アーミー・オブ・ザ・デッドに私が期待すること
5月21日、待ちに待ったザック・スナイダーの最新作がNetflixで配信される。
今回の投稿では最新作に期待することをつらつら書いてみる。
脚本:ザック・スナイダー
ザック本人が脚本でクレジットされるのは2011年の『エンジェル・ウォーズ(原題:Sucker Punch)』以来のことだ。エンジェル・ウォーズでは凝った台詞選びで深みを持たせようとして、それがやや文学的になりすぎて難解になり、結果として低評価の嵐になってしまったが、この10年間でザックがどうチューニングしてきたか楽しみだ。
撮影監督:ザック・スナイダー
デビュー作の『ドーン・オブ・ザ・デッド(以下DOTDと表記)』がレオネッティだったのを除き、『300』から一貫して撮影監督はラリー・フォンが務めてきた。つまり、パブリックに浸透してるザック作品のビジュアルイメージは実はラリー・フォンのイメージでもある。実際に『ジャスティス・リーグ』ではファビアン・ワグナーに変わることで画面のトーンや空気感は変わっていた。
そしてAOTDではいよいよザック本人が撮影監督も兼任する。ビジュアルを駆使したストーリーテラーとして定評のある彼が作り出す映像世界が楽しみで仕方がない。予告編や冒頭15分からすでに質感は伝わり始めており、やはり盟友のラリー・フォンのテイストに少し似ている。
この作品が批評的または興行的にどこまで成功するのかは未知数だが、結果によらず今後はザック自身で担当することが多くなりそうな気がする。
キャスト:真田広之
渡辺謙と並んで「オーラが漂っている日本人のボス」役がすっかり板についてきたね。実働部隊というよりは主人公たちを金で雇う立場のようだが、サプライズ的に終盤で大活躍する展開を期待しすぎないで待ちたい。日本刀でゾンビをバッサバッサ斬り捨てる画が見たい。笑
ゾンビ映画、それはフィルムメイカーの原点
『桐島、部活やめるってよ』で映画部の高校生・前田涼也(神木隆之介)がそうだったように、低予算で非日常空間を演出できるゾンビ映画はフィルムメイカーの原点であり夢でありロマンなのだよ!
それはザック・スナイダーも同じだった。彼の長編デビュー作は2004年の『DOTD』これは1978年の偉大なる鬼才ジョージ・A・ロメロ監督の超定番の名作『ゾンビ』のリメイクである。
ちなみにDOTDの脚本はジェームズ・ガンだった。そんなガンもMCUでブイブイ言わせていたところを過去ツイートの問題発言を理由に一度ディズニー王国(つまりMCU)から追放されて、すかさず拾ってくれたワーナーブラザース(つまりDC)で今年の夏に『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』を公開するという因果よ。カルマだな。
ゾンビの軍隊
タイトルの日本語訳なのだが、予告編を見ると「奴らはただのモンスターじゃない!アタマも良いし、軍隊を指揮しているんだ!」みたいな台詞が出てくる。ソンビといえば「頭が悪くて、動きが遅い」だった常識のうち「動きが遅い」を2004年のDOTDで「走るゾンビ」を描いてぶち破ったザックが、次は「頭が悪い」を打ち壊す?
ワンチャン、真田広之が実は裏で糸を引いていて、脳に埋め込んだ電極とかでゾンビを操作して、つまり『彼はあえて腕利きの賞金稼ぎやゾンビハンターを雇って自分のゾンビ軍隊を襲わせて戦争ゲームを楽しんでいる』という衝撃の展開があるかもしれない!(いや、ないでしょw)
冒頭15分の感想
先日に公開に先行して発表された冒頭の15分。
夜の場面と、オープニングクレジットだけなのでまだ分からないけど、ザックの好きなように撮影編集している感じがビリビリ伝わってきて最高だね。
ラスベガスから出て行く新婚夫婦よ、ゾンビ映画でそれをすると絶対死ぬぞと思っていたら予想通りすぎるそして速攻すぎるに笑った。ただ結果的に、本当に人類に対してメチャクチャ迷惑かけてるんで本当に胸糞悪いな。(褒めてる)
ゾンビが夜の砂漠からラスベガスを見つめる画が良い。ETみたい。笑
ラスベガスの地下金庫に残された金銀財宝を獲りに行くのが主題だとは思うけど、そもそもアメリカ軍がその怪物を運んでいた経緯とか、設定があるはずで、これが本作でどう絡んでくるのか、それとも他のゾンビ映画と同じくオリジンにはあまり深くは触れないのか、楽しみである。
さあNetflixで観よう
別にこの記事を通して観ても、私には一銭も入らないけど宣伝。笑
どうでもいいけどスナイダーカットと時期が重複してマジで忙しいわ。笑