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『片づけ、壊滅的に無理』な方もお任せを!元・片づけ下手による最強の寄り添いサポート
突然ですが、こちらの本の表紙をご覧ください。
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スッキリきれいなお家の写真ですよね!
この本は、片づけを学ぶための講座で使われている、当協会が監修したサブテキスト。撮影のために用意したどこかのショールームかな? なんて思ってしまいますが、実はこれ、ライフオーガナイザー(※1)、戸井由貴子さんのご自宅なのです。
営業職、専業主婦を経て、今年でライフオーガナイザー歴9年目を迎えた戸井さん。
片づけ収納サポートのプロとして、価値観や特性に合わせた住まいの整理収納を得意とし、「気楽、身軽に、豊かな暮らし」を目指して、お客さまに寄り添いながら暮らしの最適化をサポートしています。
そんな戸井さんですが、なんともともとは片づけが苦手で、生活に支障が出るほど物が散らかっているような部屋で暮らしていたのだとか……! 写真を見る限りではまったく想像がつきませんが、ライフオーガナイズに出会う前は、時間にも心にも余裕のない苦しい毎日を送っていたこともあったそうです。
そんな戸井さんが行う片づけサポートには、かつてのご自身の経験が活きているのだとか。戸井さんが大切にしている考えやこだわりについて、伺いました。
※1 ライフオーガナイザーとは
生活の質の向上を目指し、暮らしの体質改善を行うパーソナルトレーナー。「もっと楽に、もっと生きやすく」を理念に掲げ、主に片づけや整理収納という行為を通じて、人生そのものを整えるサポートを行う。
片づけが苦手だったからこそ親身になれる
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いまのお宅の様子や、戸井さん自身の姿からは、片づいていない状態がまったく想像できません。でも、どういう状態を散らかっていると感じるかには、個人差がありますからね。そう思って、まずは片づけを学ぶ前のご自宅の様子について聞いたのですが……。
「とにかく毎日余裕がなくて。家の中にゴミが何週間もほったらかしになっていたり、飲みかけのペットボトルが散乱していたり、傷んだ野菜を冷蔵庫にいつまでも放置してしまったり……。
東京から北海道へ転勤して一人暮らしをしていたときも、物はそんなに多くないはずなのに、なぜか散らかり続けていて。単に仕事が忙しくて時間がなかったからというわけでもなく、その後結婚して専業主婦になっても、片づけや家事をスムーズに進められなくてずっと悩んでいました」
戸井さんは、「CDスペシャリスト(※)」という、慢性的に片づけられない状態にある方(CDクライアント)をサポートするための専門資格も取得していますが、振り返ると、自分自身もCDクライアントの要件に当てはまっていたと感じるそうです。
「思えば、子どものころから一度も、片づいた状態を維持できたことがありませんでした。戻す場所を決めても、そこに戻す習慣自体がなかったんです。そしてそのまま大人になったので、いつも散らかっていたんだなと思います。だからこそ、訪問先がどんな状態だったとしても、『一緒に対策を考えてみましょう、大丈夫ですよ』と、寄り添うことができるんです」
そう言ってやさしく微笑む戸井さんの笑顔が印象的でした。
かつて悩んでいた自分だからこそ、サポートできるお客さまがいる。そんな考えから、最近は、慢性的に片づけられずに悩んでいる方からの依頼を優先的に受けているのだそうです。戸井さんのサポートは、どのような流れで進んでいくのでしょうか。
自分自身を知ってもらうために。こだわりのワークブック
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戸井さんが行う片づけサービスは、「いまこんな状態ですが、対応してもらえますか?」というお悩み相談から始まることが多いそうです。そこから、作業の時間帯や片づけたい場所、いつまでに終わらせたいかなどをヒアリングしたのち、正式な申し込みとなります。
ちなみに、契約から初回訪問までの間には、戸井さんならではの工夫があるそうです。
「お申し込み後は、作業場所を決めて写真を撮ってもらいます。それから、手作りのワークブックを事前にお送りして、できれば作業の日までに取り組んでいただくようにしています。
ワークブックは、作業に向けて心づもりをしていただくことを目的に作っていて、作業の流れや、初回訪問でお尋ねする質問内容、作業前に必要な情報などが書かれています。もちろん、こういう準備が苦手な方もいらっしゃるので、取り組める範囲でやっていただくようにお願いしています」
今回は、特別にワークブックの中身を見せていただきました。
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「家の中の物の量」や「どういう状態にあこがれるか」、「しまう収納か見せる収納どちらがいいか」、「もらいものが多いか」などの質問に、丸バツで答えていくような内容でした。
盛りだくさんな印象ですが、これなら突然聞かれたことに答えるのが苦手な場合でも、しっかりと事前準備ができるので、「なにを聞かれるんだろう……」と心配になることもなさそうですね。
さらに、すべての質問に回答すると、自分の価値観や片づけへの考えを知るきっかけにもなるのだそうです。
「片づけを進めるには、まずは自分のことを知ることがとても大切なんです。通常は、何度もお会いする中で、ヒアリングや作業をしながら自分の傾向などを知ってもらいます。ですが、たまに、最初にお伺いした時点で、『ワークブックを書いていたら、なぜ片づかないのかわかりました』とおっしゃるお客さまがいて。『自分がなにに囚われていたのか、それが自分の片づけにどう影響していたのかが、書いていたらわかってしまいました』って」
2015年ごろから、何度も改訂を重ねて作り上げられてきたというワークブック。まさに戸井さんの知恵の結晶なのですね。
「初回訪問では、回答してもらったワークブックをもとに、ヒアリングを3時間行います。そして通常はその後、さらに3時間片づけ練習をします。練習では、依頼を受けた場所に関係する一角で物を仕分けていきます。『短時間でもこれだけできた!』という成功体験を積み、喜びを感じていただくことを意識しています」
サポート範囲は、時間の使い方から習慣化まで
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本格的な作業は、初回から1か月以内にはスタート。月1〜2回のペースで訪問し、1年ほどかける場合が多いそうです。ずいぶん長期にも思えますが、暮らし全般を変えていくというイメージで作業を進めるのだとか。
「収納場所を決めて終わるような、ただきれいにするだけのサービスにはしたくないんです。物を元の位置に戻す習慣がなかったから部屋が散らかっていた自分自身の経験を振り返っても、どういう風に習慣化するか、維持するかがとても大切だと思うんですよね。考え方と行動の両面から取り組んでいかないと、また元に戻ってしまいます。その点、年単位で長期間かかわらせてもらうと、その方の行動を一緒に追っていけるので、サポートしやすいんです」
実は、戸井さんのサポートは実際の作業中だけではありません。期間中は、お客さまと密に連絡を取り合いながら、行動を変えていくお手伝いをします。その最初の一歩として、「どのタイミングで、なにを何分かけてやっているか」の把握から始めるのだそうです。
「物を元の場所に戻せないのは、いつなにをしているか自分でもよくわかっていないことが原因の場合が多いんですね。なので、まずは記録を取って送っていただくんです。LINEでその都度でもいいですし、まとめてでもいいので、無理のないよう、自由にやりやすい方法でお願いしています。
次にその結果を見て、時間がかかっている作業の原因を考えます。たとえば洗濯物をたたむのにすごく時間がかかっていたとしたら、その間テレビがついていなかったですか? とか、スマホの通知が気になっていたのではないですか? とか。
原因がわかったら、その作業をするタイミングを検討して、アラームなどを使いながら限られた時間で家事をいかに効率よく終わらせるかを考えます。やり方を決めて、一緒に一週間取り組んでみましょうという感じで進めていくんです」
お客さまの中には、戸井さんとの片づけをきっかけに暮らしに余裕が生まれ、一度は諦めた仕事に再挑戦することを決意した方もいるのだとか。ひとりだとできなかったけれど、一緒に作業してもらったら変われたという方は、本当に多いのだそうです。
ひとりで抱え込まず、まずは相談を
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片づけから習慣化までを通して、暮らし全体を良い方向へ持っていくサポートをしている戸井さん。
片づけ作業前後の状態を比べると、もちろん部屋は片づいているのですが、それ自体が目的ではないといいます。
「私の片づけサービスは、人生が整うほうにフォーカスしているんです。暮らしがラクになって、毎日自分の好きなことができるようになるような、そんなサービスを目指しています。お客さまからも、『部屋の片づけじゃなくて、人生の片づけなんですね』だとか、『なんだか肩の荷が下りました』などと言っていただくことが多いですね」
一方、サービスを知ってから申し込むまでにどれくらいかかったかお客さまに尋ねると、数年間依頼に踏み切れずにずっと悩み続けていたという方も多く、「もっと早く頼めばよかった」と言われることもあるのだそう。だからこそ、「いま困っている方は、ひとりで抱え込まないで」、と戸井さんは言います。
「悩まれているようなら、ぜひ一度相談してほしいなと思います。収納用品選びも、時間の使い方も、習慣化に必要なツールの準備も、いったん、詳しい人と一緒に取り組んだほうが早くスムーズに終わるかも、ということを知ってほしいですね。どんなに大変な状況でも、人を頼ってみたら、そこから紐が解けていくようにシュルシュルッと解決に向かうこともありますから」
ひとりひとりにやさしく寄り添って、人生を変えるお手伝いをする戸井さんの片づけ。訪問片づけサポートは北海道内が対象ですが、オンラインの片づけサポートも行っています。「ちょっと頼みづらい内容だけど……」とためらうあなたも、まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
戸井 由貴子さんのプロフィール
株式会社OPT LIFE 代表取締役/マスターライフオーガナイザー(現場認定トレーナー統括)。営業職、専業主婦を経て起業。活動拠点は北海道。
2022年には、その年もっとも輝いていたライフオーガナイザーを、ライフオーガナイザーたちが選出する「JALO AWARDシャイニングスター賞」を受賞。
顧客の価値観、考え方、特性に合わせて、住まいの整理収納から始める「伴走型暮らしの最適化サービス」は、生活の根本的な整理と仕組みづくりができると好評を博す。
■戸井さんのWebサイト:https://optlife.co.jp
■戸井さんのブログ:https://ameblo.jp/simpleorganizedliving/
■協会の紹介ページ:https://jalo.jp/member/yukikotoi/
取材・編集:くらしなゆうこ
取材・執筆:あやこあにぃ