見出し画像

【あまり知られてない出来高の秘密】テクニカル分析の完全総合まとめ⑤

前回までは、株価のチャートを使った分析方法を紹介してきました。
前回の記事はこちら↓

今日は、出来高と移動平均線を使った分析方法を紹介します。

今回参考にした動画はこちら↓

では今日も一緒に学んで、トレードの精度をまた一段と上げていきましょう!


1,出来高から相場を読み取る

トレードにおいて、チャート(価格)だけの分析だと、他の投資家との差をつけることが出来ません。そこで、出来高を読み解けることによって、他の投資家との差別化が出来るようになります。

では、出来高とは何かというと、

ある期間内に取引された取引量の事で、価格による相場分析の確からしさを確認できる役割があります。

では、出来高でどのような分析が出来るのかというと、出来高で値動きの展開の速さ、売買圧力の強さを確認することが出来ます。

1,出来高で値動きの展開の速さ、売買圧力の強さを確認

展開の速さというのは、ボラティリティの事。売買圧力の強さとは、トレンドの強さで、トレンドがどれくらい長く続くかという事。

相場が強いというのは、ボラティリティが強く、かつ売買圧力が強いという事。

ここでは、買い手と売り手が、それぞれのケースで相場の強さにどのように関係してくるのかを説明します。

まず、上昇トレンドと出来高と相場の強さの関係を解説します。
①ケース1
買い手:新規買いをポジションとして持つ
売り手:新規売りをポジションとして持つ
株価:上昇
出来高:増加
相場の強さ:強い

この場合、もともとこの銘柄を売買している市場参加者に加えて新しい市場参加者が加わるので、出来高は増加します。

この銘柄の売買を行う多くの市場参加者の総意で株価が上昇したという事は、今後もこのトレンドは続きやすいといえます。

また、新たに買おうと思う人が増えたという事なので、ボラティリティも高くなり、トレンドが強くなり、相場が強くなると言えます。

②ケース2
買い手:新規買い
売り手:決済売り
株価:上昇
出来高:減少
相場の強さ:弱い

この場合、買い手は新規買いをしていますが、売り手は決済売り、詰まりポジションを手放しているので、出来高は減ってきます。

すると、買いたいと思う人が少なくなり、新規買いした人も売り時を待つので、ボラティリティは、市場参加者が減っているので減り、トレンドの強さは、売り圧力が強く、上昇トレンドの抵抗になるので相場は弱くなると言えます。

③ケース3
買い手:決算買い
売り手:新規売り
株価:下落
出来高:上昇
相場の強さ:弱い

この場合、上昇トレンドと反対の動きで出来高が増加しており、多くの市場参加者の総意で株価が下落したと言えます。

つまり、上昇トレンドに対してこの後の株価上昇の抵抗となり、相場の強さは弱くなっていくと判断できます。

④ケース4
買い手:決算買い
売り手:決算売り
株価:下落
出来高:減少
相場の強さ:強い

ここでは、買い手、売り手、共にポジションを手放しているので出来高は減少します。

株価は下落して出来高も減少しているので、上昇トレンドに対する売り圧力が弱くなり、次には買い手しかいなくなり、買い圧力が高まっているので、相場は強くなっていると判断できます。

この様に、出来高で値動きの質を読み取る事が大切となっています。

2,トレンドと同方向の値動きで出来高が増加したらトレンド継続

例えば、ある銘柄の6カ月の株価が下の図のように推移したとします。


この時出来高は、6カ月の間に4回急増しているポイントがあり、それに対してどれも株価は上昇しています。

この様に、トレンドと同じ方向で出来高が増加している場合、そのトレンドは継続する可能性が高いと言えます。

また、出来高が上昇した時の株価の高値が、直前の高値を超えて新高値になった場合、これは特に今のトレンドが継続している事を表しているので、出来高の上昇と株価の上昇に加え、高値の位置も把握しておきましょう。

以上の事から、出来高は株価に先行すると言えるのです。つまり、出来高はテクニカル分析において非常に強力なツールなのです。

ですので、出来高を見た分析はしっかり覚えておきましょう。

3,オンバランスボリューム

この分析方法の役割は、トレンド転換の確かさを早期に確認できる事です。(特に、試しが頻発する短期チャートの弱点を補完してくれます)

例えば、図の様な6カ月の株価の動きがあったとします。
下にはオンバランスボリュームを表しています。

オンバランスボリュームとは、ある基準の日を出来高ゼロとして、陽線が出たら出来高を加え、陰線が出たら、そこから出来高を差し引いた合計値で表します。

今、この銘柄の真ん中では下落トレンドから上昇トレンドへ転換しています。

この時の市場参加者は、5日移動平均線の短期チャートを見て、この後トレンド転換するのか、それともこれはだましなのか、を考えます。しかしこの短期チャートだけではどちらなのかを判断するのは難しいです。

ですので、この時のトレードは控え、25日移動平均線が上昇した事を確認してトレンド転換を判断する事にしたとします。

すると、25日移動平均線が下落から上昇に転換し、確実に上昇トレンドになったのを確認して買いを入れる。

これでも問題ないのですが、この待っている期間の値幅の利益を逃してしまいます。

この時活躍するのがオンバランスボリューム。
長期トレンドとオンバランスボリュームの方向を確認し、これが長期のトレンドに対して反対の方向だった場合、今のトレンドが転換するという合図になります。

ですので、短期チャートでトレンド転換の合図を確認しつつ、長期チャートとオンバランスボリュームの方向性を確認し、短期チャートの確からしさを確認する事で、短期チャートだけでは取れなかった値幅も取れるようになります。

今日はここまでにします!
次回は移動平均線を使った分析方法に入っていきます。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。★

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?