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薬剤師・医学博士が追い求めた”幻の赤い果実”ブアメラの世界~パプア島10,000kmの旅 (初めに)

初めまして。
製薬企業、JICA専門家、ODA調査員などハローワークに4回もお世話になり、余生をインドネシアの熱帯薬用植物の研究・開発、日本への紹介活動を行っているJamu(インドネシア伝承医薬品の意)です。
私がインドネシアに関心を持った切っ掛けは、1998年インドネシアの金融・経済危機に際し日本政府の政府開発援助(ODA)の調査団の一員としてインドネシアを初めて訪問したことに始まります。

それ以前にフィリピンに4年間国際協力機構の専門家として保健省で医薬品・食品・化粧品の品質検査に関する技術移転を行い、いくつかの天然物の医薬品研究開発にも協力しました。技術移転を通じて海産物の国際輸出産業に多大な貢献をしたことは日本政府の功績として誇れます。
その後、民間に移り霊長類研究所を設立し、責任者として医薬品の安全性・薬理研究にも関与しました。

インドネシアはフィリピンと同様に東南アジアの熱帯国ですが、フィリピン以上の熱帯薬用植物の宝庫。医薬品開発の科学者として大いに興味・関心を満足させてくれる国です。これらの熱帯湯悪用植物は、日本の和漢薬に匹敵しJamuとして体系化され、かつ6000年余も連綿として活用されていることには驚きは隠せませんでした。
20世紀最後の年2000年に、インドネシア原産のスーパーフルーツ「ノニ」を日本に初めて紹介し、ブームを巻き起こし、現在でも多くの方が健康維持・増進、病気の予防や治療に飲用されています。
ノニについては、四半世紀の経験などいつかお話する機会があると思います。

何故赤い果実ブアメラを追い求めたのか

インドネシア原産のノニ果実ジュースを日本へ紹介したことは上述しました。ノニは熱帯薬用果実は、比類なきスーパーフルーツです。6000年前の昔から現在に至るまでインドネシア住民の庭に育つ医薬品です。一家に1本のノニの木を植えているほど、健康医療分野で広く利用されています。
ノニジュースは非常に有益でなのですが、ノニジュースには水溶性の有用成分やビタミンに飛んでいます。しかし、当然ながら脂溶性成分、特にカロテノイドが少ないことに気が付いていました。
インドネシア原産のまだ誰も注目していないカロテノイド豊富な果実がどこかにあるのではと、探し求めていました。科学者の好奇心が点灯。
インドネシアの文献や言い伝え、研究動向を調べ実際に候補となる植物をジャワ島で実地で見て回りましたが、予想に相当するものには出会うことができません。
その内、私が奇妙なものを探している噂を聞きつけ、インドネシアの最東のパプア島のパプア州の高地に住む人々にキリスト教を広める伝導師にジャカルタでお会いしました。中華系の人物で敬虔な伝道師であり高地に住む先住民に「赤い果実ブアメラ」の木を住居周囲に植える活動を続けていました。
インドネシア語で"Buah Merah". Buahは果実、Merahは赤い、という意味。
2005年8月、墓参りに帰省せずパプア島に。

2005年から今日までの想い出、経験、スーパーフルーツ「ブアメラ」の研究成果、効能効果など

今後12回を目標にスーパーフルーツ「赤い果実ブアメラ」とパプア島先住民の関係、ブアメラ研究、効能効果、日本人への推奨などについて述べてゆきたいと思います、
皆様ご期待ください。

先住民と著者

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