見出し画像

洞ヶ峠を決め込んだ維新の会

事実上キャスティングボートを握る、都合のよい方に付く腹では


選挙参謀の気分で今回の選挙を眺めると、各党ともかなり恥ずかしい思いを含みながら選挙に臨んでいるように感じる。
自民党は言うまでもなく針のむしろに座らされる気分。
立民は春の補欠選挙で連勝し気勢が上がっていたのだが、都知事選で蓮舫氏がよもやの大惨敗を喫し、大きな選挙で浮動票を集める力がない事実が露呈した。
筆者は野田代表と同い年で隣町の生まれなので応援したいが、与党おろしのための選挙協力は完全に失敗している。
仮に大幅議席増となっても自民党が勝手に転んだ結果と言われるだろう。

維新の会は、自民党に飽き足らぬ右寄りリベラル層(筆者もそう)の潜在支持者が多いのだが、候補の発掘、選別能力がお粗末で当選議員の不祥事があまりに多く、あきれている者も多い。
大阪周辺以外は勇猛果敢な候補の個人キャラ頼みの戦いである。
ただ今回は選挙前に全国的知名度の高い前原誠司氏らが加わったことで、一定の歯止めが掛かった。

選挙協力とは、一言で言えば立民と維新が本気で手を組むか否かである。だが今回、維新は組まなかった。
与党の負け方次第では選挙後に政権与党に招かれる可能性があり、下手に立民と組むと後の処理が難しくなるのを恐れたためではないかと推測する。

ここから先は

2,109字
この記事のみ ¥ 390

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?