ミス日本(ニッポン)にみる日本らしさとは?
令和6年の第56回ミス日本(※ニホンではなくてニッポンと読みます)では、ウクライナ人の父母を持つ元ウクライナ人女性の椎野カロリーナさん(令和4年に日本国籍を取得済み)がグランプリを受賞しました。
他の候補者を見ても、または昨年までの受賞者を見ても、彼女の典型的なヨーロッパ人の容姿は異彩を放っています。
日本らしさを競う大会で、ヨーロッパ人が優勝。
私は強い違和感を持ちました。
この違和感について率直にXで投稿したところ、そこそこ大物のツイッタラー(思想強め)に拡散されて、プチ炎上しました。
グランプリ発表は1月22日(月)で、私が投稿したのは1月23日(火)の深夜でしたが、1月27日(土)から翌日にかけてインプレッションが5,000から300,000まで伸びました。並行して、賛同意見から厳しい反論、中には私への人格攻撃に近い罵詈雑言まで、多くのリプライと引用リポストを頂戴しました。
140字ではあまり多くの情報は記載できません。よって、読み手の持っている知識量と読解力に、ある程度委ねることになります。しかし、世間にはいろんな人がいますので、全員が上記のポストに書かれていることを理解するのに十分な知識を持ってはいません。特定の思想や感情が、認知を歪めてしまうこともしばしば発生します。
このノートでは詳しく補足や解説することで、そうしたギャップを埋めることを目的としたいと思います。
▼このツイートの論点は二つ:
炎上したXポストにおける私の主張は大きく二つです。
・DNAによって定まる外見的特徴も日本という国が二千年の歴史の中で文化的に蓄積してきた形ある資産なので、日本らしさを競うミスコンでは尊重すべきである。
・昨年までのミス日本グランプリはそれが実践できていたが、今年は異なる。
私が本当に届けたいメッセージは二つ目です。一つ目はあくまで前提条件の説明なのですが、いろんな思想を刺激するのか、Xでは一つ目ばかりよく反応されていますね。(苦笑)
特にリベラル主義にシンパシーを持たれる脳内お花畑の社民党やれいわや共産党を支援してる左翼連中の方々は読んでる途中でアタマに血が昇って「キィぃぃぃ!」と興奮しつつヒステリックにキーボードを叩いてるのではないでしょうか?
あなたがそういう人じゃないなら、最後まで読んでくださいね。
▼DNAは有形文化資産と書いた意味:
順番に説明します。
私が「DNAは有形文化資産」と書いたのは、以下のように解説できます。
これらは全て科学的な事実です。
有形:DNAが遺伝子として各人の細胞一つ一つに保管されているのは事実です。遺伝子情報は塩基配列という形で持っています。
文化:その遺伝子の内容(塩基配列)は、ヒトであれば例外なく両親からどんな遺伝子を受け継いだかによって決まるのも事実です。では両親がどんな婚姻や出産をするのかと考えると、両親が属する社会で決められたルールとその地域の地理条件というまさに文化的な要素が絡みます。現代ほど豊かでなかった時代は文化要因はより強く働きます。ちょっと下品な言い方になりますが、あなたの両親が農業や工業で何かを作るように、子供を作るのもまた文化的な営みだと言えるのです。
資産:そして、その遺伝子を個人が所有しているのも事実です。あなたはあなたの遺伝子を持ち、私は私の遺伝子を持っています。
加えて、資産という点については、その遺伝子を所有するのが個人だけに留まらず、個人が属する社会(国や集落)が自らの民族(または人種)のアイデンティティとして保持する活動をしてきたのも、世界中の国や地域で歴史的な事実として観察できます。(※ここではその倫理的な善悪について論じてないのでご留意ください)
そもそも、同族(血縁)を守るというのは動物の本能レベルでの欲求であり、ヒトもまた肉体は動物ですから、そうした動物的な本能を根源的な動機とすることは自然なことであり、その本能に駆られた衝動を受け入れながら、平和に共存できるより良い社会を形成するよう努めるのが人類の務めだと私は認識しています。
ところが、どうやら一部のリベラル志向が強い左翼っぽい人達は、DNAという言葉だけに着目して、妄想を膨らませる傾向があるようです。彼らは、私が「日本人のDNAが一番優れている」または「日本と中韓はDNAで明確に分別できる」と書いてると拡大解釈して、私を敵に仕立てて攻撃してきます。中にはストレス発散や承認欲求を満たしているだけの人もいるでしょう。
でも私はそこまで言ってません。もちろん思ってもいません。
例えば、ウクライナで美人コンテストを開催して生粋の日本人が優勝するのも不適切だと思いますし、日本人は東アジアのいくつかの民族が混血して形成されているので支那地域や朝鮮半島の人々とDNAで明確な区分けはできないと考えています。(そんなの当たり前だろ:笑)
これを殊更に強調すると、先のポストで私を支援してくれた一部の強い保守派の人達の意向にも反するかもしれないので、少し言いづらい気持ちもあるんですけど。でも右派には寛容な方が多い印象なので、思想の自由ということで大目に見てくれると信じています。(陳謝)
日本はたまたま島国なので他国と比較的切り離されて、たまたま水産資源が豊富なので柔和な性格でも豊かに暮らせて、それを数千年続けてきたことで、独特な顔つきや文化を百世代以上かけてDNAを通じて受け継ぎ、現在まで形成してきました。これを日本らしいアイデンティティとして誇りを持ち、大事にしましょうよ。
それが私の見解であり、日本人のDNAを『有形文化資産』と表現した意図になります。
念押ししておきますけど、ウクライナ人にも中国人にも韓国人にも、全ての国や地域の全ての民族の人達のDNAだって、同じく『有形文化資産』だと私は考えていますからね。
そして民族や人種で優劣をつける意図は全くありません。アイツらとワシらは違う、それだけです。差別じゃなくて、区別ですよ。
(Xが炎上してから考え直しましたけど、既存の言葉に倣って『有形文化財』とした方が解りやすかったですかね?いや、もっと伝わりにくいか、特に教養がない人達には:苦笑)
▼ミス日本のこれまで:
さて、ようやく本題というか、私がプチ炎上したXポストで最も伝えたかった内容になります。(笑)
・昨年までのミス日本グランプリは《日本らしい外見の尊重》が実践できていたが、今年は異なる。
これは、百聞は一見に如かずなので、まずは画像でお見せします。
ミス日本の公式サイトからのスクショです。
どうですか。50年以上続けていながら、第1回から昨年の第55回ブランプリ吉岡恵麻さんまで、根底にあるものは変わらないと感じませんか?
ほとんどの日本人は感じることが出来ると思います。(※繰り返しになりますが、ここでは「通底するものがある」と感じることだけを問うており、その価値を評価しているものではありません)
これに対して2024年のグランプリは異彩を放っています。
だから、私は「今年のミス日本は異常だ」と書きました。
ちなみに「異常」という単語には、本来悪い意味はないこともご留意ください。
ミス日本とは、毎年「典型的な日本人」から特に「感じの良いお嬢さん」をグランプリと他5つの準グランプリに選抜するコンテストだったが、今年は黒船来航とばかりに表れたヨーロッパ人のお嬢さんに最優秀賞を差し上げた異例の結果だったのです。
▼世界におけるミス日本の位置付け:
このミス日本の歴史に関連して、よく見かける間違いがあります。ミス日本(Miss NIPPON)とミスユニバースジャパン(Miss Universe JAPAN)の混同です。
高身長でモデルのように「綺麗」な印象が強いミスジャパン。
平均的な身長でアイドルのように「可愛い」印象が強いミスニッポン。
今年のミスニッポン(椎野カロリーナ)はまあ職業モデルですし前者に該当はするんですが…
たまに見かける「世界で通用するために日本代表を典型的なヨーロッパ美人にした」という認識はスーパー時代遅れで完全な誤りですよ。(笑)
そもそも世界に進むのはミスジャパン。
今回炎上してるのはミスニッポンです。
それに、2007年にミスユニバースで優勝した森理世さんはちゃんと日本人に見える人でした。歴代のミスジャパンも雰囲気が似てる人が多いです。
世界大会で日本に求められる日本らしさ(というか東アジアらしさ)はむしろ強くなります。典型的な日本人よりも、典型的なアジアンビューティーの方が好まれるように見えますね。
最近のミスユニバース優勝者は揃って出身国の「らしさ」を強く持っています。赤道近くの交配が進んで人種が特定しにくい代表者が優勝する傾向も見て取れますね。髪色がブロンドで瞳がブルーの『典型的なバービー人形』のような外見の女性が最後に勝ったのは実に20年前です。
むしろ世界大会で日本代表が東アジアらしい顔じゃなかったら、逆に笑いものにされるでしょう。日本にはプライドが無いのかって。(笑)
ミスユニバース・ジャパンには、日本人に見えつつも、世界基準に合わせて日本人離れした属性、という二面性を求められます。
高身長で意志が強そうで、あとは世界では日焼けした肌が魅力的だとされるのでミスユニバース世界大会に合わせて日焼けサロンやメイクで肌色をダークにする傾向があります。証拠として、最近の森理世さんは優勝時に比べて明らかに美白です。
なんでしょう、全盛期のAKB48で例えるなら、ミスニッポンなら大島優子など神セブンのメンバーなら誰でもなれそうだけど、ミスジャパンになるためには秋元才加でなければならない、って感じです。同じように見えて、結構パーソナルは違うぞ、みたいな。これ2010年頃の話なので、ちょっと例えが古いですかね。(苦笑)
ミス日本とミスジャパンの混同は、著名人の発言でもよく見られました。
日本におけるウクライナの顔のような存在であるナザレンコ氏も、勇気を持って「ミス日本には自国の伝統文化を尊重してほしい」と語りました。そこまでは私も同意でしたが、彼はまるで「ミス日本がそのまま世界大会に進む」ように読み取れる発言をしていました。これは何も知らずに適当なことを呟いてる可能性が高そうですねー。
(※さらに後半の「ミスコンの世界大会は全員帰化したウクライナ女性になるかもしれない」という表現は、さりげなくトンデモないことを書いており、本気なのかジョークなのか判りませんでしたが失笑しました。この人は戦争を肯定するために世界中のミスコンにウクライナ女性を送り込む戦略もあり得るって言ってますよ。日本人の奥ゆかしさに比べれば、率直に言って品性に欠ける発言であり、同時にウクライナ人の異常な自国愛の強さをよく表していると思います。そんなメンタルだから軍事大国ロシアを相手に喧嘩を売れるし、他国のミスコンに平気で乗り込んで行けるんだよ。)
▼ズレてる反論を分析してみよう:
さて、個々に反論するのはその場限りで時間の無駄に感じるのですが、こうしてノートに残すので、いくつか反論のうち的を射ていなかったものを提示しておきたいと思います。要するに後学のためですね。私自身が何かを説明するときに再利用できるのも便利ですし。
●日本国籍の話にすり替える人
私は「日本らしさ」の話をしています。「日本国籍」の話にすり替えてくる人達のことは率直にバカだと思います。
この方は「日本民族」と表記されていますが、「民族」という言葉の意味や定義を正しく理解できてない人しかこのような書き方はできないと思うので、そこも気になります。
●スポーツの日本代表と同一視する人
スポーツでは身体能力と得点技術を求められますが、日本らしさは(多少はあるかもしれませんが)最優先事項になりません。それに対して、ミス日本ではまさに「日本らしさ」を競っているので、当然問題になります。
この理論を振りかざす人達は、スポーツにおけるトランス女性の女性競技参加を認めているのと同じくらい過激なことを言っているとは自覚した方が良いでしょう。
「私は女性です。体は男ですが、心は女なので。医者の診断書も貰いましたから」
「私は日本人です。体はウ国人ですが、心は日本人なので。国籍も取りましたから」
●「DNAは文化資産」の意味を理解できない人
科学的に説明できることを、このノートに書きました。
こういう書き方はあまりしたくないですが、私はまあまあ入学試験の学力偏差値が高い理系の大学に入学卒業しているので、高校くらいまでの理科なら一般的な人達よりもかなりよく理解している方だと思います。
むしろ「教科書に書かれたことを丸暗記」しかしてこなかった人達には、本件のように理科の基礎的な知識を社会学と交えて考察するという、教科や分野を超えて複合的に考えることが難しかったかもしれませんね。本当の高等教育ってそういう領域まで知性を広げることなんですよ。
●DNAで証明できないやろ、と言ってくる人
私は「DNAで日本人だと証明しろ」なんて書いてません。
私が「日本人のDNAが一番優れている」または「日本と中韓はDNAで明確に分別できる」と書いてると拡大解釈してるから、こんな反論をしてくるのでしょう。(本日2回目)
よく見たらこの人は日本語の文法の正確さにも欠けてるので、そちらも気になりますね。本当に日本人なのかしら。
●皇室には朝鮮系の遺伝子が含まれる、と言ってくる人
私は「日本人と朝鮮人を遺伝的に区別できる」なんて書いてません。
私が「日本人のDNAが一番優れている」または「日本と中韓はDNAで明確に分別できる」と書いてると拡大解釈してるから、こんな反論をしてくるのでしょう。(本日3回目)
この人のプロフィールを見たら共産党と強いつながりのある仁藤夢乃さんを熱心に応援しているアカウントで、すごい人に声を掛けられたなあと思いました。
ひょっとしたら普段から保守系の人達とツイッタランドでレスバトルしてる時に、皇室不要論を通すための決め技として抱えているネタだったのかもしれませんね。残念ながら、私には通用しませんでしたが。(笑)
一応書いておきますけど、天皇陛下におかれましては、歴代に複数名おられました女性天皇も含めて全員が男系継承でしたので、一つの王の血統を守られているので途中で朝鮮系の女を妃に迎えていても全く問題ないと思います。極論すれば、悠仁様が将来ヨーロッパ人やアフリカ人と結婚するのもOKですし、愛子様が天皇から男系の血を引く男性以外と結婚されて産まれた子供が天皇に即位するのはNGという考えです。男系男子の問題と、人種の問題は、全く別物です。
●言葉尻を拾って攻撃してくる人
私がメインで主張しているのは「日本らしさが欠けている今年の大会は異常である」なのですが、この人はそれに正面から反論することはせず、あまり重要ではない瑣末な部分の言葉尻だけに着目して、私が頓珍漢な思想を持っているかのように愚弄しています。
だって、去年までのミス日本グランプリにはピカチュウも菊紋章も教育勅語のタトゥーも無いでしょうが。
これ面白いジョークだと本人は思ったんですかね?
いくつか高評価を貰ってるので、お仲間の方々にはウケたのかもしれませんね。
正面から反論できないから、ジョークに逃げて、それもこういう相手の名誉感情を損ねる行為(嫌がらせ)のような反応しかできなかったのかな、と私は捉えるようにしています。
●中立ぶってるんじゃねえよ、と言いがかる人
もとより差別するつもりはありません。私が批判してるのは彼女ではなく、彼女を選んだ運営です。もちろん万が一(本当に万が一ですよ)このポストを彼女が見れば心を痛めるかもしれないとは思いましたが、指摘するべきところは指摘しないといけません。ひょっとしてこの人は「誰か一人でも心象を害する発言」を書いたら全て差別だと認定する方でしょうか。
(※だとしたら、他でもないあなたが私を傷つけてますけどね:笑)
中道の人間の意見を素直に認められないのは、極左思想をお持ちの方がご自身を中道だと勘違いしている時によく起きる認知の歪みですね。この方がそうなのかは知りませんが。
ここまで読んでくれた方なら理解してくださってると思いますが、私の思想は中道右派と呼べるものだと思います。たおやかに、和を持って貴となすの精神でやっています。私はあまり強固な右派や極右ではありません。
▼参考になった反応も紹介:
140字で訂正不可のX(旧Twitter)では、後から気づく完璧な言葉選びではないこともしばしば起きます。いくつかの反応でそれに気付かされる部分もあったので、建設的で参考になった意見についても書いておきます。
●過去にも帰化人の応募者は居なかったのか?
これは私も気になった点でした。
少しネット検索したくらいでは判らなそうだったので諦めました。(笑)
●本当に彼女に落ち度はなかったのか?
こちらは言われてみて、なるほどと感心したリプライでした。
確かに日本らしい価値観で考えると、烏滸がましくて「落ち度」だと見なされる可能性はありますね。
これは一本取られました。今になって考え直すなら「応募した本人はルール違反をしてない」と表記するのが、より正確だったかもしれません。
●人種差別に繋がりやすい書き方だよね?
これは私も危惧していた点です。だからこそ、このノートではたっぷり字数を割いて丁寧に説明しました。
区別と差別は違います。
ポストの時点でも、民族主義と人種差別、そして優生思想への暴走を避けるように注意を払ったつもりですが、読み手が拡大解釈することもあるので難しいですよね。
論点をフォーカスするためにポストでは言及しませんでしたが、今回の審査結果にはロシア・ウクライナ問題にまつわる政治的意図を感じるという点も同意します。
●LGBTQプロパガンダと近い思想だよね?
これも同意します。
トランス女性が問題になる事案と、完全に同じ論法です。
次のミス日本大会ではトランス女性が最終候補者になりそうな予感がします。
論点をフォーカスするためにポストでは言及しませんでしたが、今回の審査結果にはジェンダーの多様性にまつわる政治的意図を感じます。
▼補足:
最後に少しだけ補足すると、私はウクライナ出身のウクライナ人にしか見えない帰化人だろうが、男性として産まれたが心は女性のトランス女性だろうが、ミス日本に応募するのはルール上問題ないと思いますし、そういう人達でも外見・内面・行動の全てが美しいならミス日本の5つある部門賞のどれかを獲るくらいはあって良いと思います。
でもミス日本《グランプリ》は話が別です。
日本の大多数を占める女性と、似た属性を持つ応募者に与えるべきです。
本当は「審査員特別賞」を必要に応じて臨時で作るか、新たに「ミス日本の多様性」を設けるのが良いと思います。
今回プチ炎上したことで、色々な意見が読めて面白いです。リプライや引用でコメントを書き込んでくれた全ての人達に感謝します。
(了)
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!