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「未手術トランス女性問題」の悩ましさ

「未手術トランス女性問題」私にはすごーく悩ましい。
私はそうじゃないけれど、そういう人の立場や気持ちもわかる。
が、同時に、生来女性の人たち(の一部)の気持ちも、わかってしまう。自分自身の立場も今は半分そちらにある。
矛盾に引き裂かれそうな気がする。
けっこうつらい。

>自分自身の立場も今は半分そちらにある
残りの半分…
私は「骨格が女性的とは言えない」という問題を抱えていて、それはそれで「手術済んでるか戸籍変えてるか」とは全く関係なく「だから女性には見えないんじゃないか」という強い危惧を抱いてしまう原因になっている。

たとえムキムキとかゴツゴツとかじゃなくても、骨格の性差は拭い去り難いものがある。
それは、衣服を買う時にほとんどいつも感じさせられる。
西欧規格とかで肩幅はゆったりしていても、同じサイズだとお尻回りがユルユルだったりする。

そういう決定的な「外見」の問題があると、もし何か問題に巻き込まれて私が「男なのか女なのか」を問題にされた時、或いは戸籍や住民票のようにデリケートな個人情報を晒したり、プライベートゾーンを見せびらかすような恥ずかしい真似をしなければならないのか…という懸念に苛まれてしまう。

おそらく「手術要件は違憲」と判断されるのは、☝️で言及したようなことを求めないと「性別が確認できない」という事態の違憲性を踏まえたものだと思うけれど、それも一般的には理解され難いのだろうな…と想像。

でも、私には「じゃあどうすれば女性が安心できる形でトランス女性を受容できるか」という問いかけに対しては、今のところ何かはっきりと答えることはできない。

「とにかく信じてほしい」に近い言い方しかできないし、その信頼を勝ち取るために「2名以上の医師の診断」などトランスの道筋の方を社会的に信頼を勝ち取れる程度にまで確立してほしい、と思う一方、私自身もかなり大変だったけれど、そうした性別移行のプロセスには多額のお金と長大な手間暇がかかるので、それができるかできないかという格差の原因を助長することにしかならない、というジレンマにもぶつかってしまう。

だから私は、結局「現代の宦官」でいいですよ、と言いたくもなってしまうのだけれど、「宦官」という言葉のネガティヴな響きにさえ勝てなかったりする。

…こうして、私は自分を社会のどこにどう置けば良いのか、元々その悩みから解放されるために性別移行まで果たしたはずだったのに、あらためて同じ問題のスタート地点に強制転移されているのに気づいて愕然とする。
まるで「終わらない8月」みたいだ😱

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