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終わりの始まり

ごく普通の家庭に育ち、ごく普通に(なんの目的も持たず)大学に進学した。大学に進学するという事が目的だったのかもしれない。
頭の出来はそれなりに悪くなく、大学では塾講師のアルバイトを始めた。単純に時給が良かったので。
ただ、学生に合わせるので授業のコマ数に限りがあるので思うように稼げない。
高校までの校則が厳しく、(例えば、学ランはホックまでは締めて、もみあげは耳の半分の長さまで、読書合宿という名の強制監禁など他多数)その反動で大学に入ると髪は伸ばし染めて、異性ばかり意識する様に生きていた。
なので、とにかく遊ぶお金が欲しいという気持ちしかなかった。塾講師も連絡はしたが、当日に辞めるというこの上ない迷惑をかけるという形で辞めた。
大学生といえば、深夜の長く働ける居酒屋かなと思いなんとなく遊ぶついでに居酒屋を探すように繁華街に繰り出した。
そこで目に入ったのが、無料案内所と言う場所だった。
ネオン街に繰り出した事がそれまでになく無料案内所って何?と思ったが、貼紙に時給1800円からと書かれていたので、これは稼げるなと思いそのまま案内所なる場所に入って行った。
これが約18年前、終わりの始まりである。

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