次男立てこもり事件
次男(7)がかんしゃくを起こして、リビングに閉じこもる。どうも長男とケンカをしたようだ。
今住んでいる家は、リビングに中からカギを掛けられるようになっている。次男は鍵を閉めて、部屋から出てこなくなってしまった。
外から何を言っても「絶対開けない!」の一点張り。
1時間、2時間、・・・時間は過ぎていく。
ご飯も食べられない、何もできない、ドアの外で頭を抱える妻、長男。
困って長男が私の仕事部屋に相談に来る。
事情を聞くと、学校のオンライン授業中にPCで次男がゲームをしていた次男を、横目で見ていた長男が「だめだよ」と注意し、それを母に報告。母がやってきて注意をすると、それでキレて部屋に閉じこもってしまった。
次男は最近非常にキレやすいのだ。
交渉役として、私が立てられることになった。
「パパだよー、開けて。怒らないから」
「ダメ!絶対やだ!」
・・・をしばらく繰り返す。
やがて少し態度が軟化し、
「・・・絶対怒らない?それならパパだけ入っていい」
と、ついに入室を許される。
人質を取って立てこもる銀行強盗との交渉役になった気分だ(笑)
話を聞こうとするも「ママと兄が許せない」と怒り心頭。
これではダメだと思い、とりあえず二人でゲームを始める。ゲームをしながら、なにがあったの?どうしてそういう気持ちになったの?という事を少しずつ聞いていく。
しだいに次男がゲームをする手を止め、そして泣き始めた。
泣きながら彼が言う、
「ゲームをしてはいけないことはわかっているけど、やってしまった」
「お兄ちゃんに見つけられ、そしてママに注意されるのが怖かった」
「また怒られるのが嫌だから、ドアを閉めた」
ということらしい。
「わかった、教えてくれてありがとう」と伝える。
私からは
「授業中にゲームをしちゃいけないということがわかってるのは立派だね」
「ついやりたくなっちゃう気持ちもわかるよ」
「でも先生も頑張って教えてくれてるから、お話を聞かないときっと先生は悲しいし、パパもママも悲しい」
ということを、なるべく落ち着いて伝える。次男は泣き続ける。
ゲームをしながらそんな会話を数十分つづけたところ、、、次男はスッと立ち上がり「自分から」ドアに向かい、「自分から」ドアのカギを開けた。
かくして我が家の「立てこもり事件」は終了したのだった(笑)
交渉役としての期待を受け、失敗したら妻からの信頼を損ねるところだったので、ホッと胸をなでおろす私(笑)
私が学んだ大切なことは、
・相手の話を丁寧にきくこと
・相手の気持ちに寄り添うこと
・自分の気持ちを伝えること
・本人が自ら変わると信じること
・本人が変わるまで待つこと
そして出来る限りしない方がいいのは、
・一方的に、感情的に怒ること
・態度や表情に出すこと
・「やめなさい」「開けなさい」と行動だけを命令すること
・モノで釣ったり交換条件を出すこと
だと思った。らちがあかないので思わず「アイス買ってあげるから」と交換条件を出しそうになったけど(実際よくやってしまう)、それでは問題の本質は解決しない。
子供は時として親の望まない行動を取る。しかし、そこに親が感情的に反応してしまうのではなく、そんな欠点も受け止めて、向き合ってあげることが子供と親の信頼関係を作るのだと思う。
人は、理解されたときに変化する。
人は、受け入れてもらえた時に、相手を受け入れる。
まだうまくは出来ないが、頑張っていこうと思わされる出来事だった。
せっかくステイホームで親子の時間が増えているので、子供と向き合う良い機会だと思う。
昨日から、長男、次男それぞれと「お風呂で父子1on1」をすることにした(笑)また手ごたえが出てきたら共有してみたい。