SNSの炎上はなぜ起こる?[1]
LINEやTwitter、InstagramなどのSNSは、誰もが手軽に利用でき、多くの人と楽しくコミュニケーションできるのがメリットです。
しかしその一方で、「炎上」と呼ばれるトラブルが多発しています。
・仲間内の軽い冗談のつもりで
・面白半分に
・ちょっと注目されたかった
など、軽い気持ちの投稿が炎上に発展したニュースも後を絶たず、未成年の炎上事件も少なくありません。
■炎上ってそもそも何なの?
「炎上」とは、不適切な投稿がきっかけとなって、批判や中傷が殺到している状態を意味します。些細なきっかけから批判が拡散する様子を、燃え広がる火の手に例えた表現で、いわゆるインターネットスラングです。
著名人などが引き起こした炎上事件のニュースを耳にした人もいるのではないでしょうか。近年はその影響が深刻化する傾向にあり、場合によっては個人情報を暴かれたり、退学や退職に追い込まれたりするケースまであります。
■炎上はSNSの普及とともに急増
近年、炎上事案が急増している要因のひとつが、スマートフォンとSNSの普及です。不特定多数の相手とメッセージや写真、動画などのやり取りができ、手軽で広範囲に情報発信が可能となりました。
総務省が公開している『情報通信白書』のデータからは、SNSの利用者の増加に伴い炎上件数も増加していることが分かります。
■炎上が発生するメカニズム
炎上の本質は、社会におけるコミュニケーションの変化に着目すると理解しやすくなります。ネットもスマートフォンもなかった時代には、人と人とのコミュニケーションは対面が基本。顔見知りのやり取りが中心で、内容が拡散する範囲はたかが知れており、誰が何を言っているか隠しにくいものでした。
一方、ネットやスマートフォンが普及した現代では、居住地域や身分にかかわらず、匿名のまま不特定多数の相手とコミュニケーションが取れます。
SNSでの書き込みは、匿名の安心感から集団心理と結びつきやすく、言動がエスカレートしやすくなります。つまり、“感情の暴徒化”が炎上の本質ともいえるのです。
「自分は炎上なんてしない」と思い込んでいるのかもしれませんし、自分の身に炎上が起こるとどうなるのか、その影響を想像できていないのかもしれません。それは、とても危険なことです。
自分の身を守るため、お子さんがいる方なら子どもを守るために、SNSを安全に利用するための知識を身につけておくことが大切です。
ジャムハウスでは、恐ろしい炎上を未然に防止するための基礎知識とノウハウをまとめた『SNS炎上なんてしないと思っている人が読むべき本』を刊行しています。万一、炎上した場合にも対応できるよう、法律のプロである弁護士の解説も収録しています。
『SNS炎上なんてしないと思っている人が読むべき本』
宮下由多加[著]
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