【認知症予防大作戦003】捧げる愛の歌の歌詞を暗記しよう

老いらくの恋のターゲットが決まったら、近い未来、一緒にカラオケボックスに行った時のために歌を覚えましょう。相手の異性のイメージに合わせて、その人にピッタリのラブソングを選びましょう。そして、何度も歌ってみることです。メロディーをほぼ完全に確認できたなら、今度は歌詞です。

デイスプレイに出てくる文字を追っているだけではダメです。脳を活性化させるために、歌詞を暗記してください。フルで覚えるのがむずかしければ、まずは一番だけでも構いません。学生時代の試験勉強を思い出して、真剣に記憶してください。認知症予防のために恋愛相手を見つけようという人が、好きな異性のために一曲ぐらい、歌詞を見ずに歌えなくてどうするんですか!好きな誰かのためなら、絶対にがんばれるはずです。それが恋愛というものです。簡単にあきらめないでください。

意中の相手のことを思い描きながら、何度も何度も練習してください。最終的には、目の前にその人がいることをイメージして、熱く甘く語りかけるように切々と歌い上げてください。目頭が熱くなるくらいに想いをこめて。冗談抜きで、本当にその人と老いらくの恋に落ちたいと思うなら、涙がこぼれてきたって不思議ではありません。心臓がバクバクいって、胸が詰まるような息苦しさを覚えたって不思議ではありません。

相手の人に告白するまでは、恋に恋する感じで、歌に恋する感じで練習することです。歌詞を覚えたら、フリも入れるといいですね。歌詞を覚えることでアタマ(Head)を使い、老いらくの恋の候補が目の前にいるのを想像しながらこころ(Heart)を込めて、サビの部分では身振り手(Hands)振りを入れて大見得を切って切々と歌い上げてください。ちなみに、脳を活性化するためには、3つのH(Head・Heart・Hands)のハーモニー(Harmony)が取れるエクササイズがもっとも有効とされています。

こんな感じで持ち歌を3曲ほど仕込んでおけば、老いらくの恋のお相手をカラオケに誘った時、きっと感動してもらえると思いますよ。「あなたのイメージで選んだ曲です。いつもあなたのことを想いながら歌ってるので、いつの間にか、歌詞を覚えてしまいました」なぁんて告げたとしたら、ビビッと来ない方がおかしいです。

かつて私が社会人デビューして間もない頃、セールスとして自社製品を購入してもらう目的で、某百貨店の専務をマークしていました。お菓子を手土産に日参すること14回。その日を境に、秘書の女性と親しく会話できるようになりました。それからは、彼女にターゲットである専務の情報を教えてもらえるようになったのですが、ある時、専務が特に好きな歌について知ることができました。もっとも好きな歌と、いつも必ず最後に歌う歌。前者が森進一さんの『おふくろさん』。後者が都はるみさんの『北の宿から』という歌でした。

その日から、私はその2曲を聴きまくり、歌いまくりました。最終的には、専務が勤務する有名百貨店の名前を盛り込んだ替え歌まで作って、いつなんどきでも歌えるように準備しました。当時の私は、情熱が迸る純真無垢なセールスマンでした(笑)。

そして、ついにその替え歌を披露する瞬間が来ました。新規案件を提案して、決裁が下りるかどうかの瀬戸際といった状況下で、上司命令で専務をサシで接待した日のことです。非常に上機嫌だった専務が行きつけのバーに連れていってくださり、専務が何曲か歌った後に、私にマイクを手渡してきたのです。

私はイチかバチかの勝負に出ます。『北の宿から』のイントロが流れると、専務が「キミも好きなのか、この歌」と口にしたのに気づきました。そして、この曲のさいごに、「♬あなた~恋しい~北~の宿♬」という歌詞があるのですが、この「北~の宿」の部分を百貨店の名称にして歌ったわけです。あっ。当然、その箇所だけでなく、全体的にストーリーになるようにしていますよ。

すると、歌い終わった時に、専務が満面の笑みを浮かべて迎えてくださって、「こんどプロジェクトの打ち上げの席で、みんなの前でやってくれよ」と言ってくださったのです。超感激です。だって、発注することを約束してくれたようなものですからね。専務はそれ以降、私の肩に手をまわしながら、いろんなお喋りをしてくださったのを覚えています。私は心の中で、鬼の首でも取ったかのようにガッツポーズを繰り返しました。そして、帰り際にもう一曲、専務にお願いする前に、こんどは『おふくろさん』の替え歌をやったのです。

冒頭に「♬おふくろさんよ~ おふくろさん♬」というフレーズがあるのですが、その部分を専務の苗字に代えて歌いました。これまたバカウケで、もしかしたら私の替え歌が契約捺印に向けて専務の背を押したのではないか…なぁ~んて思えてしまうほど、喜んでいただけたのです。いまでも忘れられない思い出です。

つい脱線しましたが、つぎはあなたの番です。好きな相手に万感の想いで歌ってあげてください!

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