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おへそを出すファッションをめぐる体験
こちらオーストラリアNSW州マランビンビは、現在夏です。亜熱帯気候で、夏は思い切り熱くなることがあるので、結構身体を露出したファッションで街を歩いている人たち(性別や年齢問わず)をたくさん見かけます。
引っ越ししてきてから12年目になりますが、最初は自分は冷え性やし、あんなかっこはしなくてもいいか、とか思って眺めていました。
しかし1年ほど前に初めてベリーダンス教室に行ってみると、おへそを出し、すずのついたスカーフを腰に巻いたファッションで嬉しそうに踊る女性たちに、すっかり魅了されました。
幸福は伝染するというやつか。
それではたと思い立ち、Byron Bay で自分の作った服を売っている大阪出身のアーティストの方のステキなお店に直行。白色のヘンプのフレアーパンツとおへそが見えるファッショナブルなヘンプブラを買いました。
そのファッションでベリーダンス教室に行くつもりやったのですが、急に仕事が増えたため、クラスには行けなくなり、そのおしゃれなブラは着ていくところがなくなりました。
ところが数ヶ月前のある暑い日に、娘と一緒にベリーダンスファッションで街を歩きたいと心の奥底から思いました。
「こういうカッコして歩いている人は年齢に関係なく、この町ではどこでもいるんやからいいか」と思って、思い切ってベリーダンスファッションで道を歩いてみました。
するとなぜか充実感がありました。
お腹を露出していると自分のセンターを世界に対してはっきりと提示できる感じがしました。
このファッションは、年齢不問で、本来あらゆるボディタイプの人に開かれたファッションであると直感しました。
不思議に自分には一番あった真夏の服装のような気がしました。
おへそを出すと、自分を表現することに対する躊躇を解除できると思った。
これとの関係で最近、ふと小学校低学年くらいの時のことを思い出していました。お母さんと一緒にテレビを見ていると、おへそを出したベリーダンサー風のファッションをした女性が数人、スクリーンに登場しました。お母さんは、ベリーダンスファッションを「いやらしいカッコね」とコメントし、冷たくあしらいました。
それ以来、私は体を露出するファッションを嫌い、避けるようになっていったかもしれないな、、と思います。
私も冷え性なので、人に対して無理に露出しなさいというつもりはありません。
しかし体を露出させることは本来健全なことで、人間性開放にもとても役に立つような気がします。
このへそだしファッションをめぐる体験は、母から受け継いだ価値観を見直してみる良い機会でした。前の世代から引き継いだ体に対する恐れを心地よく解除できたように思います。