見出し画像

【世界史】大王の後継者たち~ディアドコイ戦争~第12章 ポリュペルコンのギリシア遠征

こんにちは!
こんばんは!

RAPSCALLI😊N です。

皆さまお元気でしょうか?

はやくも、ディアドコイ戦争についての記事は今回で15回目になりますが、ここまでの記事をまだ読んでいないよという方は是非下のマガジンにアクセスして読んでいただくこと強くおすすめします!

1記事1000-1500字程度と読みやすい長さになっているので、これまでの記事に目を通してから本記事を読むと大変分かりやすくなるかな思います。

それでは、今日の本題にさっそく入っていきましょう!

火蓋の切られた第二次ディアドコイ戦争

前回の記事でもお伝えしたように、摂政の座を巡る対立が帝国中を巻き込む大戦争へと発展しました。東でアンティゴノスとエウメネスが、西ではカッサンドロスとポリュペルコンが中心となって戦いました。

今回は後者の戦、カッサンドロスとポリュペルコン、摂政を狙う張本人二人がギリシアにおいて激突した一連の戦いを見ていこうと思います。

ポリュペルコンに服従しなかった一部の勢力

以前の記事で何回か言っているように、ポリュペルコンはギリシアのポリス(都市国家)を味方につけようと、自分の味方になる代わりにポリスでの民主制を認めるという布告を出します。なお、アンティパトロスのもとでは、反乱を起こした代償としてポリスの民主制が取り上げられ、少数による寡頭政治が多くのポリスで行われていました。

民主制に戻れるということでギリシアの多くのポリスがポリュペルコンに味方しましたが、中には反対した人たちもいました。

そのため、彼らを成敗するためにポリュペルコンは2万人以上の軍勢を率いてギリシアに入ります。

最初の標的はアテネに程近いムニヒアという都市。
ポリュペルコンはここを落とそうとしますが、アンティゴノスから借りた海軍を率いて上陸したカッサンドロスには阻まれます。

そのため、ポリュペルコンは一部の軍勢をムニヒアの包囲に残し、残りの軍を率いてさらに南にあるメガロポリスという都市に向かいます。

スパルタから少し北に行ったところにあるメガロポリスという都市では、ダミスという人物に実質的に実権を握っており、カッサンドロスとの友好関係を維持していました。

ポリュペルコンは軍を率いてメガロポリスを包囲し、ダミスは市民から1万5千人ほどの兵を集めて都市の守りを固めます。

2万人を超え、数十頭の象も引き連れていたポリュペルコンの兵は城壁を掘り崩すのに成功し、壁の壊れた箇所から侵入しようとしますが、ダミスは速やかに兵を移動し、侵入を食い止めます。

ポリュペルコンの兵の攻撃は結局失敗し、大きな損害を出して城外まで退却します。

翌日になるとポリュペルコンは攻撃を継続し、今度は象に先陣を切らせて勝利を得ようとします。

ダミスは軍を城内に退き、ポリュペルコンの象はこれを追いかけます。

しかし、これは罠だったのです。浅い濠に配置された釘や突起物が象の足を突き刺し、象は混乱に陥ります。逃げ惑うところを弓矢で撃たれて殺されたり、逃げようとして味方の兵を踏み殺してしまうなど、ポリュペルコン側にまたもや大きな損害が出てしまいます。

メガロポリスの制圧に失敗したポリュペルコンは、退却を余儀なくされます。
しかし、ポリュペルコンの痛い敗北はギリシア中に広まり、多くのポリスがカッサンドロス側に寝返ってしまいます。

アテネもカッサンドロスに味方し、ポリュペルコンのギリシアにおける立場は非常に弱体化します。

最後に

このようにして、メガロポリスの戦いで敗北したポリュペルコンは劣勢に立たされます。

次回の記事ではアナトリア方面での動きを見ていきます。

是非お楽しみに!

参考文献


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?