網を引くために、物流担当として三菱食品に出資する

と言った感じで、シナジーのある企業を繋ぎ、新たなバリューチェーンを構築します。

この際に人材やノウハウを提供したり、経営に入り込んだりして、企業価値の向上を目指すのです。

ちなみにバリューチェーンとは。資源・原料の調達、製造などから最終消費者に届くまでのチェーンの事。要は、調達して、運んで、売るの流れ。

総合商社は、様々な企業とリレーションがあるからこそのシナジー効果、同時に多様な企業に分散投資する事で、リスクを最小化する、まさに総合商社だからこそできるビジネスモデルなのです。

4,総合商社の業績が出るのは?

トレーディングにしても事業にしても、大きな資本がいるビジネスなので、どこの総合商社もバランスシートの活用と、事業ポートフォリオの最適化はかなり重要なビジネスのキーなのです。

ですので、もしバフェットに、「総合商社はどういうときに業績が出るんだい?」と聞かれたら、

①事業ポートフォリオの最適化が図られる時。
要は、収益性が低い事業を売却して、伸びそうな分野へ投資をする時。

②鉄鉱石や原油価格が上昇する時
殆どの総合商社は、エネルギー関連事業は大きな収益なので、エネルギー価格が上がると、収益も上がります。

③グローバル経済が上昇する時

などが挙げられます。

7大商社、一つ一つ見ていこう!

先ほど、総合商社はエネルギー関連事業で収益を得ていると言いましたが、エネルギー関連事業というのは、ボラが大きい分野で、最近ではSDGsのトレンド何かで、非資源分野も強化しようという流れが見られます。

それを踏まえた上で、1つ1つ見ていきましょう。

1,三菱商事

  • 総合商社の中では資源関連が特に強い

  • 業界トップ

  • 大量の自社株買いで、株主還元強化の流れを継続。

  • 非資源分野の代表はローソン。

最近では、ローソンを、KDDIがTOB(公開買い付け)し、これにより、ローソンの株は三菱商事とKDDIで50対50となりました。

以前は、50.1%が三菱商事、KDDIは2.1%、あとはほかの株主だったのです。
これには、未来のコンビニに欠かせないデジタル通信事業に注目し、ポンタでも関わりのあるKDDIに声をかけたというイメージです。

今でこそ何でもできるコンビニ、最近では
・服薬指導
・家計のサポートなどのリモート接客の拠点に
・遠隔地絵の配送拠点に
・DXやXRを通じた日々の買い物のスマート化
・防災拠点
・太陽光発電

というように、リモート接客、日々の買い物のスマート化、サステナブルな社会の一助にという3つの軸で動いていく印象です。

ちなみにローソンは以前、アメリカで、ジツピンという企業と協力し、レジ無し店舗を作っています。ちなみにジッピンは、レジ無し店舗においてはあのAmazongoを超えた企業です。

と、ローソンの話が長くなりましたが、TOBで、ROA(純資産利益率
)が低いローソンをバランスシートから外すことで、資産効率の改善につながるとSMBC日興証券は評価しています。

2,三井物産

・鉄鉱石の利益が最も大きい
・非資源分野では、アジア最大の病院グループIHHヘルスケアへの出資
・KDDIと共に、アルティウスリンクという国内最大のコールセンター事業の企業を2023年に設立
・コンビニでは、セブン&アイとの連携が強い
・動物タンパク質事業
・フードサービス事業を通じたウェルネス事業、要は食を通じた健康事業

3,伊藤忠商事

・コンビニではファミリーマートとの連携が強い
・資源以外の利益構成比率が70%以上
・ROEが特に高い(効率よく利益を上げている)
・プリマハム、ほけんの窓口、ベルシステム24、Dole
・「売り手よし、買い手よし、世間よし、の三方よし」は、創業者の伊藤忠兵衛さんから誕生

4,住友商事

・ニッケルなどの非鉄金属に強い
・三井住友ファイナンスリース
・システムインテグレーターのSCSK
・JCOM
・スーパーのサミット
・ドラッグストアのトモズ
・4月1日に社長が上野氏に。非資源事業の主力である銅管事業出身。次世代エネルギー事業創出のための営業組織、エネルギーイノベーションイニシアティブを引っ張ってきた方

5、丸紅

・非資源分野の構成比率が62%
・マルエツ、マックスバリュー関東、ラコステ
・女性採用比率50%以上を目指す、女性が働きやすい企業
・伊藤忠と同じ、伊藤忠兵衛さん

6、豊田通商

・TOYOTAグループの総合商社
・自動車輸出という強固な自動車バリューチェーンを持っている
・アフリカに自動車事業の販売、それに伴う金融などの経路を敷いている
・アフリカで発電所などのインフラやヘルスケア
・アフリカでのモビリティを含め、ヘルスケアやインフラや消費財などまだまだ拡販余地がある

7、双日

・2004年にニチメンと日商岩井が合併して出来た企業
・石炭の構成比が高く、石炭の動向が業績に影響を与える
・ベトナムの構成比が高い
・2015年、ミニストップとの協業で、ベトナムでコンビニ事業を開始
・ベトナムの気候に適した保管・物流が可能な倉庫を開業
・総合商社の中では1番新しいので、若手に裁量が与えられるとの噂

と、ざっと簡単にこんな感じです。
この記事で、総合商社の違いや大まかな特徴を理解してもらえたら嬉しいです。
では今日はここまで!読んでくださり、ありがとうございました。★

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