JAEAの先輩職員をご紹介!(技術職)
白藤 雅也
核セキュリティ管理部 保障措置課
2022年に核セキュリティ管理部保障措置課に配属。保障措置に関する業務を担当。
2023年より再処理廃止措置技術開発センターの核物質管理課と兼務。
JAEAに就職した理由
大学生の時、地元である熊本で震災が起こり、震災が他人事ではないと思うようになりました。そして東日本大震災を身近に感じるようになり、福島第一原子力発電所の問題に関心を持つようになりました。
大学4年時にJAEAのOBによる保障措置分野の説明会が開催されることを知り、業界研究を兼ねて参加してみることにしました。説明会では、JAEAの全体概要や保障措置に関わる仕事の業務の内容について紹介がありました。また、原子力分野は様々な人材を必要としていて、私のような化学を専攻している者も必要とされていることを知りました。自分の専攻が必要とされていることや保障措置に関わる仕事のスケールの大きさに魅力を感じ、保障措置の分野に携わりたいと考えるようになりました。
修士1年時には、保障措置の分野で2週間の夏季実習に参加し、他の企業と違い、JAEAが多種多様な原子力施設を有していて、保障措置上非常に重要であることを知りました。これが決め手となり、JAEAに就職することにしました。
保障措置の仕事とは
私は現在、保障措置に関する業務に従事しています。保障措置とは、核物質が核兵器等に転用されてないことを担保するために国やIAEAによって行われる確認行為のことで、原子力事業者にとっても国にとっても重要な仕事です。
保障措置に関する課題を解決するため、国とIAEAは定期的に会合を実施しており、JAEAも一緒に参加しています。私はJAEAの事務局の一員として、日程等に関する国との調整や議事を担当しています。会合では、各施設の保障措置に関わる話題について英語で議論されており、その内容は非常に高度です。議事を書く上で重要となる議論のポイントを掴むことに難しさを感じることがありますが、周りの方のサポートを受けながらこの業務を遂行することができています。また、無事に終了した際に得られる達成感は非常に大きいため、やりがいを感じています。
また、JAEAでは、保障措置対応の品質維持・向上に向けた種々の活動を従業員を対象に実施しています。私は、この活動の一つについて、実施計画の立案や結果の分析等を担当し、その内容について学会で発表しました。
JAEAの良いところ
大学の専攻は原子力ではなかったので不安でしたが、入社してみると研修や教育が充実しており、とても安心しました。休暇も取得しやすく、仕事とプライベートの両立が可能な環境だと思います。今は、福利厚生を利用してジムに通っています!パワー!!!(笑)
国立研究開発法人ということもあり、働いている人はお堅い方が多いのかと入社前は思っていましたが、実際に接してみると親しみやすい方が多く、いつも助けられています。
学生時代の専攻は活かせるのか
学生時代は化学を専攻しており、溶媒抽出に関わる研究をしていました。学生時代に学んだことが現在携わっている業務に直接活きる場面はあまり多くないですが、原子レベルで物事を考える化学の考え方は、原子力を理解する上での下地となっていると感じています。また、研究活動において「実験計画の立案」、「実験の実施」、「実験結果の考察」、「考察を踏まえた実験方法の改良」というサイクルは、仕事の進め方に通ずる部分があると感じています。学生時代に得た知識が直接活きる場面は少ないですが、仕事を進める上での基礎となっています。
自分の就活を振り返って
私は、保障措置の分野で仕事をしたいと考えていたため、就職活動は原子力業界を中心に行っていました。
企業についてよく知るため、会社説明会やインターンシップ等に積極的に参加していました。(コロナ禍だったこともあり、オンラインでのインターンシップがメインでした。)インターンシップ等を通じて様々な企業について知ることができたので、学生の皆さんには、企業が催すイベントに積極的に参加することをおすすめします!
また、就職活動を進める上でエントリーシートが非常に重要になってくるかと思います。私はエントリーシートを書き始めて、読み手に伝わりやすい文章を書く難しさを痛感しました。そこで自分の文章に対する読み手の感じ方を理解するため、研究室の先輩や大学の就職活動支援センターに積極的に相談するようにしました。エントリーシートの書き方で悩んでいる方は、周りの方に相談してみてはいかがでしょうか。
就職活動を進めていくと大変だと感じる瞬間があるかと思いますが、投げ出さずに頑張ってください!応援しています!!