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JAEAの先輩職員をご紹介!(技術職)

瀨谷 敦雅
核燃料サイクル工学研究所
MOX燃料技術開発部 燃料設計解析課

2022年にキャリア採用で技術職として入社。茨城県東海村にある核燃料サイクル工学研究所のMOX燃料技術開発部に配属。主にMOX燃料の臨界安全評価や線量評価を行う業務を担当。

自席での業務風景。評価結果を考察しています。

きっかけ:キャリア採用で自分の興味に再挑戦

私は、大学院ではプログラミングで自作の数値シミュレーションソフトを使って研究を行っていたため、新卒で入社した会社ではプログラマの仕事をしていました。大学院の授業で、東海村のJ-PARCと連携の座学講義があったため、JAEAは知っていましたが、自身の研究室は原子力とはほとんど関係がないため挑戦するステージに居ないと勝手に思い込んでいて、現役の就職活動には選択肢に入れていませんでした。
前職で3年経つ頃、プログラマの仕事も楽しいところはたくさんあるけれど、JAEAにチャレンジしてみたいとなんとなく思っていたところ、キャリア採用のページに核燃料サイクル工学研究所の技術系職員募集要項が掲載されていました。募集分野には、大学院の座学講義で聞き覚えのある「核燃料サイクル」「廃止措置技術開発」等のキーワードがあり、大学院当時”原子力にもこんな分野があるのか”と興味が湧いた記憶を思い出し、応募を決意しました。

私の業務:核燃料物質の安全性をシミュレーション

私が所属しているMOX燃料技術開発部では、ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)に係る技術開発を行っています。その中で、私の所属する課のグループでは、様々な計算コードを用いてMOX燃料の臨界安全評価や線量評価(被ばく量や環境線量)を行い、作業者の放射線被ばくに対する安全性を検証する業務を行っています。
臨界評価や線量評価は、計算コードが評価計算をやってくれますが、その評価計算結果が正しいものであるかどうかを作業者自身が責任もって説明できなければなりません。そのためには、計算コードに入力する情報や計算コードが評価した計算結果を考察する必要があります。計算コードの特性や仕組み、核物質に関する知識、放射線から身を守るための遮へい材の物質に関する知識、被ばく線量の上限についての法令等々…。自分で有機的に知識を使えるようになるように資料を読んだり、上司に質問や議論をしたりと知識を深める努力をしています。ある核物質がこのくらいあると、このくらいの線量率(被ばく量)になるという勘所が分かってくると楽しいです。
まだまだ知識を付けているところなので、一人前の技術者になれるよう頑張ります。

課内にて、安全評価計算について学習した内容を発表する場を設けてもらっています。
プレゼン能力の向上にもつながっています。

JAEAに入社してよかったこと:さまざまな専門家の先輩・上司と議論できる

JAEAに入社して一番感じたことは、新卒、キャリア採用関係なく、同期・先輩・上司はフラットに相談できるという印象です。打ち合わせや事務業務の相談で課外の方にも相談をすることがありますが、皆さん事務的な内容から専門的な内容まで(もちろん趣味の話も)気さくに相談に応じてくださいます。また、仕事の進め方も自由度がとても高いと感じています。自分がどのように仕事を勧めたいかの提案も受け入れられますし、親身に耳を傾けてくださる空気感があります。
会社のサポート面に関しては、なんといっても福利厚生が充実しています。社宅や家賃補助はもちろん、休暇も有給休暇20日+夏期休暇7日がありますし、取得は融通が効きます。個人的には、資格試験ごとに受験費の補助が2回まで受けられる点が大きいです。積極的に資格試験にチャレンジすることができます。

プライベートでは、社会人の吹奏楽団に所属し、ユーフォニアムを吹いています。

学生時代の専攻と業務の関わり:何がどこでつながってくるは予測できない!

JAEAに入社するまでは、今まで原子力や放射線に関する知識がほとんどなかったため、何も関係がないと思っていました。しかし、現在業務で使用している計算コードの一部で、大学院で研究のために自作していたソフトの技術の考え方とまったく同じ部分があり、見事な"伏線回収"となりました(笑)。
私の場合は特殊なパターンですので、多くの方には当てはまらないかもしれませんが、学生時代の培ってきた努力は、巡り巡ってどこかで自分を助けてくれるシーンは必ずあるはずです。臆せず進みましょう。

就活:自分を信じる

私のパターンでは、大学院ではインターンに1社しか行っておらず、就職活動では研究に集中したいため新卒で入社した会社1社しか受けていませんでした。JAEAへの転職についても、「JAEAにチャレンジしたい!」という思いだけだったので、JAEA以外は応募もしませんでした。なので就活生の皆さんの多くが書くであろうエントリーシートを1回も書いたことがありません…。
自身の体験のサンプル数が2しかないですが、今まで心掛けて来たことは、自分の努力してきたモノ・コトに自信をもち、就活の場では(もちろんそれ以外でも)笑顔で胸を張って話すことです。学生の皆さんは今しかできないことがたくさんあると思いますので、胸を張って誇れるようにやり切りましょう。皆さんの専門や、やってきたことは、どこでどのように生きるか予想できませんし、生かすチャンスを作るのは自分自身です。皆さんの就職活動が良いものになるように祈っております。