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全訳トム・ケニオン「Appreciation and Gratitude: A Basic Primer(感謝と恩:その基礎的入門)」

 トム・ケニオンの” Appreciation and Gratitude: A Basic Primer(感謝と恩:その基礎的入門)”という記事の全訳をしました。

トム・ケニオンとは

 トム・ケニオンは、アメリカ人のサウンド・ヒーラー、心理療法家、チャネラーです。

 これまで、高次存在ハトホル、アルクトゥルス人、マグダラのマリアのチャネリングをし、またそれぞれの情報を収めた本を出しています。

「感謝と恩」の背景と内容

 この「感謝と恩:その基礎的入門」は、「感謝」や「恩」といった首尾一貫した感情(coherent emotions)を抱くことが、自分自身や周囲の世界についての認識にどんな影響を与えるかについて述べています。
 
 これは、元々、ハトホルの記事「The Multiverse Sound Meditation(多次元宇宙サウンド・メディテーション 2018/04/03)」で生じた難問を解決するために執筆されました。

 この入門書は、何らかの理由でコヒーレントな意識状態に入るのがむずかしい人たちのためのものです。

 この記事では、以下のことが述べられています。

・感謝などの一貫した感情状態を抱くと、心身にどんな影響が出るか
・イライラなどの支離滅裂な感情が、心身に及ぼす影響
・多元宇宙(Multiverse)を探究し、そこから恩恵を受けるには、一貫した感情状態の実現が欠かせないこと
・一貫した感情状態を抱くための方法
・一貫した感情状態を抱くのがとても難しい人のための、想像力を用いたワークの紹介
・感情の取り扱い方

 個人的に興味深く感じたのが、トラウマや深い傷を負った人が、感謝や恩を抱けるようになるためのワークです。それは、エリクソン催眠を臨床に用いる心理療法家ビル・オハンロンの、「可能性療法」を思わせるものでした。トラウマ治療の際、過去に遡るのではなく、未来のポジティブな可能性を思い描いて、「この困難な状況を克服した後、自分はこうしている」というのを想像して、今の困難を克服していく療法です(ヴィクトール・フランクル戦略とも、オハンロンは述べています)。トム・ケニオン自身、エリクソン催眠を治療に用いているので、もしかすると、そこから範を取ったのかもしれません。

 なお、記事中で言及されている「The Multiverse Sound Meditation(多元宇宙サウンド・メディテーション 2018/04/03)」と「ハズラト・イナヤット・カーンの歌」の二つの記事は、翻訳してあります(2021/10/01追記)。

 最後に、PDFもつけておきます。


全訳:Appreciation and Gratitude: A Basic Primer(感謝と恩:その基礎的入門)

翻訳者:jacob_truth 翻訳完了日:2021/07/23(金)

原文

 これは、首尾一貫した感情(coherent emotions)――特に「感謝」や「恩」という感情――を抱くことが、自分自身や周囲の世界についての認識にどんな影響を与えるかについての簡単な入門書です。

 これは、「The Multiverse Sound Meditation(多次元宇宙サウンド・メディテーション 2018/04/03)」というハトホルのメッセージで生じた難問を解決するために書きました。そのメッセージでは、代替現実(alternate realities)を探索する前に、まず感謝や賞賛のような、一貫した感情を持つことが重要だと述べています。その理由は、コヒーレンシー(coherency 一貫性)が高い状態の時に開かれる、高次の意識領域に入るのを保証するためです。

 これを読んでいる方の多くは、感謝や恩の気持ちを、望むままに感じる方法を知っていると思いますが、そうでない方もいるでしょう。

 この入門書は、何らかの理由でこのようなコヒーレントな状態に入ることができない人たちのためのものです。この首尾一貫した感情の探求が終わる頃には、あなたは、いつでも、このような回復した状態に入ることができるようになっていると、私は信じています。

 首尾一貫した感情については、これから少しずつお話ししていきます。ただ、その前に、この記事が何を目的としたものではないかを、先に言っておきます。この努力の目的は、100%感謝や恩の意識状態で生きることではありません。多くの人は、悲しみ、悔しさ、嫉妬、恐れ、怒りなどのような、支離滅裂な感情(incoherent emotions)に苛まれることがあるでしょう。むしろ目的は、支離滅裂な感情状態に陥ったことを認識し、そこから自分の意志で脱出する方法や、別の現実のサイコ・ナビゲートをする前に、首尾一貫した感情状態にする方法を知ることにあります。さらに、私は、「スピリチュアル」であるかのように見せかけるために、支離滅裂な状態の根源(つまり、未解決の無意識の要因)を見過ごすのではなく、それに対処することは、実りあることであり、精神的・靈的に不可欠であるとさえ考えています。

 ハートマス研究所をはじめとする様々な研究では、感謝などの一貫した感情状態になると、認知能力や問題解決能力が実際に向上するという結論が出ています。

 他方、イライラなどの支離滅裂な感情は、認知機能や幸福感に悪影響を及ぼします。

 支離滅裂な感情(incoherent emotions)は、心身ともに生理的な苦痛をもたらします。他方、首尾一貫した感情(coherent emotions)は、幸福感をもたらし、周囲の状況に対する心身の反応が全般的に改善されます。

 このように、生理的にも心理的にも、自分の意志で一貫した感情を生み出す能力は、非常に優れたスキルであると言えます。

 しかし、ハトホルは、一貫した感情を育むことは、自分の心身を超えているという考えを広めています。多次元宇宙のような別の現実を探求する際には、一貫した感情が重要になるというのです。

 多次元宇宙(Multiverse)とは、とても大きな概念です。私たちの宇宙だけでなく、他の宇宙も含まれており、その数は無数にあると、ハトホルたちは主張しています。このような複数の宇宙という概念は、ハトホルに限ったことではなく、数千年前に起源を遡る多くのヨーガの伝統にも共通しています。

 ハトホルによれば、多次元宇宙には高度に進化した善良な知性が浸透しており、首尾一貫した感情状態にあるすべての人に、高次の知覚と癒しの祝福を自由に与えています。ここで重要なのは、これらの存在たちの恩恵を受け取るためには、感情的に一貫した状態でなければならないということです。これらのエネルギーに満ちた存在は、様々な精神的伝統から来ており、その多くは地球上では名前を知られていません。

 多次元宇宙を高い一貫性で探索することは、できる限り最大の利益を得るために必要なことの一つです。それでは早速、一貫した感情に入るための実践的なステップをご紹介しましょう。

 まず最初に、用語を定義しましょう。「感謝(appreciation)」とは、ある状況、人、物事の品質、価値、意義を認めることです。一方、「恩(Gratitude)」とは、感謝している状態、あるいは深く感謝している状態のことです。

 この2つの一貫性のある状態は確かに関連しています。しかし、その強さには違いがあります。

 これについては、数年前のサウンドヒーリングの研修で、猫と犬の違いについてお話したことがあります。以下のリンクをクリックすると、この短い講演を聞くことができます。この講演は、この2つの首尾一貫した感情の状態の違いを明確にするのに役立つと思います。

 参照:” Cats and Dogs: Appreciation or Gratitude (猫と犬:感謝と賞賛について)”
 参照:” A Dog Named Merlin (マーリンという名前の犬について)”
  以下のページよりDL可能。個人利用に限り無料。

基礎編

 1.既に感謝や恩の気持ちを持っている人は、それらの気持ちを思い出すだけでいいのです。これらの感情状態を思い出すと、心身にすぐに効果をもたらします。その感覚を覚えているだけで、突然、感謝や恩の気持ちが湧き上がってきます。

 2. これらの一貫性のある感情状態にあまり馴染みのない方には、プロセスにもう一歩を加えることをお勧めします。あなたが感謝していることを考えてみてください。感謝の気持ちの大小は問いません。あなたが感謝する物事や人であれば、何でもいいのです。例えば、暑い日の冷たい飲み物、美しい音楽、まばゆいばかりの夕日、友人や見知らぬ人の優しさなど、様々なことに感謝することができます。このように、感謝すべきことは無限にあります。

 自分の中で感謝の気持ちが湧いてくるものを選び、その気持ちが湧いてきたら、その気持ちを作ったものの記憶を捨てて、感謝の気持ちだけを残すのです。

 このシンプルな方法を続けていくうちに、感謝や恩の気持ちを持つことを選ぶだけで、瞬間的に一貫性のある意識状態に入れるようになります。

 3. これを読んでいる人の中には、信じられないと思う人もいるかもしれません。正直なところ、「感謝」や「恩」を感じることができずに、困っている人もいます。このような人々は、自分自身の歴史があまりにもトラウマや傷だらけになっていたりします。それゆえ、自分の人生の中で、感謝や恩の気持ちを持てるものが一つもないのです。

 そのような方でも、一貫性のある感情の癒しの力を取り入れる方法があります。そのコツは、自分の歴史(自分のストーリー)を超えて、脳の可塑性を利用し、想像力、つまり創造的なファンタジーの力で新しい神経ネットワークを作ることです。

 この方法で、本物の一貫した感情を作り出すことができます。この感情は、その性質上、磁気的な引力となり、最終的には、あなたの外側の現実で、あなたが感謝や恩の気持ちを抱く理由となるような実際の状況を引き寄せます。

 この感謝を生み出すプロセスの最初のステップは、現実に体験したら感謝を感じるであろうことを想像することです。

 自分が感謝したいことを、実際に体験しているところを想像して下さい。あなたが感謝したいと思っていることを、見たり聞いたり感じたりするファンタジーを作りましょう。五感をフルに使って下さい。出来るだけリアルに。そうすると、あなたの脳や心が、感謝という経験的・生理的な反応を生み出し始めるのです。

 感謝の感情を味わった後は、感謝の対象を捨てて、感謝の感情だけを感じるようにします。

 この自分で作った感謝の気持ちを何度も試してみて下さい。この体験を繰り返すうちに、脳や心に新しい神経ネットワークができ、感謝の気持ちを自由に思い出すことができるようになります。

 ファンタジーの中で「感謝の気持ち」を作り上げることができても、それが自分の歴史にないことを認識して、喪失感や悲しみを感じる場合があります。

 そんな時は、どんな「ネガティブ」な感情でも、自分で感じてみましょう。その感情を認めてあげることが大切です。それらの感情を抑圧しないでください。今の生活の中では、感謝の気持ちが生まれるような状況を、まだ経験していないことを認めましょう。

 この感情に息を吹き込んで下さい。それらと一緒にいて下さい。その感情を変えようとしないで下さい。テンションが下がってきたら、感謝の気持ちを込めてやっていた創造的なファンタジーを作る作業に戻ります。

 この方法で取り組めば、いずれは感謝という一貫性のある感情を自在に作れるようになるでしょう。そうすると、提案された通りに「多次元宇宙サウンド・メディテーション」に取り組むことができます。また、先ほど述べたように、「磁気的な引力」ができて、現実の生活の中で、感謝の気持ちを感じる状況を引き寄せるようになります。

音の味方

 上記の方法でワークをしている時に難しい感情が出てきたら、「ハズラト・イナヤット・カーンの歌」(音源をDLし、記事を参照)で瞑想すると、肉体的な心臓の微細なエネルギーを振動させてくれるので、役に立つかもしれません。

“この珍しい音の瞑想は、音の振動の珍しいアプリケーションによって、心に癒しと回復のエネルギーを与えます。”
(視聴ページの文章より)

 感謝の気持ちなど、まとまった感情を生み出し、持続させる方法を学ぶことは、本質的には脳のスキルです。そして、すべてのスキルと同様に、それらは学ぶことができます。首尾一貫した感情を身につけることは、個人的な健康の面でも、靈的成長の促進と成熟の面でも、非常に大きなメリットがあります。私の意見では、時間をかけてこれらの一貫性のある意識状態をマスターすることは、努力する価値のあるものです。

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jacob_truth369
( ´∀`)サポート本当にありがとうございます!!😭😭😭🥰🥰🥰 (  ・ ∀ ・)ご恩返しするためにも、今後も一生懸命頑張ります!!😊😊😊