イラスト進歩ジウム

ずいぶん昔、今から約30年前のことですが、Dさんというイラストレーターの方が作った『イラスト進歩ジウム』(通称“イラ進”)というWEBサイトがありました。

当時、ボクのようなデビューしたてのイラストレーターは、とりあえずWEBサイトを作ったはいいものの誰も見てくれないことが多く、そんなときに「SOHO」(ソーホー:Small Office Home Office)向けの情報サイトに登録していました。

そんな中、イラストレーター(または趣味でイラストを描いている人たち)に的を絞ったのが『イラスト進歩ジウム』というWEBサイトでした。

すでにイラストレーターとして活動・活躍している方、イラストレーター志望の方、趣味でイラストを描いている方など、色々な方たちが情報交換をし、ときにはオフ会をして直接お会いして親交を深めていました。

ここで少しぶっちゃけますと、昨年『イラストレーターのためのお金の話』という書籍を出版されたイラストレーターのサタケシュンスケさんという方がいらっしゃいますが、

そのサタケさんと1月6日に青山ブックセンターでイベントをされた、

イラストレーター・漫画家の白ふくろう舎さんが「CORECOLOR」

で連載している「絵で食べていきたい!」の第3回「我流で未経験。「コネ」はないと思っていたけれど……? 驚きの「紹介」編。【絵で食べていきたい/第3回】」

に出てくる“コミュニティのつながり”のコミュニティとは(多分)この『イラスト進歩ジウム』のことで、“先輩の一人(Aさんとします)”は(多分)ボクのこと、“別の先輩(Bさんとします)”は(多分)現・日本イラストレーション協会(JILLA)

の代表理事のHさんのことです(今現在、白ふくろう舎さんとお付き合いがあるわけではないので“多分”が多くてすみません)。

そこでは営業の仕方から原稿料(イラストの料金)のこと、イベントの告知等、幅広く情報交換していました。

そして最初に登場したDさんが『イラスト進歩ジウム』というWEBサイトを作ったのは、ボクと同じくらいの年代のイラストレーターがここいらでヨコの繋がりをつくったり、料金のことをあからさまにしておかないと、後進のイラストレーターのためにならないんじゃないか?という考えからでした。

要するに、ボクたちより前の世代の、いわゆる“超有名イラストレーター”の方々の実情なんかは知ることができなかったわけですね。

そしてDさんは最後に動きます。

そう、イラストレーターのための“組合”を作ろうと動いたのです。

ボクも「発起人になってくれないか」と頼まれましたが、そういうのはボクの性分には合っていないので、他のことでしたらご協力します、と丁重に辞退させていただきました。

そうして何年かかかってできたのが「経済産業大臣」のお墨付きの「日本イラストレーション協会(JILLA)」なのです。

今また、特にnoteやInstagramで、「イラストレーターになりたい人」に向けての“情報商材”が頻繁に見受けられます。

そんな内容、そもそもJILLAのセミナー(JILLAはクロッキー会などのセミナーも行っています)のあとの交流会で、他のイラストレーターさんに話を聞けば済むことです。

また、ワンコイン払うなら、誰かが「一度集まってオフ会でもしませんか?」と声を掛けてお茶でもしてくればいいことだと思います。

ボクは『イラスト進歩ジウム』やそのオフ会、また雑誌編集部の忘年会や同じ雑誌にイラストを描いていたイラストレーターの方々と交流を持つことでそういった情報を得ていました。

なんでもネットで検索すればいいわけでもないし、何にも知らずにイラストレーターになれるわけでもありません。

そこらへんの判断は、各々の方のご自由に。

※お二人の著書の内容はこの方のレビューが参考になるのではないでしょうかね?


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