鱗親和の立ち位置の考察
こんにちは。tos_mtgです。
本日は、年末年始たっぷり練習した、鱗親和の考察を行います。
鱗親和の基本については、こちらから
この記事を参考にし、ラストサンを優勝したokarinにも助言をもらい、一人まわし&実践を行いました。
結果、勝ち越すことは出来ても、店舗大会ですら商品券をもらうレベルに達することはなく、デッキの限界を感じた、というのが私の結論です。
デッキの構造の問題と現在(ラヴニカの献身直前メタゲーム)の立ち位置の2点に分けて考えます。
もし、私の考えに誤っていることがある場合は、是非コメントやtwitterなどで教えてもらえると嬉しいです。
1. デッキの構造について
鱗親和のデッキリストを見たことある人ならわかると思いますが、ほとんどのカードが4枚積みのデッキです。そして、金太郎アメのようなどこ引いても同じ役割をするカードの集合体ではなく、単品が弱い(役割が限定される)カードの集合体なのが鱗親和というデッキです。
そこで、現在の誰もが認めるであろうtier1デッキ、URフェニックスと比較して考察します。
(1) 役割が固定されたカードの束である
「初手に2枚〜3枚以上引くと負けに繋がるカードが多い」のがこのデッキの特徴です。具体例を考えていくと、
溶接の壺 溶接の壺 森 硬化した鱗 ダークスティールの城塞 モックスオパール モックスオパール
硬化した鱗 硬化した鱗 ダークスティールの城塞 ダークスティールの城塞 古きものの活性 古きものの活性 活性機構
森 森 森 活性機構 溶接の壺 モックスオパール 金属ミミック
森 モックスオパール モックスオパール 鋼の監視者 鋼の監視者 墨蛾の生息地 ゲスの玉座
他にも土地4枚〜5枚のハンドなどマリガンの判断をしないといけないハンドはたくさんやってきます。
これが、URフェニックスになると、
島 島 山 血清の幻視 血清の幻視 血清の幻視 血清の幻視
島 血清の幻視 思考掃き 思考掃き 孤光のフェニックス 稲妻 魔力変
山 沸騰する小湖 稲妻 稲妻 稲妻 孤光のフェニックス 思考掃き
山 島 沸騰する小湖 沸騰する小湖 沸騰する小湖 信仰無きものあさり 信仰無きものあさり
同じカードがたくさん含まれていますが、全てキープできます。
さて、何が違うのでしょうか。それは、
「他のカードに変えられるドローカードの柔軟さ」です。
URフェニックスには、複数種類のドローカードが含まれています。
(選択、血清の幻視、信仰無きものあさり、思考掃き、魔力変...etc)
つまり、全てのカードが別のカードに変われるため、デッキの柔軟性が高いということが考察できます。
つまり、「キープがしやすい」ということなんです。
鱗親和もマリガンすれば良い...という考えもあるかもしれませんが、MTGである以上、マリガンすればするほど勝率は下がります。(当たり前)
これが私の考える、鱗親和というデッキの脆いところです。
(2) デッキから探せるカード(キャントリップ、サーチ)が少ない
(1)で説明したように、鱗親和は強烈なシナージデッキで、同じカードを複数枚引くと途端にデッキが弱くなります。
それなのに関わらず、シナージを成すカードを集める力が弱いと感じます。デッキの中でカードを探せるものは2種類 5枚-6枚しかありません。それは、古きものの活性と地平線の梢です。
しかし現在のモダンで安定して勝っているデッキを考えてみると、
「トロン」「KCI」を支えるキャントリップたち。
「トロン」は、加えて古きものの活性や探検の地図、森の占術もあり必要な3枚のカードを簡単に揃えられるようになっている。
「KCI」も、古きものの活性、胆液の水源、テラリオンさらには発明博覧会もありこれも必要パーツを探せるような構成になっている。
「URフェニックス」「グリクシスデスシャドー」のキャントリップ達。
「URフェニックス」は、これに加えて手練や選択、魔力変もありカードを探す力に長けている。
「グリクシスデスシャドー」は、通りの悪霊やミシュラのガラクタがありこちらもデッキを掘れる。
デッキを掘り進めるカードというのは、そのままデッキの安定性に繋がり、さらにはサイドカードに辿りつく確率が上がり、全体的な勝率向上につなげることで出来る。
もちろん、キャントリップが多いデッキがそのままよいという話ではない。
「バントスピリット」「バーン」「BG」のような、金太郎アメデッキであれば、1枚1枚が強く、カードをかき集める必要はないため、キャントリップがなくても一定の成果を残せる。
2. メタゲーム上の立ち位置について
(1) URフェニックス メイン 2-8 サイド 4-6 マッチ 2.5-7.5
◆メイン
氷の中の存在を引かれるとほぼ 100%負けます。
除去する手段が、歩行バリスタ4以上しかありません。
対戦相手は除去をすることが出来るデッキため、早いターンに歩行バリスタを4以上で唱えられる確率は低いです。
それ以外にも妨害を挟みながら、2体以上のフェニックスを2t〜3tに場に出すなどでも簡単に負けます。相手の事故以外では勝ちません。
◆サイド
四肢切断を引いて氷の中の存在を除去できて初めてゲーム開始。
※ただし、2体目を引かれていると負け。
サイド後は、削剥や古えの遺恨、神々の憤怒も入ってくるため、それらを四肢切断引いてもそれらを引かれて負けることが多々あります。無理ゲー。
(2) バントスピリット メイン 7-3 サイド 5-5 マッチ 5.5-4.5
◆メイン
普通の鱗親和の動きをすれば勝ちます。
◆サイド
相手が石のような静寂を場に出し、こちらが自然の要求を持っていないと即負けます。逆に、相手が石のような静寂を場に出していないのに、自然の要求を複数枚引くと負けます。また、秋の騎士を幻影の像でコピーされ続けると負けます。
(3) バーン メイン 5-5 サイド 4-6 マッチ 4.5-5.5
◆メイン
先手ゲー。お互い通常4キルのため、先手とったら勝ちます。
ただし、相手が焼尽の猛火を引くと、少し不利になります。
◆サイド
相手が各種アーティファクト破壊や灼熱の血をサイドイン。こちらは自然の要求をサイドインしてライフゲインを試みながら速度を目指すゲーム。自然の要求のゲインに頭蓋割りを合わせられると結構負けます。
(4) ドレッジ メイン 5-5 サイド 3-7 マッチ 3.5-6.5
◆メイン
先手ゲー。
◆サイド
こっちの墓地対策は2-3枚で探すカードも4枚なのに、相手のアーディファクト対策はなんと6枚-7枚。そしてそれらを信仰無きものあさりや安堵の再会などのカードで探せ、さらには暗黒破が入っていることもあるので、こちらの場には何も残りません。たまに1tの檻が割られなくて勝つこともあります。
(5) グリクシスシャドー メイン 7-3 サイド 4.5-5.5 マッチ 5.5-4.5
◆メイン
ティムールの激闘を引かれなければ、普通の鱗親和の動きで勝ちます。
(コンバットは、相手の動きを見つつ、ティムールの激闘はケアしよう)
◆サイド
相手の対策カードをどれくらい引くか次第だが、キャントリップで探せるため、だいたい引かれます、イゼットの静電術師や神々の憤怒、儀礼的拒否などはかなり厳しい。
(6)トロン メイン 5:5 サイド 5:5 マッチ 5:5
◆メイン
先手ゲーで基本の鱗親和の動きで勝てることが多い。
ただし、早いターンに置かれる忘却石はかなり厳しい。しかしながら、妨害されないため、理想の動きをすると勝ちます。
◆サイド
減衰球で減速させされるが、相手もそれを見越して大量のアーティファクト破壊、ミッドレンジプラン用のクリーチャーを入れてきます。
噛み合いのところが多いため、五分五分だと考えます。
(7)青白コントロール メイン 4-6 サイド 4-6 マッチ 4-6
◆メイン
相手の除去が流刑への道であることがかなり厳しい。
墓地にカードが落ちないため、接合が誘発しない。終末や至高の評決といった全体除去もあり、かなり厳しいマッチアップ。
ただし、意外と流刑への道を引かれないこともあるので、持ってない読みができれば、全力で歩行バリスタや墨蛾の生息地にカウンター乗せて勝つこともあります。
◆サイド
石のような静寂を巡るゲームです。進化の飛躍が複数枚あると勝ちやすくなります。
主要マッチアップはこんなところです。
メインサイド合わせて有利なデッキが少なく、トップメタのURフェニックスには全力不利なので、この環境が続くのであれば、使用しない方がいいと私は考えています。
それでは、献身発売後のメタゲームで。
MTG(マジック:ザ・ギャザリング)で勝つために試行錯誤中。グランプリトップ8、プロツアー出場を目指して行きたい。横浜近辺、特に信心亭、MOでよくプレイしています。