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【世界史】大王の後継者たち~ディアドコイ戦争~第13章 帝国に再び生じる亀裂

こんにちは!
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RAPSCALLI😊N です。

皆さまお元気でしょうか?

はやくも、ディアドコイ戦争についての記事は今回で16回目になりますが、ここまでの記事をまだ読んでいないよという方は是非下のマガジンにアクセスして読んでいただくこと強くおすすめします!

1記事1000-1500字程度と読みやすい長さになっているので、これまでの記事に目を通してから本記事を読むと大変分かりやすくなるかな思います。

それでは、今日の本題にさっそく入っていきましょう!

アンティゴノスの勢力拡大

覚えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、この第二次ディアドコイ戦争の直接の発端は、アナトリア西部でアリダイオスという人物がアンティゴノスに反発してマケドニアに味方する都市を攻めたことでした。

もちろんこのチャンスをアンティゴノスが逃すはずがありません。

まず、アリダイオスを討伐するために軍を差し向け、自分自身も軍を率いてアナトリア西方のリディアに向かいます。


リディア

リディアを治めていたのは、クライトスという人物で、ポリュペルコンと友好な関係を持っていたと考えられます。

アンティゴノスはリディアを征服し、西にあるポリュペルコンの本拠地マケドニアを脅かすこと、そして自分の支配領域を拡大することを目的に、リディアに侵攻したのです。

クライトスはアンティゴノスの侵攻に備えるため、重要な拠点の守りを固めますが、エフェソスなどの要所がアンティゴノスに陥落し、アンティゴノスは順調に軍を進めます。

リディアを大方失ったと思われるクライトスは、ポリュペルコンからの指示で海軍を率い、要衝ビザンティウム(今のイスタンブール)付近の海域に向かいます。

アンティゴノスらが海を渡ってマケドニアに入ることを防ぐためです。

クライトスはアリダイオスの軍とも合流し、周辺の勢力を味方に引き入れます。

一方、クライトスを破るため、ギリシアで指揮を執っていたカッサンドロスは二カノールという人物に海軍を預け、更に二カノールはアンティゴノスの海軍とも合流してクライトスに戦いを挑みます。

戦いの詳しい経過は分かっていませんが、ビザンティウム付近の水域で両軍が激突し、結果はクライトス側の大勝利。ニカノール軍の半分以上の船が沈没、あるいは拿捕されます。

劇的な勝利をあげたクライトスでしたが、これでもう攻撃されることはないと油断してしまいます。

その隙をつき、アンティゴノスから援軍が到着して勢いを盛り返したニカノール軍はこっそり軍隊を海岸に上陸させ、警戒を怠っていたクライトス軍に対し、夜明けに水陸両方から奇襲を仕掛けます。

クライトスの軍勢は敗北し、逃走しようとしたクライトスは捕まって処刑されます。

こうして、アナトリア西部は完全にアンティゴノスの手中に収まり、帝国の中心地・マケドニアへの道ががら空きの状態です。

ギリシアでも敗北し、絶体絶命のポリュペルコンとその味方達。

劣勢に立たされた彼らは、一体どのような行動をとるのでしょうか?

興味のある方は、是非次回の記事を楽しみにしていてください!

では、また次回の記事でお会いしましょう!



参考文献

リディアの地図出典

基本情報
作成者:Mossmaps
作成年月日:2018年12月15日
ライセンス:https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/deed.en


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