【Gapyear体験記#25】 野口風香さん
お名前:野口風香
年齢:19歳
期間:高校卒業後から約1年半
滞在国:日本
今の活動(職業)内容はなんですか?
アメリカに留学をしていて、アーカンソー州の4年制の大学に通っています。オンライン授業を日本で1年受け、2021年8月に渡米しました。ビジネスと経営学を主に学んでいて、来学期から農業やアグリビジネス、アニマルサイエンスも学ぶ予定です。
ギャップイヤーを選択した理由は何ですか?
大学の授業を日本でオンラインで受けていたので、その間が私にとってギャップイヤーのような時間でした。高校卒業後すぐ渡米する予定だったのが、コロナの影響で延期せざるを得なくなったんです。その後少しコロナが落ち着いて渡米できそうなタイミングがあったのですが、日本での生活が心地よく、もう1度渡米時期を延ばしたので、計約1年半ギャップイヤー兼オンライン授業の生活を送りました。なので私の場合コロナがあったからこそ、この貴重な時間を作ることができ、今では本当に経験してよかったと思っています。
ギャップイヤー中には具体的にどんな活動をしていましたか?
この期間の前半は大好きな地元である静岡県御前崎市で新しいことにチャレンジし、後半は旅など自分が楽しいと思える興味のあることをしていました。自分の感じていることに焦点を当ててとことん向き合えた1年だったと思います。
まず高校を卒業してすぐ農家で働き始め、約1年続けました。この仕事がとても楽しく、自分に合っていて、農業に興味を持ち始めました。また、御前崎市の選挙に関わる活動もしていました。母の友人が立候補していて私自身も仲が良いので、たまたま一緒に話をしていた時に、「こんなに素敵なまちなのにそれを知らない同世代って沢山いるな」と思ったのがきっかけです。私自身18歳になったタイミングだったので、若い世代に自分のまちを自分たちの手で作り上げていく意識を持ってもらうために、何かアクションが出来ないかと考え始めました。若い世代が選挙や政治活動を身近なものに感じられるようにインスタグラム@votersで呼びかけをしたり、選挙活動以外にも、若者が社会問題や環境問題、これからの未来について楽しくフランクに話す場@generatorsを立ち上げたり、2.3歳・親世代・親子向けにzoom英会話レッスンを提供したりと、コロナ渦でもオンラインを活用して色々な活動をしていました。
ステイホームでも友達や家族との時間を長くとれたことはとても貴重で、充実していたのでそれもアメリカ渡米の時期をずらそうかと思った理由の1つです。せっかく家にいないといけないのなら、楽しくなるようにと家族全員が努力していて、みんなでキャンプをしたりと、高校生時代ではなかなかできなかったことができました。
ギャップイヤーの後半は前半に比べてモチベーションが少し下がり、楽しいことだけしたいと思う時がありました。そんな時に向かったのが北海道一人旅。行きたいと思った3日後にはフェリーで向かい、17日間滞在しました。もともとは4日ほど滞在しようと思って行ったので、旅用に貯金をしていたわけではありませんでした。おにぎり2個で1日過ごしたりと、孤独を感じることももちろんありましたが、旅人同士の素敵な出会いがあったり、人としてすごく成長した最高の旅になりました。
ギャップイヤー中の経験が、その後の生活(仕事や活動等)にどのように活きていますか?
自分の興味のあることに対して「なんとなく」じゃなくて、ちゃんと向き合った経験は今の大学生活に活きています。これから農業についても学ぼうと思ったのも、実際農家で働いてみてそれが自分に向いていると気が付いたからです。ギャップイヤー経験がなかったらその選択はしていなかったかもしれません。活動や旅を通して、出会うはずではない人と出会い様々な価値観を柔軟に取り入れ、吸収したからこそ、自分の中にぶれない強い芯をもつことができたのかなと思います。
ギャップイヤーを取ってよかったと思うことや、メリットはなんですか?
ギャップイヤーを「無駄な時間」だと考える人もいるかもしれないけど、私は「将来無駄な時間を作らないための時間」だと思います。例えば私の場合、ギャップイヤーをとらずにアメリカへ行っていたら勉強や興味に対してもモチベーションが低くなっていたかもしれません。1年自分の感情に向き合った時間があったからこそ、そのあとの4年間がもっと濃くなったと感じます。若いからできることがたくさんあるし、自分ひとりという人間だけに使える時間って限られていると思うので、若いうちに自分と向き合う時間をとることは大事だと思います。
ギャップイヤーについて気になっている方へのメッセージをお願いします。
自分の進む道がわからなかったり、今やっていることに対して胸を張れない状況は誰しもあるはず。そういう自分を変えたい、新しいことをしてみたいという気持ちがあるなら、オプションの1つとしてギャップイヤーを考えてみてほしいです。周りの考え方とのズレを気にするよりも、今の自分がぶれているならそこに焦点を置く意味があると思います。自分という土台ができてないと、そのあと崩れてしまうかもしれないので、違和感を感じた時に行動するのは大きな糧になるはずです。ギャップイヤーをとるっていうのも素晴らしいけどそのまま頑張るのも素晴らしい選択。ギャップイヤーに限らず、全ての選択に対して0か100はないので、自分にとってベストな選択肢を探す努力をしてみるのがいいと思います。
★野口さんのInstagram (@fuka.noguchi)
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日本ギャップイヤー協会とは
【 肩書のない時間を通して、人生を_____する 】
ギャップイヤーを切り口に「多様な選択肢を広める・ギャップイヤー経験者を支える」活動をしています。
●毎月7日、日本時間19:00からzoomお話会
→ ギャップイヤー経験者、気になっている人が集まり、テーマに合わせてゆるーく語り合う温かい場です。初めて参加の方も大歓迎。
●noteで経験者のインタビュー記事
→ ギャップイヤー経験は100人いたら100通り。年齢もタイミングも違う多種多様なギャップイヤー経験から勇気をもらって一歩踏み出すきっかけになればうれしいです。
質問等ありましたら、Instagram (@japan.gapyear) / Twitter (@japan_gapyear)のDMまでよろしくお願いします :)