「宇宙葬」ビジネスへの挑戦と失敗(1)
昨年末、クラウドファンディングのFUNDINNO(ファンディーノ)に、宇宙関連の資金調達プロジェクトが公開されました。FUNDINNOとしては初の宇宙案件で、「宇宙葬」事業実現のための出資を募る内容で目標額は800万でした。
近年、宇宙関連ビジネスとしてじわじわと広がりを見せているのが「宇宙葬」です。
「宇宙葬」は一般に宇宙空間に遺灰を散骨する葬送の総称として、定着し始めています。
宇宙葬にはいくつかの種類があり、一つは文字通り宇宙空間にロケット打ち上げ散骨するものと、実際には宇宙には到達しないまでも宇宙に近い高空で遺灰を撒くものが存在します。後者については、バルーン葬など別の名称もあるので、こちらの記事に書く際は前者の実際に宇宙に到達するものだけを宇宙葬と呼ぶことにします。
宇宙に遺灰を打ち上げるためにはロケットを使用することになります。しかし、ロケットの打ち上げコストは非常に高く、サービスとして提供した場合には当然のことながらこれらが価格に跳ね返ってきます。日本国内では、2014年から銀河ステージが宇宙葬を実施していますが一番安いプランでも45万円。それより安価を謳い文句にしてきたエリジウムスペースとその代理店各社でも約30万からでした。後者はその価格差からか失敗が続き、初めて打ち上げに成功したのは2018年になりました。
そうした価格面の問題、そして技術的な課題も含めてか、宇宙葬事業に参入する会社は少なかったのですが、クラウドファンディングを使って事業化に挑戦したのが、株式会社SPACE NTK(2020年2月4日現在)でした。
(というところで、長くなりましたので次回に続きます)
FUNDINNO
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