CHANE2<※臨床済み>
そうちゃんは女たらしになった。人気者になって自分が求められることと私と会えないことへのギャップを埋めるためにありとあらゆる女と寝た。
私は全部わかっていた。全部わかっていたからそうちゃんがかわいそうだった。好きでもない女と寝ることがただの性欲処理だって女の人は軽蔑した視線をみつけるけれど、そうちゃんは繊細で傷つきやすくていつも自信がないことは私が一番わかっていた。弱すぎるメンタリティなのに体を傷つけてまでぬくもりを求めていることもわかっていた。本当なら私がいつもそのメンタリティを温めてあげたのに、ごめんねと何度もLINEで謝った。
もちろんトラブルもついてまわった。セックス依存症なんじゃないか?と報道されたこともあったけれど、大手に所属していたからそのたびにもみ消してもらっていた。
そうちゃんの事務所の人は私となんとか合わせようとした。私に会えれば女遊びはやめることをマネージャーがいち早く気づいたからだ。
でもうちの事務所がそれを許さなかった。いくらそうちゃんが本当はいい人だと説得しても聞く耳を持たなかった。移籍もできない。私はドル箱だから。
そうちゃんと私は会えないから同じマンションの隣同士に住むことになった。そうちゃんの事務所が私の家賃を支払うことで双方合意ということになったのだ。
それ以来そうちゃんは女遊びをしなくなった。それ以来そうちゃんは時間を取り戻すように毎日私を抱いた。できるだけ時間を作っては私に会いに来て私を抱きつぶした。
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