整形外科テスト
前回までに機能解剖を基に、各骨や筋の触診する意義、各関節の評価する目的を明確にしてきました。機能解剖を知ることで、教科書と臨床が結びつき現場で活かせる知識が身に付きます。
前回の内容はこちら
臨床1年目の教科書
今回からは臨床で知っておきたいシリーズとして整形外科テストについて整理して行きたいと思います。
整形外科テストとは
整形外科テストは理学的検査とも言われ,道具を使わない徒手検査方法です。
臨床において、骨や関節、筋、神経などの運動器疾患の症状や部位を特定し、医学的診断を補助する検査です。対象者の問題点やその程度の判断、治療につなげるための評価として、また治療後の再評価として用います。
どんな場面で利用する?
このコラムの筆者は14年目のOTですが、養成校で詳しく学んだ記憶もなく、養成校時代や新人の頃は、理学的検査の名称の通り、整形外科領域で働いている理学療法士が利用すると考えていました。
しかし、臨床に出てみるとOTでも利用する場面が非常に多くありました。
特にROM、MMTと組み合わせて利用することで、問題点の抽出がより詳細になります。
それに伴い介入もより明確にすることができました。
臨床応用の具体例
臨床で利用する場面の具体例として
【肩関節ROM測定の結果】
ROM屈曲90°未満でエンドフィールを感じる前に疼痛の訴え
【問診の結果】
肩関節の結節間溝周囲に痛みの訴え
【MMTの結果】
肩関節内旋のMMTが4、外旋が3だが疼痛の訴え無し
上腕二頭筋のMMT時に同じ部位に痛みの訴えあり
【Yargasons testの結果】
陽性
上記の結果を総合的に考察すると、上腕二頭筋の長頭腱に痛みが生じている可能性が強くあります。
このように、整形外科テストだけで考えるのではなく、他の検査法と組み合わせて考察することで、問題点の抽出がより明確になります。
まとめ
上記でも述べましたが、整形外科テストはPTや整形外科領域以外でも汎用性が高く、利用しやすい検査方法です。
苦手意識がある療法士は一度整理してみましょう。その整理する際に重要なのが機能解剖と一緒に学ぶことです。
整形外科テストと機能解剖を一緒に学ぶことで、その整形外科テストがどこを評価しているのか?そこを評価する意義は何か?が明確になります。
そのためには機能解剖を一度整理してみましょう。
それにより、基礎と臨床がつながり、目的を持った評価が可能となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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