見出し画像

本当の自分に出会う旅インド【2010年】その1

昔のハードディスクを確認してみたら、10年以上前の記録や日記、写真たちが出てきました。あ~懐かしい! 当時中国の北京で働いており、ただただ記録として残していた日記です。こちらは2010年にインド旅行した後に書いたもの。中国を去り日本に戻る決意をした、自分の歴史を振り返るものにもなっているので、アップしたいと思います。

今回のインド旅行での一番の収穫は、今後進むべき道が明確になったことだと言えます。
今皆が世間の価値観や固定観念とは関係なく、自分の心から望むことをやる、そしてそれが適う、いや心から望むことしかできない時代に来てるんじゃないかなと感じます。

周りでも2010年に入ってから(旧暦2月14日以降)急速に変化の波が押し寄せている感じを受けます。長い間イギリス行きのビザが下りなかった同僚が旅行から帰ってきて聞くとビザが下りて3月10日にはイギリスに旅立ちます。もう一人の同僚も北京での滞在を終えて3月半ばに帰国するそうです。停滞していた状況が一気に動き出して恐ろしいくらいです。

私自信も今の仕事を3月末でやめることは決めていましたが、これからこのまま中国に残るのか、日本に帰るのか決めかねていました。日本は物価が高いし、不況で仕事もない、日本でのOL生活に我慢がならず2年半でやめてしまったり、アメリカから帰ってきて7ヶ月日本に適応しようとしたのに、我慢がならず、また北京で就職しようとしたこと、すべては「自分は何事も腰を落ち着けてできない中途半端な人間なのでは」という自信喪失につながっていたからです。よって日本に帰ることは自分の国でありながら、そんな昔の自分に向き合いたくないという気持ちとの葛藤でした。
 
このまま中国にいれば転職も難しくない、でもそれって自分が本当にやりたいことなんだろか・・・と堂々巡りで答えがでませんでした。
 
しかし、インドでお釈迦様の軌跡をお坊さん達といっしょにたどり、仏蹟は離れたところにありますから、毎日長時間のバスに揺られながら、インドの一面に広がる麦畑やヤギや鶏を飼いつつましく暮らす人々、子供たちのはじける笑顔や地平線に沈むオレンジの太陽や、たおやかなガンガーの流れや、仏像の手を合わせてお経を唱える、いっしょに旅に参加した方々との語り合いの仲からふと日本に帰って、昔からやりたいと思っていたことをやろう、それが世間からみて無謀な選択だとしても・・・という気持ちになったのです。
 
話はそれますが、誰しも心のなかにほんとうにやりたいこと、わくわくできること、寝食を忘れることあると思います。
 
でも大人になるにつれ、世間の価値観が正しいと思い、それにあわせているうちに本当に何をやりたかったか分からなくなってしまうんじゃないでしょうか?
 
実は私は大学を選ぶときに本が好きで日本語教師という仕事に興味があり、京都の大学の日本語日本文学科に入りました。高校生の時にとある日本語教師さんが書いた一冊の本を読んだのです。

日本の文化をより深く学びそれを海外の人たちに伝える、自分を通じて海外の人に日本という国を知ってもらって一人一人から国際理解が広がっていく。すばらしいじゃない!と興奮した気持ちを覚えています。
 
しかしそこで待っていたのは挫折でした。大学では日本語教授法の教授から「日本語教師になるには最低でも修士課程を出なければならない、それ相応の覚悟が必要です、語学学校の教師では給料も安く日本語を専門に学士をとっても、多くの人が企業に就職しています」と言われてがっくりしたのを覚えています。

つづく

いいなと思ったら応援しよう!