6年ぶりの二次創作のこと

きのう、6年ぶりに二次創作をインターネットにあげた。6年前はドラマのジャンルで2〜3本だけ書いていて、二次元で最後に書いたのはいつかよくわからない。一回だけヒプマイで書いた気もするけど支部にアップしなかったのでもうよくわからない。
1ヶ月の間にときメモGS3にどハマりし、支部を読み漁り、アカウントを作って創作まで始めてしまった。久しぶりの大ヒットジャンルで、濃密な1ヶ月だった。ゲームも50時間くらい遊んだのにほぼ設楽先輩のEDしか見てない。原作の物語の隙間を埋めていくような、頭の中に思い浮かぶあれこれをどうにか形にしたくなって、とうとう書き始めた。

だけど、自分の文章はぜんぜん気に入らないし、どんどん素晴らしい作品がTLに流れていく。焦りの気持ちがあった。文字数は全然増えないし、2000字書くのが精一杯だったし、地の文難しすぎるし、私が書く必要なんかないのでは……と何も書き上がっていないのに2週間くらいで挫折もした。ブックマークの数がどうとかフォロワーの数がどうとか、感想がもらえなかったらどうしようとか、何も出来上がっていないのにそういう悩みも一通り考えた。何度も繰り返すけど、出来上がってないしインターネットにあげてない、やってないからこその悩みばっかりだった。
しかも、私が夢小説を書きまくっていた中学〜高校生くらいのときに比べて、どの小説や漫画が人気があるとか、そういうことがはっきりと可視化されるようになった。創作の人口も増えてるような気がするし、上手い人も格段に増えてる。どう考えても創作のレベルが上がってて、挫折しやすいと思った。

けど、私が大人になったことで検索の能力が昔に比べてあがっていたり、情報が仕入れやすくなってる部分もあった。小説の書き方を示していたり、二次創作のしんどさについて書いてる文章がインターネットにはたくさんあったので、そういうのを読みながら、自分を励まして、とりあえず1日100文字書くことを目指して、なんとか毎日自分の文章に触れることにした。小説の書き方を調べて読んだり、辞書を眺めたり、気に入った言葉を集めている時間はとても楽しかった。それから感想屋さんの存在を知った。有料で感想を送ってくれるサービスが世の中にはあるらしい。上手いビジネスだと思った。確かに無料で、しかも赤の他人から自分の欲しい感想をもらおうとするから疲れるし、本当に書いた作品が気に入ってて人に読んでもらいたくて的確な感想が欲しい場合は、そういうサービスを利用するのも手なんだなということを知った。お金で解決するのもだいじ。

そんなこんなで書いてた二次創作の方は、途中から修正ばかりを繰り返していた。iPhoneでぽちぽち打つより、印刷してから手を動かして書いていくほうが進みが良かった。発見!!だけど、日によって気になるところが違って同じところばかりを何度も変えていたから、これは気に入る文章になるのを待っていたら一生終わらないことに気づいて、自分で締め切りを設定した。あと書いてる時はダメ出しばっかりしてるから、そういうのはやめることにした。楽しくないから。

ごく稀に感想をもらうとき、私の書く文章は読みやすいと言われることがあって、私も簡単な言葉しか使っていないと思う。難しい言葉を使ったり、風景描写が上手い小説を書く人が羨ましかった。けど、小説の書き方を調べているときに、プロの作家の文章を写経するといいというのを見かけて面白そうだったから、家にあった好きな小説をぱらぱら眺めた。気づいたことがあって、私が好きな作家さんは誰もが使ったことがあって、分かる言葉で、素敵な物語を描いている人たちばかりだった。だから私の書く文章の読みやすさも、自分の読んできたものが積み重なっている結果だったらいいなと思った。恋愛小説も読んでみるとまたおもしろいのかもしれない。

何日かまた繰り返すうちに、短い文章でもいいから完成させることの方が大事ではと思い、お題メーカーから出てきたお題で1日で書いたものを結局インターネットにあげた。これが6年ぶりに完成させた二次創作になった。

たまたま友達からLINEが来てたので、二次創作書けたよ〜〜!!と送ったら読ませて欲しいと言われたので恐れ多くも送らせてもらった。原作も知らないし夢女でもないのに読んでくれる友達はめちゃくちゃいい人だ。私も友達から感想が欲しいと書いたものを送ってくれたら、感想を送りたい。私も感想はいつだって待っている。
友達が「まだ私が設楽先輩のことをよく知らない状態で読んで申し訳ないところなんだけど、設楽先輩からいろんな感情を向けられたいんだな〜!って思ったよ!色々な推しの表情がみたいやつだ」と言ってくれて、そもそも推しとの日常生活を特別じゃなくて当たり前の枠の中に馴染ませることによって、当たり前だからこそ尊いにしたいから、これでいいんだなと思ったし、私にとっての二次創作は好きなキャラクターの感情について書きたかったのかもな、と腑に落ちた。それから自分の世界や知識を広げたり、原作をもっと深く好きになっていくための手段だと思った。そこがわからなくなった時は休みどきな気がした。自分の中での指標が見つかって、ひとまずひとつ完成することができて良かったと、心から思った。

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