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どうでも良い日常2
【我が家の昔話】
学校に行く時間になっても、小6の息子が自分の部屋から出てこない。
いったいどうしたことかと、 ちょっと心配になり、部屋にのぞきに行こうかと思ったら、ひょこっと部屋から出てきた。
まさかの。千代丸みたいな髪型で‼️ ∑(゚Д゚)
頭のてっぺんだけ、髪を2センチぐらい短くしている! Σ(゚д゚lll)
側頭部から額にかけては、15センチぐらい髪が垂れ下がってるので、まるで、お侍の童子のよう。
「ちゃ〜〜ん!!・゜・(ノД`)・゜・。」とか、言いそうになるぐらい、子連れ狼のお坊な髪型!
「お、おまえ、どうしたっ?
ち、千代丸みたいな髪になってんぞっ!」
なぜか、最初に出てきた言葉が千代丸なのはおいといて、千代丸に変身した息子は、
「髪が長くなって、うっとうしくなったから切った」と、いうやいなや素早く帽子をかぶって、学校に行こうする。
「いやいやいや、まて、まて!」
「おまえ、それはない!その髪型はないからっ!
江戸じゃないから! 笑われるから!」
とにかく、鏡を見てみろ!
自分のしでかした愚行を見よ!
息子を無理やり鏡の前に立たせる。
鏡を見た息子もさすがにこれはヤバイと思ったか、少し涙目に。
かみさんは、呆れるやら、なんで卒業の一ヶ月前に、そんなバカなことをしたのかと嘆わ、、、。
そりゃそうだわ。
とにかく、千代丸じゃあまずいと、私は素早くハサミを持ちだし、息子の頭に近づいた。
間近で見ると、もう、ガタガタ!
荒地かっ! 荒野の用心棒が頭の上で銃を構えちゃうぐらい取り返しのつかない髪型!
しかしなんで、ここまでするのかっ???
絶望的な気分のなかで、息子になにがあったのか? そんな疑問が頭の中を駆け巡る。
しかし、いまはゆっくり考えている暇もなく、
とにかくなんとかせねばと、荒地に合わせてザクザクとハサミを入れていく。
全体的に荒地に、ワイルドにしちゃうしかない!なんとか、坊主が失敗したぐらいにまでリカバリーを施し、息子は、朝食も食わずに逃げるように家を出て行った。
もうすぐ中学生になる息子。
成長したなぁと、思っていたのに。
いい成長曲線描いてるなぁーと、思ってたら、とんでもなく曲げてきやがった、、、。
ナックルカーブかというぐらい、曲げて落としてきやがった、、、。
忘れてたっ!自分の小6時代。
小6って、まだ、バカでした。T_T
息子が家を出て行った後にかみさんが一言、
「はぁー。バレンタインだっていうのに、、、。
あ、でも、もらえなないか」
Σ(゚д゚lll)
バレンタイン!
バレンタイン!
バレンタインの衝撃!
息子よ、、、。
おまえはどこへいくのだ、、、、。
ひと段落したと思ったのも束の間、後ろから声がして振り返ると、
「パパ~! あーこも切って~~~~!」
さっき折り畳んだばかりのカット用ポンチョを
着はじめた3歳の娘の姿が視界に入ってきた、、、、。
「お前も荒野にしたろうかっ!」
邪悪な心が芽生えた。