I want the motorcycle
部下の働かないオジサンが、中規模の案件に投入される予定で、その見積もり会がこの日行われた。
その検討会には課長が参加者になっており、僕が参加することが決まっていた。
見積もりの内容はそんなに難しいものじゃなかったし、課内の検討会に僕は参加できなかったが、部長がレビュアーとして出てくれたので、資料は大丈夫だろうと思っていた。
それ以前にそのオジサンは、ずっと長く課長をやっていたし、チェックに厳しいことで有名な人。
だからさすがに今回の難しくない内容なら、彼のアウトプットは大丈夫だと踏んでいた。
とはいえ、内容把握も必要だから、念のため資料のチェックをしてみた。
このときの僕は、資料チェック後に愕然とすることになるとは思っていなかった…
数値データは計算式で表されていて、どういうふうに考えて見積もられたかがある程度分かるようになっていた。
今回は、お客様のフォーマットでも見積書の提出が必要だった。
つまり、見積書が社内用と社外用に2種類あるわけだ。
一通り目を通して、違和感に気づく。
あれ?社内用と社外用の見積金額に差があったような…
嫌な予感は当たるもの。
見積金額に数万円の差がある。
普通に考えてこれは良くない。
指摘をして直してもらったが、どうも一致しない。
最終的に4000円の誤差になるまで精度を上げた。
が、誤差は誤差だ。
結局オジサンは原因を見つけられず、「誤差ですよw」と言い放った。
僕は愕然とした。
なんなんだこいつは。
見積もり会で、なぜ誤差があるの?と偉い人に聞かれたとき、「まあ4000円ぐらい良いじゃないっすかw」で通るわけがない。
再チェックしてもらったが、彼は諦めてたというか、直す気を感じられなかったので、隙間時間に僕が再チェックをかけた。
…みつけた。
すぐにオジサンに連絡して確認してもらう。
その後、しばらくして「一致しました。ありがとうございました」と連絡が。
ありがとうございましたじゃねーーんだよ!
こいつは他人には冷徹で厳しい。
今回のやり取りで、自分にはかなり甘いやつということが分かった。
そのあと検討会の指摘反映をまかせたが、これまた修正の仕方が雑だった。
で、僕が最終的に綺麗にした。
これを書いている今も、僕の中の怒りの炎は燃えさかっている。
こいつは一体なんなんだ。
どっか行っちまえば良いのに。
そのときは400の黒いやつで俺が運んでやるよ。
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