今週注目の中国スタートアップ
執筆者 山田 悠輔
facebook: Yusuke Yamada
twitter: yusukeshantian
5月第2週の資金調達、M&Aニュースから注目の中国スタートアップを紹介。
什么金融(シャマジンロン)/農民向けマイクロファイナンス
出典:http://www.shenmajr.com/Home/index.html
調達額:300M 元 ≒約48億円
出資者:铜板街、华创资本、汉能创投联合领投,宜信新金融产业投资基金跟投,信中利资本
ステージ:シリーズC
創業:2015/01
中国で人口の約46%を占めると言われる農民(日本における農民より広義で、都市化してない所に住んでいる人というニュアンス)約8億人を対象にしたマイクロファイナンスサービス。
現在中国国内31の省と自治区、2,600以上の県(市町)でサービスが利用されており、ファイナンス件数は5万回を超える。
ファイナンスで多い案件としてはバイクや、電動自転車、エコカーなどが多いそうです。
5~10分で申し込みが出来、最速翌日には着金するというスピード感が特徴的。
参考までにCは1,000-15,000元、Bは2M元ほど借りれるみたいです。
绿云(リューユン)/ホテル向けクラウドPMSサービス
調達額:180M元 ≒約29億円
出資者:创伟业
ステージ:シリーズB
創業:2010/07
ホテル向けクラウドPMS(宿泊予約・客室管理システム)サービス。
その他にもCRS、CRM、POS等を一気通貫で提供。
現在12,000のホテルが契約を結んでおり、管理している部屋数は72万にものぼる。中国のホテルチェーンベスト60のうちの18と既に契約済み。
别样(ビエヤン)/越境EC
出典:http://bieyangapp.com/cn/#
調達額:20M USD ≒約20億円
出資者:KPCB(リード)、高瓴资本、中国宽带资本、微光创投
ステージ:シリーズB
創業:2015/07
シリコンバレーと北京に拠点を持つ越境ECスタートアップで3名のファウンダーは元googleのエンジニア。
取扱品は欧米のブランド品が主で、対象ユーザーは中国。
数千ブランド、と500万以上SKUを商品リストとして抱えており、登録ユーザーは300万超。欧米のハイブランド50社(Dior、Estee lauder、YSL等)ともすでに提携済み。
購入した商品はアメリカの直営サイトから直送されるみたいです。
微医(ウェイイー)/総合医療サービス
調達額:500M USD ≒約500億円
出資者:友邦保险(リード)、新创建集(リード)、中投中财
ステージ:シリーズF
創業:2010/07
僕が上海留学中から勢いのあったヘルスケア系スタートアップ。
当時100億円超える調達してて半端ないスケール感を醸し出してましたが今回の調達でvalは約5,500億円に、中国の同領域未上場スタートアップでは最大規模となりました。
当時は遠隔医療(オンライン問診)、予約、医療相談などがメインだったイメージですが、現在は北京と南京に新型HMO施設を展開しているようです。
平安好医生の上場といい、今回のファイナンスといい、中国のヘルスケア領域スタートアップの勢いはとどまることを知らないなあと(小並感)
骑加(チージア)/移動式自転車ディーラー
出典:http://www.cycleplus.com
調達額:4M 元 ≒約6,400万円
出資者:合壹资本
ステージ:エンジェルラウンド
創業:2015/11
自転車が趣味なので思わずピック。
移動式自転車ディーラーとか初めて聞いて完全に目からうろこ。
自転車販売がメインというよりかは、
修理、カスタム、メンテナンス、保険、スペア販売等のアフターマーケットが主の様子。
ユーザーは299元/年(約4800円)の会員になることで事前予約や割引が効くそうです。
マーケットとしては世界の自転車産業の市場規模は6.4兆円以上といわれておりかなり大きく、中国の自転車人口は1億人以上、スポーツバイクユーザーは800万人以上と言われているため今後に注目です。
執筆者 山田 悠輔
facebook: Yusuke Yamada
twitter: yusukeshantian