1鳴きするかどうか
鳴かずに降り気味に打つのか、1段目だから鳴いて和了りに向かうのか、かなり難しい問題です。
この手ならどういう打ち方をするか、参考までにどうぞ。
最初に状況把握。
配牌を取る前に
東2、西家、33000トップ目
ここまでは毎局ちゃんと認識しましょう。
この時点でこの局のテーマが決まります。
優先事項、嬉しい展開と言ってもいいです。
この状況なら、私はこのテーマを立てます。
1、高く和了ってリードを拡げる
2、安くても和了って局を進める
3、親には放銃しない
このどれかの結末を目指します。
実際は1から3へ順番に
「現実と折り合いを付けながら妥協していく」ことになります。
当然毎局それを目指すだろ、と思いますが、点数と局状況が変わればテーマは変わります。
・ラス目には打たない
・差し込んでもいい
・何点以上必要
・絶対降りない
・絶対リーチしない
といった具合に、手配関係なくテーマは決まり、その局の進行も変わってきます。
では、最初の場面に戻ります。
配牌を貰ったら、理想の最終形とテーマに沿った手牌進行を想像します。
まずは
1、「高く和了ってリードを拡げる」ためには
門前のチャンタ三色、鳴いて役役混一色、役混一色ドラ1、といった満貫が見えます。
(画像の作り方が分からないので脳内で副露して下さい。)
次に
2、「安くても和了って局を進める」ためには、上の手牌を鳴きチャンタや、西のみであがる進行になるだろうなあ、と頭の片隅に置きます。
最後に、
3、「親には放銃しない」ためには中張牌を切って「字牌や安牌を溜める」打ち方をします。
全部合わせると、字牌に重点をおいた「門前」か「ピンズ混一色」(もしくは役役チャンタ)の手牌進行になると思います。
さて、ここで西を1鳴きすると、門前ルートが消えて、ピンズ混一色を狙うことになります。
が、混一色に必要な字牌やピンズの種がまだ手元にないので、1s8s5m7m9mと最低5巡くらい掛けて切って行くのですが、もうその時点でかなり遅いですよね。
とはいえ、そのまま混一色を狙い続けるのもいいと思います。遠くても高いし、親への放銃もしにくいでしょう。
でも、和了れないよりは安くても和了れた方が偉いので、おそらく萬子も鳴いて1000点を見ていこうかな、と妥協が入ると思います。そして手を進めると同時に安牌も減って守備力にも不安が出てきます。
??
不思議なことに、高打点を作るために、混一色に必要な牌を鳴いたのに、急に方針が頓挫していきなり目指す場所が2の早和了に移ってしまいました。何故でしょうか。
それは、「手牌の準備が整わないまま仕掛けて安牌を消費している」からです。
すぐに鳴ける次の字牌やターツ、安牌が揃ってない時点での鳴きは、遅くて安牌がない、かなり危険な状態です。(この手牌はまだ守備力あるほうですが)
他家にも押せないので、堀プロの言葉を借りれば、「ベタオリ高確率状態」です。
ベタオリは損を最小にするだけなので、決して得しません。
目安としては、最低でも役牌あと1枚と、ピンズのターツがあと1つは欲しいところ。
見違えましたね。これなら鳴いても不安は少なく、なんなら鳴かなくても何とかなりそうな気さえしてきました。
以上より、最初の場面で1鳴きするということは
1、「高く和了ってリードを拡げる」
ことではなく、
2、「安くても和了って局を進める」
に比重を置くということになります。
(安牌を消費するので3でもない)
(補足ですが、オーラス高打点必須なら1鳴きして、無理混一色も有り得ます)
で、それを踏まえたうえで、以前指摘した場面をもう一度。
南や中といった安牌も消費していて
3、「親には放銃しない」、も厳しくなってきてるので早く聴牌したい、という結論になります。
一発だけ避けても、すぐに手詰まりますので、スルーして1枚だけ安牌を持っていてもメリットは一巡の安全度ぐらいでしょうか。(大事っちゃ大事だけど)
まとめると、僕の中では、最初の場面での選択肢は
・鳴かずに門前で進め、手が整ってから鳴く
・鳴いて速攻で和了りを目指す
の2択です。
鳴くか鳴かないかではなく、どういう方針の前略をとるか、の2択。鳴いた後が大事ということ。
どっちがいい結果になるかはツモ次第なので分かりませんし、人によって考え方は別れると思います。
技術があって、鳴いて安牌が無くても放銃せずに立ち回れる人もいると思いますが、僕は苦手な方です。
なので僕は
・鳴かずに門前で進め、手が整ってから鳴く
方針をとることが多いです。
さて、長くなりましたが、今回覚えて欲しいことは、
「鳴いても鳴かなくてもいい」
「テーマと最終形を意識」
です。
全部同時に思考するには練習が必要ですけど、決して焦らないで下さい。
麻雀、楽しんで下さいね。
天鳳のラスは煮えますけど。
以上です。