【倒産寸前⁉】セブン&アイはピンチからの快進撃はあるのか?
今日は、誰もが知るセブンの炎上について、その理由とこれからの快進撃の考察について解説していきます。
今日参考にした動画はこちら↓
それでは早速本題に入っていきましょう★
セブン&アイの概要と決算
セブン&アイは、コンビニだけではなく、イトーヨーカドーやロフトなどもセブンの企業です。
そんなセブンの第二四半期決算は、営業利益22%マイナス。
売り上げは8%伸びている物の、これは単にインフレによる原材料の値上がりや、商品の値上げが原因と考えられます。
ここで、企業が事業活動を行った結果として得られる利益を経常利益というのですが、(式は↓)
経常利益=営業利益+営業外収益ー営業外費用
これがマイナス26%になるのはかなりヤバイ状況。
決算では、
「これはインフレによりやむを得ない値上げにより、若いお客さんがあまり商品を買ってくれなかった」
と述べています。とはいえ、我々消費者も、時代の流れによる多少の値上げは受け入れる場合が多いかと思います。
今回問題になったのは、セブンによる悪質なステルス値上げによるものです。
セブン&アイの問題点
1,ステルス値上げ
ここでは、実際に合ったステルス値上げの例を挙げていきます。
「練乳いちご」という、一見苺の果肉がたっぷり入っていて美味しそうな飲み物ですが、実際はパッケージに苺を印刷して、果肉が全然入っていなかったのです。
これは、セブン側が、消費者が一番懸念するのは値上げと考えて、中身がばれないように外側を細工して値上げをしないようにしました。
ですが、実際はSNSで拡散されて逆に評判が悪くなってしまいました。
まあ、個人的には、買った側も、ハズレくじをひいたようなもんだし、仕方ないと思うところもあります。(もし自分だったらわざわざネットで批判とかするほどでもないかな、、、)
とはいえ、今の時代は、ネットの拡散で批判する声が多くなれば、それだけ株価にも大きく影響する世の中なので、炎上の背景に何があったのかは知って損はないかと思いました。
2,競合他社との比較からも分かる問題点
インフレなら業績悪化は仕方ないと思われるかもしれませんが、ローソンやファミリーマートは好業績です。
ローソンは、当期純利益が前年比8%アップ。ローソンは、物価高に苦しむ消費者の為に値下げやプライベートブランドの増量キャンペーン、宅配サービスを実施したので、その努力が実を結ぶ形になりました。
ファミリーマートはなんと当期純利益が97.8%増し。こちらも当社のプライベートブランド商品の増量キャンペーンを行っていました。
このように、物価高の世の中だからこそ、消費者に寄り添った取り組みが功を奏したと言えるでしょう。
セブン&アイは、消費者に寄り添ったつもりで実は消費者からの信頼を失ってしまいました。
3,これに似ている過去の事例
かつて、雪印が、消費期限のラベルの不正や食中毒で問題となり、その後の消費者対応にも誠意が感じられず、企業解体まで追い込まれました。
セブンも、このような一途をたどっていっているように思えます。
4,コンビニ以外でも業績悪化
イトーヨーカドーは、業績が悪化し、全国各地で閉店ラッシュが進んでいます。
確かに、子どもの頃はイトーヨーカドーは楽しくて明るかったけど、大人になるにつれてヨーカドーは何だか寂しい場所になったように感じます。
この原因と考えられるのは、撤退できない状況にあるという事。
これは、高度経済成長期の時は、イトーヨーカドーの様に、たくさんの種類や物があれば売れる時代でした。ただし、2000年代以降になると、ユニクロやニトリなどの大型量販店が郊外に次々と出店し始めました。
かつての消費者の欲求はたくさん買える事だったのが、今はいかに消費者に刺さるかの時代に変わりました。
こんな世の中では、イトーヨーカドーは、使えないものがいっぱい置いてある場所となってしまったのです。
こんな中で、イトーヨーカドーはなかなか撤退できずにいます。これは、ガチャゲームに何度も課金して、レアアイテムが出そうだからもう少し粘りたい、みたいな感じです。
これは企業のプライドも関係しているでしょう。
5、イトーヨーカドーの歴史
イトーヨーカドーの創設者の伊藤雅俊は、叔父である吉川敏雄氏の衣料品を戦後に引き継いで操業しました。底から今は70年くらい経っています。
創業者を崇拝している経営者は、儲からないという理由だけで簡単に撤退する事は難しいでしょう。
株価への影響
ここまで聞いたら、きっとセブンの株価は暴落中なんだと予想できますが、それもそうではなくむしろ上がっています。
これはとあるニュースが原因。それは、カナダのコンビニ企業のアリマンタシォン・クシュタール社による買収。この会社は、サークルKなどのコンビニを買収して拡大した企業です。
時価総額は8兆円で、セブンは6兆円。店舗数は、クシュタールが1.7店舗なのに対し、セブンんは8.4と約5倍もあります。
売上高は、セブンが11.5兆円でクシュタールが10兆円なので、利益率は圧倒的にクシュタールが大きいです。(利益率:セブン5.6%、クシュタール21.2%)
こうしてみると、セブンが経営が上手く行っていない事が分かります。投資家は、クシュタールがセブンの経営をすれば、業績が良くなると踏んで、株価が上昇しているのです。
買収が日本にもたらす影響
買収には良い面と悪い面があります。
まず悪い面として、日本企業が買われれば、海外都合で物事が進んでいくという事。経営方針、雇用、日本の財産が外資に渡るという事だからです。
良い面としては、経営が良くなって業績が良くなるから、会社が潰れる可能性が無くなります。
投資家からすれば好都合です。
実はセブンは株式が海外に多く流出しており、株主の1/3が外国人資本家なのです。
海外投資家に限らず、投資家というのは、企業の業績が上がるようにあれこれ指示します。買収により、セブンの業績が良くなると期待している投資家が多いと言えるでしょう。
1,日産の事例
過去に似たような事例としては、日産があります。日産は、過去にバブルの波に乗って売り上げを伸ばしましたが、バブル崩壊後は販売台数も落ち込み業績が悪化しました。
労働者からの講義もあってなかなか従業員削減も出来ず、色々と試みるも2兆円の負債を抱えてしまいました。
そんな倒産寸前の日産に手を差し伸べたのが、フランス自動車メーカーのルノーのカルロス・ゴーンでした。
日産はルノーの傘下に加わり、カルロス・ゴーン氏が大規模なリストラやコスト削減で復活をとげました。
色々と問題のあったカルロス・ゴーンですが、2003年には負債も無くなり、経営悪化から抜け出すことが出来ました。
ここまで聞くと、買収はメリットが多そうですが、実はデメリットもあります。それは経営が外国より名方針になる事。
このときに、カルロス・ゴーンの周りでは、独善的な経営を始めるようになりました。そして事件あh2018年。ゴーン氏は自身の役員報酬を過少報告していたのが発覚し、逮捕されました。
この事件で調査した結果、ゴーン氏らの不正の総額が350億にも上ると公表しました。
この事件により日産の株価は下落し、今も低迷しています。
2,もう一つの悪い面
企業買収によって、取引先との関係が悪くなったりします。買収元と、取引先がライバル企業だった場合、利益を取られたくないと思ってバチバチな関係になる可能性もあります。
また、今回の買収は、独占禁止法によって実現がされないのではと考えられています。
クシュタールはアメリカですでにたくさんのコンビニを買収しています。これに加えてセブンも買収となると、アメリカのコンビニ市場はクシュタール社が独占する事になります。
ライバルが少ないと、価格競争も無くなり、悪質な価格上昇も考えられます。
セブンも買収を反対しており、この買収は実際どうなるか分からなと言ったところでしょう。
今後のセブンの見通し
今では、イトーヨーカドーの店舗縮小など、利益が出ないところの損切りをどんどんして、利益率を上げていく方針です。
店舗閉鎖は20年前からした方が良いと言われていたので、今更感がありますが、ようやく思い切ったようです。
また、コンビニ経営に関して、フランチャイズ経営の改善により、今後の業績がかかっているかと思われます。
というのも、これまではセブンのフランチャイズ経営はブラックなものでした。
利益はほぼ本部に持っていかれ、そのうえ、深夜帯が赤字だからと言って絶対に24時間営業を辞めてはいけないといったものでした。
これにより以前大阪で、とある店舗が24時間経営を辞めた事で、本部側からの訴訟と、店舗側からの訴えにより裁判がありました。
結果は本部の勝利でしたが、この事件により、セブンのフランチャイズ経営のブラックな内容が全国に知れ渡るようになりました。
そこから今では店舗オーナーに歩み寄る改革が行われており、24時間営業も強制では無くなりました。
また、1日の売り上げは、ローソンやファミマよりも多く、まだまだ国民から支持されているコンビニだと言えます。
個人的に、買収されずにこのまま国民からの信頼を取り戻してほしいなというのが願いです。
また、今回の記事を通して、
今後は、誰もが知る有名企業でも、いつどんな不正が発覚するか分からない時代だから、絶対に倒産しないだろうと思って安易に投資するのは危険な時代になってきたなと感じました。
と同時に、個人的には、そういった企業をただSNSで叩くのではなく、反省して改善を見せているのであれば、応援する気持ちで復活を見守ってあげたいなと思っています。
みなさんはどう思いましたか?
今日はここまでにしておきます。読んでくださり、ありがとうございました。ではでは★