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貯金40万から4億に増やした【かぶ1000】さんに学ぶバリュー株投資のやり方

今日は、タイトル通り、貯金40万から4億に増やした、かぶ1000さんの書かれた著書から学ぶ、バリュー株投資についてまとめてみました。

とても勉強になるので是非参考にしたい投資方法です。

参考にした本要約動画はこちら↓


バリュー株投資の基本

1,バリュー株投資とは

バリュー株投資は、あのウォーレンバフェットも富を築いた手法の一つ。

株式投資を大きく分けると、グロース株バリュー株に分けられます。

グロース株とは、売り上げや利益の成長率が高くて、将来にわたり大きな成長が期待できる銘柄の事。

例、テスラ、アマゾン、メタ、キーエンス、エムスリーなど。

それに対し、バリュー株とは、利益や資産から判断される企業価値と比較した時、株価が割安な銘柄の事を言い、

売り上げや利益に対する成長度が期待されていなかったり、

知名度が低くて放置されているもの。要は、お得な株を買って儲ける投資の事を言います。

例、千葉興業銀行、みずほファイナンシャルグループなど。

この著者の株1000さんのバリュー株投資の目標は、年20%の利益。これを続けていけば、福利の力で、10年後には6倍、20年後には38倍になっているという訳です。

しかし、多くの個人投資家は、グロース株ばかりに手を出している傾向にあります。それは、グロース株が短期間で何十倍、何百倍にもなるケースを目にしているから。

これでは株は上手く行きません。

株式投資で知っておくべきことは、リスクとリーターンは表裏一体であること。

これまで、バブル崩壊、アジア通貨危機、ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックなどで、グロース株が暴落する事例が多々ありました。

その他にも、企業の悪評、何らかの要因で業績が下がったりして、大きく値を下げることだってあります。

グロース株は、企業が成長を続けることが前提なので、企業の業績が重要な指標となるわけです。

それに対しバリュー株は、その会社が現時点で保有する現金、不動産、有価証券を考慮して投資します。

有価証券とは、証券市場での売買の対象として金融商品取引法に列挙されている証券。国債、地方債、社債や株券、投資信託の受益証券などが代表的なものである。
有価証券は国や企業の資金調達手段として利用されている。

https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yogo/y/yukashoken.html

その為、業績が一時的に大きくダウンしても、資産が潤沢にある会社に投資しているので、誰も潰れると思わず、株価が暴落する事もあまりないのです。

もちろん、バリュー株にもリスクはあります。ですが、グロース株に比べると、ローリスクミドルターンなのです。

ただ、バリュー株で資産を気づくには、長い年月がかかるので、バリュー株投資を好む人は少数派。

しかし著者は、経済も株式も、少数派の方が報われると言っています。

たとえば、100万円を、100万人で分ければ一人当たり1円ですが、100人で分ければ一人1万円になるわけです。

2,「資産バリュー株投資」と「収益バリュー株投資」

まず、資産バリュー投資とは、企業が所有する資産価値に対して、株価が相対的に低い銘柄を探して投資する手法を言います。

つまり、PBR(株価純資産倍率)が低い銘柄を見つけて投資すること。

PBRとは「Price Book-value Ratio」の略で、株価が1株あたり純資産(BPS:Book-value Per Share)の何倍まで買われているかを見る投資尺度です。現在の株価が企業の資産価値(解散価値)に対して割高か割安かを判断する目安として利用されます。PBRの数値は、低いほうが割安と判断されます。

hhttps://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/p/E0024.html  SMBC日興証券

要は、PERは、株価の割安度合いを示す指標で、高いほど割高。

また、PBRを理解するには、BPSを知っておく必要があります。

英語の「Book-value Per Share」の頭文字を取った略称で、1株当たりの純資産のこと。純資産を発行済株式数で割って算出され、BPSが高いほど企業の安定性も高いと評価される。

https://www.sc.mufg.jp/index.html  三菱UFJモルガンスタンレー証券

と、文章にすると難しいですが、簡単な算数です!

例えば

A社の純資産が3000万円で発行済み株式が10000株とすると、

3000万÷10000株=3000円

となります。つまり、純資産を株数で割ったものがBPS。

この上で、A社の株価が900円であった場合のPBRは、

900円(株価)÷3000円(BPS)=0.3

つまり、本来なら純資産が3000万もあって発行済み株式が1万株だったら3000円くらい付いてもいいものが、900円だった。だから割安!という事。

PBRが1以上であれば、純資産に対して割高、1以下なら割安と判断します。

しかし著者は、

PBRが0.4以上、0.5未満なら割安
PBRが0.3以上m0.4未満なら超割安
PBRが0.3未満なら激安

と判断しています。先ほどのA社の例をこの基準に当てはめれば、A社は超割安。つまり、PBRが小さければ小さいほど割安なのです。

次は、「収益バリュー投資」について説明します。

収益バリュー投資とは、企業収益力に対して、株価が割安な銘柄を見つけて投資する方法を言い、PER(株価収益率)が低い銘柄に投資する事を言います。

PERについては昨日の記事にも載せましたが、知らない方の為にもう一度!

PERとは、株価がEPS(1株当たり純利益)の何倍の価値になっているかを示すものです。現在の株価が、その企業の利益と比べて、割高か割安かを判断するのに使われる指標です。
PERは、株価÷EPSの計算式で求められます。
例えば、ある会社の株価が1,000円でEPSが100円なら、PERは1,000円÷100円=10倍となります。
この会社の株価が2,000円になった場合、PERは2,000円÷100円=20倍です。

https://www.sc.mufg.jp/index.html   三菱UFJモルガンスタンレー証券

例えば、税引き後の純利益が1億円のB社の発行株式総数が1万株、株価が10万円の場合、PERは、

10万円÷(1億円÷10000株)=10
1億円÷10000株というのはEPS(一株あたりの純利益)

このPERの値が低いほど、割安とみなされます。なぜかというと、PERは、株式益回りをチェックする際に重要だからです。

株式益回りとは、一株当たりの純利益(EPS)を株価で割ったもので、PER(株価収益率)の逆数でもあり、1÷PERでも求められます。

例えば、株価が100円、純利益が100円、発行済株式総数が100株で、1株持っているとすると、あなたはこの会社の1%を所有している事になります。

すると、純利益100円分の1%、つまり1円が今年のあなたの利益。こうなると利回りは1%となります。(利回りは、投資金額に対する収益の割合のこと

この会社のPERは、

株価100円÷(純利益100円÷100株)=100
この逆数が株式益回り、100分の1で0.01%となります。つまり利回り1%となります。

PERが10なら10分の1で0.1、つまり利回り10%。PERが1なら、1分の1で1,つまり利回り100%

このことから、PERも小さければ小さいほどいいという訳です。

この2つの投資法のうち、著者が得意とするのは、前者の「資産バリュー投資」

なぜなら、収益バリュー投資だと、評価の対象となる利益がその1年の業績に左右され、たとえ今年業績が良かったとしても来年どうなるか分からないからです。

ここまで色々長く説明してきましたが、簡略化すると、

PBRが低いものを選べ!そしてPERも低ければよい!
という事です。

3,バリュー株投資の重要ポイント

資産バリュー投資の場合、純資産を評価する以外にも、株価の位置も重要です。
純資産の中身が良くても、株価が急騰していたら、バリュー株投資の対象外。急に跳ね上がったところで買えば、下落するリスクになるからです。

ですので、過去もさかのぼってしっかり見ましょう。

特に、バブル期以降の推移が大事で、土地バブルが始まったとされる1983年代にさかのぼる事もあるそうです。

Yahooファイナンスや、Kabutanで企業のチャートを見る事が出来ます。

チャートを出したら、現在の株価から水平方向へ横線を引いてください。その上と下の面積を比べると、次の事が分かります。

横線より上の面積が多いという事は、多くの投資家が含み損を抱えた状態。

横線より下の面積が多いという事は、多くの投資家が含み益になっている状態です。

こうやって、この企業に投資している投資家が、今どういった状態にあるのかしっかり理解しましょう。

また、チャートの動きも重要です。単純なトレンドではなく、上下運土を繰り返している銘柄もあります。そういった相場をレンジ相場と言い、株価が下に来たら買い、上に来たら売るといったシンプルな投資が出来ます。

このような銘柄は、景気敏感株という銘柄に多く、単純に、景気の動向に合わせて左右するんです。

つまり、バリュー株投資では、PBRだけで判断せず、過去の動きから今の株の位置を総合的に判断する必要もあります。

収益バリュー投資も同様、PERだけで判断すればいいという訳ではなく、縦の比較、横の比較、市場の比較も考慮すべきだと著者は述べています。

横の比較とは、現時点で異なる異業種間や同じ業種間で比べる事。
どういうことかというと、

平均PERというのは、業種によって違います。例えば、市場全体の平均PERが10倍で、鉄鋼業界の平均PERが5倍、IT業界の平均PERは30倍とする。

このとき、鉄鋼業界のA社のPBRが5倍でIT業界のB社のPBRが15倍の場合、業種の違いを考慮せずに比べると、A社の方が割安だと判断してしまいますが、

A社は業界平均と同レベルであり、B社は業界平均の半分なので、B社の方が割安ということになります。

つまり、横の比較とは、業界の平均と比べてどうなのかというのをしっかり検討するという事です。

次に、縦の比較について。

縦の比較とは、同じ銘柄の過去のPERと比べる事。

これはどういうことかというと、過去と比べてPERが低い場合は、2つのパターンがあるから注意が必要。

たとえば、C社の株価が1000円で、一株当たりの純利益が100円だった場合、
PERは、
1000÷100=10倍

このPERが5倍に減った場合、次の事が考えられます。
パターン1:株価が500円に半減し、1株当たりの純利益は100円のまま
パターン2:株価が1000円のままで、1株当たりの純利益が200円に増加

パターン1の場合は、業績が変わらないのに株価が下落したケース。
パターン2は、業績が伸びたのに、株価が追い付いていないケース。

バリュー株投資で狙うのは、このパターン2。なぜなら、成長企業ではなく人気のない業種だと、業績が伸びても放置され、株価が上がらない事があるんです。

つまり、後々株価が追い付いてきて上がってくると予想できるのです。

最後に、市場の比較について。市場の比較とは、東証一部、二部、マザーズ、ジャスダックなど、異なる市場で指数を比較しましょうという事。

例えばコロナショックの時、マザーズ以外の市場の指数は軒並み下がりました。しかし、マザーズには、コロナの影響を受けにくいか、追い風となる銘柄が多かったように思われます。

ここで、マザーズの銘柄に飛びつくように購入した方は多かったようですが、マザーズの銘柄は、PERやPBRが高い銘柄が多かったので、バリュー株投資の対象外でした。この時の場合、マザーズ以外の銘柄で、割安と評価される大型株を狙うのが正解でした。なぜなら、小型株では、たとえ割安でも、コロナ下の荒波を乗り越えられない可能性があるからです。

このように、バリュー株投資では、数値だけで判断するのは不十分だとお分かりいただけるでしょう。

長くぶぶってしまったので続きはまた明日!

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