棘果長と転子果長
棘果長(SMD):上前腸骨棘~内果までの最短距離
注意点
股関節、骨盤を中間位とする。股関節内外転により見かけ上の短縮や延長が生じてしまう。
転子果長(TMD):大転子~外果までの最短距離
注意点
膝関節屈曲や伸展位の状態、股関節変形状態によって、見かけ上の短縮や延長が生じてしまう。
棘果長の考え方!
例:股関節伸展制限有り(股関節屈曲位)だと棘果長は短くなる。
変形性膝関節症にて内反変形が強い方では棘果長も短くなる。
転子果長の考え方!
左右の棘果長と転子果長が共に差がある場合は、原因を特定することは難しい。骨盤や下肢の制限によるものか判断が困難。
棘果長が短く、転子果長が長い場合
ASISと内果の距離が近く、大転子と外果の距離が遠いということ。
変形性膝関節症の内反変形(O脚)の場合に起こる。
棘果長は短く、左右の転子果長が同じの場合
棘果長が短いということはASIS~内果までの距離に差があり問題があるということ。
転子果長に差がない場合は、大転子~外果までは問題がないということ。
要因として、内反股や外反股、臼蓋や大腿骨頭の変形である変形性股関節症や大腿骨の頸部短縮が考えられる。