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空中発射式宇宙葬ビジネスの破綻

 昨年のほぼ今頃に、「次の宇宙葬を予想する」という記事を書きました。そこでは、宇宙葬の2つの大きな障害である「ロケットでの打ち上げしか宇宙には届かない」「しかし、ロケットの打ち上げは天候などの影響を受けやすい」を解決するあらたな宇宙葬として「空中発射式宇宙葬」について書きました。
 飛行機にロケットを搭載し空中から発射するという方式は、発射場所を選べるという点で、天候などの問題を解決するばかりでなく、利用者が望むなら世界中のどこででも行えるという点で実に画期的だったのです。
 この方法によって宇宙葬サービスを提供してきたのがアメリカに有るヴァージン・オービット社でした。提供してきた、と書くからには成功実績があるわけです。
 ところが今年の1月10日。イギリスでの打ち上げに失敗したというニュースが流れ、少々、不穏な空気を感じ取っていたところ、3月31日、事業停止のニュースが流れました。資金調達が難しく、先の見通しが立たないことが理由で、従業員675人を解雇。100名規模のチームに縮小するとのこと。
 打ち上げ失敗がなければ継続できていたのか、それとも関係なく事業は行き詰まったのかはわかりません。ただ、今度同種のビジネスを検討する場合には、何が問題だったのかを検証することから始めないとならないでしょう。
 宇宙葬事業自体は停止となりましたが、ヴァージン・オービット社としては研究チームが残るようなので、今後の復活を期待したいと思います。
 

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