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ピアノのトラウマを解放したアレクサンダーレッスン

アレクサンダーテクニークは、過去のトラウマな経験のせいで、カラダにたまっている圧縮された感情をみとめて、解放して、今のじぶんができることに目をむけていくために役にたってくれるいいものやわ〜とおもえるようなレッスンを受けたのでここでシェアします。

アレクサンダー・テクニークは、オーストラリアの俳優、アレクサンダーが開発したワークです。自分の考えがどんなふうに自分の体の動き方に影響を及ぼしているかを観察しながら、無駄な動きをやめていくプロセスのためのワークです。

コロナの影響で、オンラインで開催されることになったアレクサンダー・テクニークのワークショップにでたときのことです。

参加者の中にはピアノやチェロなどのプロの演奏家、ならびに先生であるひとたちが5人ほどいました。なのでアレクサンダーの考え方を利用して、生徒さんがどうやって楽器を構えるべきか、ボーイングの仕方、キーボードに手を載せる方法とか、そんなことに関心を持っているのがわかりました。ふだん音楽の演奏はしないわたしは、最初は自分にはかんけいないかもなと思ってけっこうボーッとしながらみんなの様子をうかがっていました。

ところが、おんがくの先生がピアノのえんそうのときの手の使い方をいろいろと探求しているのをしばらく見ていると、ピアノのことでアレクサンダーレッスンを受けられる人がうらやましくなっていったのです。わたしは、居間においてある誰もあんまりひいていないピアノの方に歩いていって、ピアノのふたをあけたりしめたり、がくふをパラパラめくったり、ソワソワしはじめました。

実は、じぶんには初級レベルのシンプルな曲であれば、ピアノがひける、でも音楽のせんせいたちが聞いている中で、ピアノを演奏する勇気がでないとか心のなかで葛藤しはじめたからです。

こどものころ、自宅から100メートルくらいのところのピアノ教室に6年間も通いつづけました。がくふを読むのが苦手だったのですが、とうじの先生は、そういう生徒に対して無理解です。がくふに対する抵抗から、なかなか練習がはかどらないために、レッスンでうまく曲がひけなくて、先生に怒られてばかり。(一番ひどい時は、鍵盤をたたいておこられたこともありました)

う〜う〜あれは苦行やった。

ことし、50になるわたしは今もその時の圧縮したような感情を引きずっている。

ワークショップのなかで小グループに分かれてアクティビティレッスンを受ける時間になりました。ピアノのアクティビティをしようかどうか、なやんでいるあいだに、じぶんのばんが回ってきました。

みんなの前でピアノをひくのはちょっと気後れする、どうも昔のつら〜いピアノのお稽古を思い出すので、ピアノのアクティビティをひとまえでする準備ができていないと言ってパスしました。

ワークショップは終了しました。

ワークショップがおわってからグレグがボードに書いてくれた心身を整えるための3角形を思い出していました。

自分の協調作用をととのえるためには、からだの構造にあったうごきのプランを作ること。その動きのプランをてきせつなもにするためには、じぶんが本当にもとめていることにチューニングして、自分ののぞみに対して否定的ではない、イエスプランを立てること。(自分が求めていないことを避けるためにプランを立てていたら逆に自分が一番いやだとおもう状況をまねいてしまうからです)

ワークショップのよくじつに、グレグの個人レッスンを受けました。その時に「参加者のなかに楽器のせんせいたちがたくさんいたことに刺激されて、ピアノの練習をはじめた」ことを伝え、「私のピアノに対するイエスプランはかんたんな曲を上手にひけるようになってみんなのまえで演奏するということです」と言いました。

「とはいいながら、昔のピアノのトラウマがあるので、人前でえんそうなんて、めっそうもない、自分に時間をあげることが大切かな、と思うんですけど」と言うと、

グレグに「必要なのはかならずしもたっぷりの時間ではなくて、あたえられた時間のなかでじぶんがやれることをやること」と言われてなっとく。

それで、ピアノのアクティビティをしてもらうことになったのです!

ぴあののふたを開けて、がくふをひらいて、グレグにオーディエンスになってもらって、み・み・れ・どど、れ・れ・みれどというみじかい曲(む〜す〜んで、ひらいて)を弾きました。

レという音が二回続くと、なんだか変に緊張し、まちがえてしまう。ふだん、わたしの中に亡霊のようにひそんでいる、まちがえるということへのおおいなる恐れがなかから浮上するのがわかる〜。

そんな私を見ていたグレグは、「きょくをひくときに、まちがった音をひいてください」「それから、じぶんもオーディエンスだとおもってひいてください」とアドバイスしてくれました。

あ!そうかじゃあと思って、まちがえた音をわざと弾いて、自分をオーディエンスとして含めるようにしました。すると、あれれ、なんか気がらくになり、曲の後半部はまちがえずにスラスラと楽しく演奏できました。

今日のレッスンのまとめ。

1)わたしのイエスプランは、シンプルな曲を上手にひけるようにめざすこと。それをひととシェアすること
2)自分をオーディエンスだと思うこと
3)まちがえることを楽しむ練習をすること

レッスンの最後にグレグからひとこと

「次のワークショップまでピアノをまいにち練習しててね」

ピアノを毎日練習してと言われてうれしくなったのはこれがはじめてだったかも。

ワークの後の感想。
つかれた〜!アレクサンダーワークを受けると、過去のわたしが現在のわたしに話しかけてきて、過去に感じていた圧縮したような感情を解放し、現在のじぶんをエンパワーするようにうながされるようで、ふだんとちがう意味で体力がいる〜

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