感情と脳との関係
心臓の働きと感情の関係について研究しているハートマス研究所の研究に依拠して、科学的にわかっていることを言います。
自分が抱く感情によっては、脳の特定の部位が活性化し、また別の部位が活性化しない、そんなことが起こります。
恐怖・不安・怒り・絶望・自暴自棄といった感情は、「一貫性のない感情(incoherent emotion)」と言います。
この感情にとらわれると、脳の爬虫類脳という部分に主導権を握られ、高次脳中枢にアクセスできなくなり、視野が狭まり、全てを闘争-逃走反応で見るようになります。
反対に、愛・喜び・至福・幸福・感謝・恩といった感情は、「一貫性のある感情(coherent emotion)」と言います。
この感情が持続すると、爬虫類脳の支配が弱まり、高次脳中枢が活性化し、視野が広がり、創造性や洞察力が高まります。
物事を「あれかこれか」とか「逃げるか、戦うか」ではなく、もっと調和的で、創造的な形で対処できるようになります。
連日の恐怖・不安を煽る報道というのは、皆さんに、高次脳中枢にアクセスしてほしくないがためのものです。
高次脳中枢が活性化していれば、物事の意図や背景を見抜けるようになるからです。
からくりがわかっていない人は見れば見るほど、不安・恐怖が高まり、爬虫類脳のコントロールを受けやすくなり、視野が狭まり、洞察力や直感・創造性が弱まります。
ですから、一番いいのは、恐怖を煽る報道を見ない。見なくても死にはしません。
少なくとも、意図が見抜けず、恐怖・不安が高まるなら、見ない方が生存確率は上がります。
次に、「一貫性のある感情」が、自分の基本感情となるように訓練する。
最も簡単な方法は、感謝できることを見つけて、感謝の感情を感じることです。
概念ではだめです。感謝の「感情」です。
そして、できたら、感謝という感情が持続する時間を徐々に増やす。訓練すれば、徐々に増えていきます。
私が翻訳した、ハトホルのこの記事も参考にしてみて下さい。
「恐怖を感じるな」と言っているのではありません(それは生物としての自然な反応です)。
それを、自分の基本感情にするなと言っています。
恐怖や不安といった感情を常態化させないためには、感謝できることを見つけて感謝の気持ちを感じることを繰り返し、自分を、高次脳中枢にアクセスできるように訓練することです。
以下の記事も併せてお読みになると、理解が深まると思われます。