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膝関節の評価④

前回は膝蓋骨の動きの制限因子となりうる膝蓋上包について整理しました。膝蓋上包がどのような役割を持っているのか?屈曲時、伸展時にどのような動きをしているのか?を整理することで評価する目的が明確になります。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は膝蓋上包と同じ膝蓋骨の動きをスムーズにする役割のある膝蓋下脂肪体について整理しましょう。


1 特徴

膝蓋下脂肪体とは、膝蓋骨の真下に位置し、膝の曲げ伸ばしに合わせて形を変えて動きます。役割として膝への衝撃を和らげる働き、膝蓋骨の動きをスムーズにする働き、膝の内圧を調整する働きがあると言われています。
注意点として膝蓋下脂肪体は血管が豊富にあり、その分炎症がしやすい組織であり、炎症が起きた状態が続くと、膝蓋下脂肪体に繊維化が生じ、膝蓋下脂肪体の滑走性が失われ、膝関節の可動域制限となります。
また、膝蓋下脂肪体の特徴として痛みを感じとる物質が豊富であり、臨床上注意しておきたいポイントとなっています。

小林晶・鳥巣岳彦:ヴォアラ膝Ⅰ 改訂第2版  膝疾患への新しい展開

2 どう可動しているのか?

膝関節の屈曲に伴い変形し、膝関節の後方へと滑り込みます。
具体的には伸展時には膝蓋骨の内側と外側、屈曲時には膝蓋骨の下と膝関節の中へと動きます
これにより大腿膝蓋関節に作用する圧迫力を緩衝する役割が果たせます。

3 実際の評価方法

膝蓋下脂肪体は屈伸時に形態が変化します。その変化も確認していきましょう
①膝関節伸展位
②膝蓋骨の下を左右から挟むように把持
④ブヨブヨしているのが膝蓋下脂肪体
⑤他動で屈伸し、膝蓋下脂肪体が動いていることを確認

4 まとめ

膝関節の可動域制限は様々な要素が重なり生じることがほとんどです。そのため、1つ1つ丁寧に評価をすることが重要です。その評価を抽出するためには膝関節がどう動いているのか?を機能解剖で整理していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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