【起業支援プログラム第1回レポート】チームビルディングについて
JAFCOでは起業家支援の一環として、起業支援プログラム「First Leap」を運営しています。このプログラムでは、起業を志す方々がJAFCOに客員起業家として参画頂き、3か月間の期間を通じてビジネスアイデアを実際の事業に具体化していきます。
その中で、外部のスタートアップの先輩経営者・起業の専門家など、豪華な講師陣を招き、起業に必要なノウハウを提供しています。第1回の勉強会では、株式会社カンリ―で共同代表を務める辰巳衛さんをお招きして行った勉強会のレポートをお送りいたします。
■講師 辰巳さんのプロフィール
👇Canly(カンリー)
リリースから約3年で5万店舗以上に導入されている、GoogleマップやHP・各SNSの店舗情報を一括で管理できるSaaSを提供
概要
<勉強会の目的>
スタートアップ経営者の先輩として、暗中模索の中で苦労しながら進めているチームビルディングのお話を通じて、チームビルディングの重要性やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を用いたマネジメント手法について理解を深める
<構成>
ー企業紹介
ーミッション、ビジョン、バリュー
ーチームビルディングについて
MVV:ミッション、ビジョン、バリューの誰よりも徹底した言語化
会社が何のために存在するのか、それをゴールとしてMVVを設計。カンリ―では、ステークホルダーの幸せの総量最大化がゴールとのことで、その達成に必要な要素がミッション+ビジョン+バリューの足し算で表されています。
カンリ―では、MVVの中でもバリューを5つに細分化。さらに、それを従業員一人一人が実行すべく15のルールに記していたとのこと。これが、次に語られる「チームビルディング」に深く関係してきます。
チームビルディング:MVVの浸透がカギ
MVVを設定して終わりではありません。むしろ設定してからが始まりであり、そのMVVをいかにいろんな手法で従業員に徹底して浸透させるかが非常に重要であると語ってくださいました。それは、一回目の倒産寸前の危機をバリューに共感してくれるメンバーがいたからこそ窮地を脱したという原体験があったとのことです。
その他にも面白い「リアル」なエピソードが盛りだくさんで、非常に濃密な時間でした。例えば、共同代表同士のルームシェアでうまくいった秘訣がバリューに織り込まれていたり、バリューを浸透させるべくスラックのスタンプにまで使用していたりと驚きの話から明日から使えそうなテクニックまでお話いただきました。
共同代表の秘訣:社長はバリューの体現者
起業1年目、共同代表の辰巳さんと秋山さんは元々仲が良かったが為に、ネガティブな指摘がしづらく、漠然とした不満が募ってしまっていたとのこと。その結果、互いを攻撃し合う喧嘩もしばしば起きていました。そんな悪循環を断ち切るきっかけとなった「ユーザーベース 稲垣さん」との出会い。
そこに気づけたからこそ、とにかく対話から逃げないことを徹底。ネガティブなことであっても報連相を確実に行うようにしているとのこと。(バリューの「正直であれ」を体現。)
また、カンリ―ではユニークな方法で共同代表の対話を仕組み化されていました。例えば、週一で①謝罪→②指摘→③感謝のルーティーンを欠かさない(対面や手紙)ことや、同じく週一で必ずパーソナルジムに2人で参加しているとのことです!
参加者コメント
チームビルディングトピックは身に染みる思いで聞いていましたが、飲食のドメインかつコロナの時期に乗り越えた精神力、想像を絶するものなのではないかと思いました。カンリーさんがJAFCOさんにどんな内容をピッチしてリード投資家になったのか気になりました!
企画者のコメント
スタートアップは事業の良しあしばかりに目が行きがちですが、組織内の人間関係の崩壊が成長の大きなブレーキとなるケースは少なくありません。今回はカンリ―辰巳CEOに、共同代表制をとっている理由、チームビルディングの大切さとMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)のマネジメント手法について、かなり具体的に語って頂きました。参加者の中には共同創業された方も多いことから、とても関心の高いトピックだったと感じています。
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