Forbes Japanが選ぶ「日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング」のキャピタリストのキャリアまとめ
「日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング」をご存知でしょうか。毎年秋にForbes JAPANはより発表され、10人の国内のキャピタリストが選出されています。
本記事では、そんな日本で活躍するキャピタリストたちはどのようなキャリアを辿っているのかを調査しました。
将来的にベンチャーキャピタル業界への進むことを検討されている方に向けた調査になります。
過去には、上場ベンチャーのCOOやCFOのキャリアもまとめているのでご覧ください↴
目次
本記事の調査概要
日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキングについて
調査の対象
所属するベンチャーキャピタル
受賞したキャピタリストが当時所属していたベンチャーキャピタルをまとめました。複数人受賞者を輩出しているのはジャフコ、UTEC、SBIインベストメント、グロービス・キャピタル・パートナーズ、三菱UFJキャピタル、インキュベイトファンド、STRIVE、INCJの計8社でした。
※受賞時の所属先を計測/複数回受賞者のうち転社している場合はそれぞれ1人と計測
複数回受賞者
2019年から2024年の間に、ランキングに複数回登場していたキャピタリストは10名でした。そのうち、特に以下の3名のキャピタリストは3度にわたりランキングに登場しています。
坂本教晃氏
2020年6位、2021年3位、2023年2位を記録
田中正人氏
2019年5位、2020年4位、2022年8位を記録
郷治友孝氏
2020年7位、2023年8位、2024年3位を記録
2回ランキングに登場したキャピタリストは、今野穣氏(2019,2022)、小沼晴義氏(2020,2023)、村田祐介氏(2019,2024)、松本祐典氏(2022,2024)、細野尚孝氏(2019,2021)、赤浦徹氏(2021,2024)、高宮慎一氏(2019,2021)の7名でした。
出身業界
公開されている情報を元に、各キャピタリストの出身企業や業界を調査しました。ベンチャーキャピタルには新卒で業界に入り活動される方と別の業界から転職して活動される方両方が存在しますが、今回対象となった48名のうち、別業界の企業や組織での就労経験が確認できたのは27名でした。
ベンチャーキャピタル以外の業界での経歴を持つ人は多く、特に以下のような業界に多いことが明らかになりました。
圧倒的にコンサルティングファーム出身が多く、ついで銀行や証券といった金融業界、そして官公庁となっています。
コンサルティングファームの中でも、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)出身者が仮屋薗聡一氏、堤達生氏、渡辺洋行氏の3名、アーサー・D・リトル出身者が安西智宏、高宮慎一の2名となっていました。
また、官公庁は、2名(坂本教晃氏、郷治友孝氏)ともに経済産業省出身でした。
この他、事業会社、監査法人、商社など多様なバックグラウンドの方がVCに転職し活躍されています。
MBA保持者
ビジネス分野でのキャリア形成に活用されることが多いMBAですが、ベンチャーキャピタリストの中にも何名か保持者がいることがわかりました。
47名の対象者のうち、MBAを取得していることが確認できたのは以下の7名です。
・仮屋薗聡一氏 米国ピッツバーグ大学MBA
・坂本教晃氏 コロンビア大学経営学修士(MBA)
・河原三紀郎氏 Northwestern大学Kellogg School of Management (MBA)
・浅海治人氏 早稲田大学ビジネススクール修了
・高宮慎一氏 ハーバード大学経営大学院MBA修了
・郷治友孝氏 スタンフォード大学経営学修士(MBA)
・濱田壮彦氏 ニューヨーク大学(MBA)
・湯浅 エムレ 秀和氏 ハーバードビジネススクール卒(MBA)
おわりに
本記事では、ベンチャーキャピタリストとして活躍されている方のキャリアについて複数の切り口で考えてまいりました。6年分のランキングを参照し、48名の受賞者がいる中で10名のキャピタリストが複数回受賞していることが明らかになりました。
また、VCへの転職という観点では、前職がコンサルティングファーム、特にアーサー・ディ・リトル、そして三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)出身者が多いことが特徴的でした。
ベンチャーキャピタルへのキャリアを検討されている方の参考になっていれば幸いです。
※公開情報をもとに筆者が作成した図版について、切り抜き等やスクリーンショット等、無断転載はご遠慮ください。
※2024年6月12日時点の情報に基づいて執筆。
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