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JICA海外協力隊合格までの道のり #1〜絶対に合格したい人のための書類選考・応募用紙の書き方〜

今回は、青年海外協力隊への応募を決めていて、絶対に合格したい方へ一次試験・書類選考の応募用紙の書き方をシェアしたいと思います。

2022年春募集で協力隊へ合格した私の応募用紙を元にお話していくので、
コロナ渦を経て変わった最新の設問内容を確認できると思います。
少しでも参考になれば嬉しいです。

ちなみに、私が応募したのは以下の要請になります。
結果として経営管理でメキシコの州政府が運営するイノベーション支援センターへの派遣要請に合格しました。

  • 職種:経営管理、コミュニティ開発

  • 要請:イノベーション、起業支援に関わることを軸に選択(国はばらばらで、メキシコ、ウズベキスタン、モンゴルでした)


まず知っておくべき、協力隊合格の条件

青年海外協力隊の合格率はどれくらいか知っていますか?

2022年春募集
受験者:1314人
合格者:513人(合格率:39%)
要請数:872件

JICA海外協力隊HP

2022年春募集で39%、つまり2.5人に1人は受かるので実はそれほど難しいわけではありません。
合格をしたければ、2~3回受ければいつか受かります。

しかし、このnoteを読んでくださっている皆さんはきっと1回で合格したい。しかも、希望の要請で合格したい。と思ってる方々だと思います。

ではどうしたら、希望要請に一発で合格できるのか?

上記の2022年春募集の要請数も見てみて下さい。
そうです。要請数以上の受験者数がいるにも関わらず、要請は埋まりきっていないんです。

これは、つまり要請に見合う人がいなかった場合は、次回募集に見送ると言うことで、受験者の希望・能力と要請の一致が何よりも重要ということです。

そのため、合格の鍵は書類選考と面接で自らの希望・能力と要請の一致を示すことです。

応募用紙を書く前にやるべきこと

応募用紙を書き始める前に、まずは次の2つをやることをオススメします。

自己分析

自己分析は調べれば色々なサイトが出てくるので、それを参考にしながら実践してみて下さい。
ゴールは、自らの希望と能力を理由をもって伝えられるようになることです。

要請一覧の読み込み

自らの仕事に関連する職種だけでなく幅広く見ていくことがオススメです。
私の場合、はじめはコンピュータ技術やマーケティングを見ていましたが、コミュニティ開発にも似たような要請がありということがありました。
自分にぴったりの要請を見つけ出すのが何より大事なので、いろいろ漁ってみてください。

応募用紙の設問を紐解く

さて、いよいよ応募用紙を見ていきましょう。

はじめにお伝えしておくと、応募用紙はめちゃくちゃ大事です。
面接もほとんど応募用紙の記載内容の深掘り質問なので、ここで合格が決まると言っても過言ではないと思います。

では、その応募用紙にはどのような設問があるかというと大きく4つ。
それぞれの設問の意図を理解して、何を伝えるか考えるのが大切になります。

①志望動機
ボランティア活動、協力隊活動の理解と自分がやりたいことを示す設問

・ボランティア活動の意義、目的について、ご自身の考えを記述してください。260文字以下
・JICA海外協力隊に参加する動機、抱負について(経験者はその体験談を含め)記述してください。260文字以下

②適合性
要請の求めていることの理解と自分ができることを示す設問

・希望職種に対するご自身の経験(実務等)、技術適合性(セールスポイント)を具体的に挙げ記述してください。 (複数職種を希望する場合は各職種について記述してください。)
その際、ご自身の選んだ要請内容に対しての技術適合性についても触れてください。
第一要請〜第三要請 各260文字以下

③現地での活動
現地での活動の理解と自分ができることを示す設問

・JICA海外協力隊に参加される際に想定されるご自身の弱点を記述してください。300文字以下
・実際に派遣された場合、どのようなボランティア活動を行うのか、活動内容、日常生活を含めて具体的に記述してください。400文字以下

④帰国後の将来
協力隊の経験で得られるものの理解と自分がやりたいことを示す設問

・帰国後、参加経験をどのように生かしたいか、ご記入ください。300文字以下

応募用紙を書くときのポイント

各設問の意図を理解していただけたでしょうか?
続いては、実際に設問に答えていくにあたり、私なりに大事だなと思っていたポイントを2022年春募集で合格した私自身の回答もお見せしながら共有していきます。

①志望理由、④帰国後の将来の設問でのポイント

この設問ではボランティア活動、協力隊活動の理解が大切になりますが、このJICA側の考えはHPに記載されています。

以下が特に私が大切だと思うJICAボランティアの目的です。

(1)開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与
(2)異文化社会における相互理解の深化と共生
(3)ボランティア経験の社会還元

JICA海外協力隊HP

ここで大事なのは(2)、(3)の視点を忘れていないか?
「社会に貢献したい。」は誰でも書くと思いますが、それだけではなく、自分や日本社会にも良いことがあるというWin-Winの状態を見せることが重要です。
私の書いた志望理由が以下になるので参考までに見てみてください。

JICA海外協力隊に参加する動機、抱負について(経験者はその体験談を含め)記述してください。
多角的な視点で物事を考え、多様なメンバーで活動するスキルを磨きたいと思ったからだ。
私は現職で新規事業に取り組んでおり、その中で多様な視点でのユーザ理解、解決策を検討・実行するスキルが必要であると実感している。そして、双方を伸ばすことができるのは異国で現地からの信頼を得て、同志として活動することができる協力隊の経験であると考えている。派遣国で新規事業に関わり、新たな視点や異なる価値観の中での活動経験を得たい。また、私が日本の新規事業を伝えることで派遣国へも価値を提供したい。そして、共に新たな価値を生み出したい。

②適合性の設問でのポイント

大事なのは選んだ要請に一貫性を持たせることです。
要請については3つを何の軸で選んだのかわかるようにすると審査側にも志望が伝わります。
また、軸があることで、それに必要な能力が明らかになるので、その能力を示すための経験やエピソードを満遍なくちりばめることができます。
そうすることで、この人はこの職種のこの系統の要請ならできそうだなと思ってもらえるはずです。

③現地での活動の設問でのポイント

ここで大事なのは協力隊経験者の話をどれだけ聞き、現地をどこまで具体的にイメージできているかです。とにかく、自分の志望と近い職種の人に話を詳しく聞くのがおすすめです。
私の書いた現地での活動に関する設問の回答がこちらになります。

実際に派遣された場合、どのようなボランティア活動を行うのか、活動内容、日常生活を含めて具体的に記述してください。​​
派遣国では、まず言語の習得、文化理解に取り組み、職場だけでなく近隣住民とも積極的に交流をし友人レベルの関係を築き、現地の当たり前を自分自身に染み込ませたい。そうすることで、活動でも本音での会話を引き出すことができ、適切なニーズ発掘、解決策設定を行えると思っている。そして、新規事業創出・成長の知見を彼らの当たり前に合わせアレンジし、事業サポートを行っていきたい。
また、新規事業ではより多くのサービス、方法論などを知ることで様々な観点から検討を進めることができるため、他地域の隊員や現職の職場と派遣先の交流の場を設け、情報交換会を実施し、相乗効果を生みたい。
日常生活では衣食住を現地の人と共にし、価値観・文化の相互理解に努める。その中でも、私は娯楽に関心があり、世界でも人気な日本のアニメや食を共に楽しみ日本を知ってもらったり、派遣国の文化・スポーツに取り組み現地の楽しみを知るということをしたい。


以上がJICA海外協力隊一次試験・書類選考の応募用紙の書き方になります。
今回、お見せした実際の応募書類は一部でしたが、他の部分も見たいという方いましたら、私のTwitterにメッセージいただけたらと思います。


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